162 行動開始!
◆ バビロニクス・ギルドルーム【ちびちゃんズの部屋】 ◆
『ぴゅぃぃいい~~♡』
『~♪』
『~~♡』
『~!!』
『うぅぅおぁ……!! ああぁぁ……!!』
ん、ん、ん、つみれちゃんが、ちびバビロンちゃん達に囲まれて一緒におやつ食べてる……。可愛い……。ちびコルダちゃんが一番少食で、皆と同じ分貰うんだけど余っちゃうから、いっつもちびドレイクちゃんに余ったのあげてるんだよね。ちびドレイクちゃんにっこにこだあ……。でも今日は、余った分をプレゼントする相手が、もう一人増えてるねえ……。
ちびカムイちゃんと、ちびえきどにゃ様が居るぅ!!!! ちびカムイちゃん、ちびティスお姉ちゃまのクッキー貰ったり、皆からおやつわけてもらったり、ちびえきどにゃ様に口拭いて貰ったり、何かとお世話されがち!! んんーーーー可愛い……!!
『ア゛……!!』
『~~!』
ん、カレンちゃんがビシッと何か差し出してきた。ああ、これはさては……ちょうせんじょう!! ちょうせんじょうでしょう!
『ちびカレンちゃんから【ちびカレンからのちょうせんじょう! No,2】を受け取りました』
「お、挑戦状だ……ん、ありがとうね。頑張ります!」
『~~♪』
どれどれ、内容は、内容は……?
『ちょうせんじょう! ダンジョンめい【沼地の王】にて、【キングヘルフロッガー】をたおしてきてね! どんなボスか、わからないときは、みんなにきこう! このちょうせんじょうは、みんなにもくばっていいよ! せいげんじかんは、とくにない!』
「へるふろっがー…………?」
『シークレットクエスト【ちびカレンからのちょうせんじょう! No,2】を受諾しました』
ヤバイ、このダンジョン知らない……! え、このダンジョン誰か知ってるかな……。掲示板にペタっと、あ! 昨日のちびカレンちゃんからのちょうせんじょう! No,4が消えてる……。そっか、あれはデイリークエストだったもんね。
「おーっとっと!!? なんでこんなところで倒れてるんっすか!? 危ないっすよクーガーさん!」
『うぐごぉぉお……!!?』
『そいつぶっ殺していいわよ』
「いやいやサリーさんそれはマズいっすよ!? あ、リンネさんこんばんはッス!」
「赫さんこんばんはー。なんか久しぶりな感じがします!」
「そうっすか? あ、そうかも! いつも絶妙に時間帯が合わないんッスよね! 今日は珍しくちょっと遅い出発ッスか?」
『わうっ!!』
「おお、どんちゃんもこんばんはッスよ~!」
「こんばんは。どん太君、元気そうですね」
「ミッチェルさんもこんばんは~」
「こんばんは、この時間に居るのは珍しいですね」
「ちょっと今戻ってきたんです~。リアちゃんと、千代ちゃん待ちですね」
お、赫さんとミッチェルさんが来た。そっか、今日は微妙に時間がズレてるから出会う人が微妙に違うのか。お昼寝さんとかハッゲさん達は天下一とかに行ってるのかな? うみのどーくつヘルとかも行ってそう。あ、そういえば昨日の地獄はどこまで行ったのかなー。
『(`・ω・)ノ』
「…………なんっすか、なんっすかこの、ええ!?」
「…………新しい、従者さんで?」
「おにーちゃんです……。フリオニールさん……」
『(ヾノ・∀・`)』
「あ、フォーマルハウトさんです」
『♪(っ’ヮ’c)♪』
「フリ……フォーマルハウトさんッスね!! うんうん!! よろしくッスよ!!」
「…………よ、よろしくお願いします。こだわり、なのですね」
「そうみたいで……」
やっぱり驚くよねーおに……フォーマルハウトさん。ギルドのルールとは言え、その性能とかに深く突っ込んで来ない、でも突っ込みたい……! ってウズウズしてる赫さんがもう、いやあ……ごめんなさい、見てて面白いです、すみません……。あ、そうだ!
「そうだ、赫さん達で【沼地の王】ってダンジョン知ってる人いませんか?」
『(*´ω`*)!』
「沼地の王、ッスか? いや、わかんないッスね~……。何か、そこに行け的なのがあるんッスか?」
「沼地といえばジードの街の西側にある湿原ですか。沼の深い場所がありましたね」
「あー確かに。でも行くと汚くなるから誰も行きたがらないッス。ん~ダンジョンがあるのか~……? 行きたくないけど、行ってみるのもありッスねえ……」
あーやっぱり知らないかー。ん~探索も面倒な場所っぽさそうだけど……。
「沼地を凍らせたら、歩きやすいんじゃないですか?」
そんな単純なこと、もうやってるか~。
「「…………」」
「ん……?」
『う、ぐぉ……可愛い……!! 可愛い……!』
『るっせーー!!! 今リンネちゃん達がいい話してんだろーが!!!』
「サリーさん!?」
『(;´∀`)』
『あ♡ あらやだサリーちゃんってば、ついつい……♡ みなかったことに、するわよねぇ?』
「「「はい」」」
『(;´∀`)』
『そ♡ 後、沼地の王って言えばキングヘルフロッガーよね~♡ 昔サリーちゃん達もジードの村の住人に倒して~~って要請を受けてぇ、他国だったけど出向いて討伐しに行ったのよ~♡ あの時は、沼地を干からびさせたわよぉ~??』
『(*´∀`*)b』
…………干からび、させた。なるほど。ほうほう……。ほう!!!
「干からびさせる……なるほど、参考に致します。貴重な意見に感謝します」
『いいのいいの~♡ おい、クーガーこっち来い』
『サリー、待ってくれ、頼む今良いところなんだ! 今、ちびカレンちゃんがカムイに、カムイにイタズラを――――』
『じゃ♡ サリーちゃん達天下一行ってくるわね~~♡ 黙れ。行くぞ』
『うぅぉぉぉぉぉぉぉおおおお――――』
「「「…………」」」
クーガーさん……。サリーちゃん……。いや、うん、何も言うまい。見なかった、なにもなかった。これで良いんだ……。
「あの湿原を干からびさせるとなると、なかなか骨が折れますね」
「んー大砲でチマチマやってても結構かかるっすよ~」
『ぴゅい? ぴゅいぃぃ~~~♡』
『つくね☆がログインしました』
お? つくねちゃんがログインして来た。そして完全にログインする前に反応するつみれちゃんよ、凄い……。つくねちゃんのこと大好きじゃん!
「あ……。つみれ、お腹空いてない? 痛い所ない? 皆と仲良くしてた?」
『ぴゅい! ぴゅいっ! きゅぁああ~~♡』
「ん、ん、良かった……。あ、こ、こんばんは」
「こんばんはッスよ~!」
「こんばんは。仲が宜しくて微笑ましいです」
『わうわうっ!! (こんばんは!)』
「こんばんは~つくねちゃん~」
「は、はい。ありがとう、ございます。どんちゃんも、こんばんは。今日もふわふわだ」
『わうっ!! (ふわふわ!)』
ふわふわにも反応するようになったなどん太!? ふわふわって言うと、触らせてあげるのに身体伸ばすのか~……。芸達者になったなあ……。ん。そういえばつくねちゃん、昨日天下一で暴れてたんだっけ? 闘技場反面を火の海にするレベルのブレス吐けるとか……。
「つくねちゃん、真覚醒はどう? いい感じ?」
「良いですね! ずーーっと絶好調な感じです! つみれがやられる心配もないですし、つみれも一緒に戦って楽しいって言ってますし。昨日真覚醒スキルを使った時なんて絶好調で――――あ、でも、真覚醒スキルを使うとシンクロ解除されちゃうんです……」
「あ、そうなんだあ……。地獄パーティとかで覚醒のクール返された時とかは、またシンクロ出来るのかな?」
「どうなんでしょう……。でもブレイク中でもすぐにでもシンクロしたいよーってつみれが言うので、多分……?」
「なるほど~」
「真覚醒ッスか~いいっすねえ~~」
「ヘルホエール号を倒したから行けるようになりましたが、即席メンバーで昨日のミズチ戦に行って惨敗しました。闇付与と闇吸収を張ったら、強制で毒に変換されて負けました」
「うえ、あいつ毒付与とかあったんですか……」
「ええ……わっち達の時なかったですね」
「アレは卑怯ッスね~。悔しいッス~……」
「神速尾撃乱打が強すぎました」
ん~赫さん達も行くようになったんだ、地獄パーティ! 昨日のミズチには勝てなかったか~……。まああれ、凄いHP多いもんね~。
「これからも行くんですか?」
「僕が盾になろう君達が滅茶苦茶やる気満々だったんで、盾なろ君達と暫くは行く感じッスね!」
「なーるほど。もし攻略に役立つようなものがあれば、お昼寝さん達の時みたいに前借りで貸し出しても大丈夫だと思います!」
「「え゛っ゛」」
ん? あんまりそういうのはダメな感じかな、二人共……。
「か、借りたいッスよね……」
「借りたい、ですね……。あの毒を防げるだけでも相当……」
「そうッスよね……」
「ペネは、強いですからね……」
「借りたいッス!!! か、必ず! 必ず返すッスから!」
あ、借りたい方のえ゛っ゛だったのね。ん! 倉庫にあったよね~倉庫倉庫~♪
「はい! これですね、使って下さい!」
「ささささ、三個!? これ、5億ぐらいするんッスよ!?」
「え? まあすぐ値段落ちますよ。どうぞどうぞ」
「お、落ち……!? 今、売ったら、すごいお金に……」
「今一番有効に使えて、心から必要としてる人達に渡るべきですよ~」
「ううう……!!! リンネちゃんの優しさが、染みるッス……!! パーティで相談して、誰が使うか決めるッス! もし、万が一借りパクするバカタレが居たら、この赫が責任を持ってお返しするまで頑張るッスから!! ちょ、ちょっとミッチェルとあっちの部屋で話し合いをするッス!」
「そこまで気負わなくても~。多分、これ結構出ますよ」
「「結構出る!?」」
「出ますね、多分」
「ね~」
『きゅぅ~』
『わう~~』
『ネー(*´・ω・)(・ω・`*)ネー』
「ね~……ふふ……」
「と、ともかく! ちょっとすません! 有難う御座います! 本当に!」
「ええ、本当に、ありがとうございます。大事に、慎重に取り扱います」
「は~い! がんばってください~」
どん太達も真似して、可愛いね! んよし、これで赫さん達も真覚醒に近づけるね……。特にミッチェルさんとかに使わせて、後衛が状態異常で落ちるとかいう悲惨なことにならないようにするべきじゃないかなーって思うけど、まあそこは赫さん達の相談次第だね。
『わふ……? わうっ! (帰ってきた! いい匂いがする~!!)』
「す、すみません、戻りましたっ!」
「あ、念話が聞こえないぐらい頑張ってたリアちゃんお帰り~。疲れてない? 大丈夫? 千代ちゃんもありがとう~お帰り! いい匂いってどん太ねえ……あ、千代ちゃんか……」
お、リアちゃん達が帰ってきた。ん、千代ちゃんが何かおっきい紙袋を……。ああ、食べ物だね。間違いないよ。いい匂いするもん。
「絶好調です! ちよちよにステーキ串を奢ってもらいました! あの屋台の、美味しいですね!」
「ん、美味しい屋台で御座います。カムイもあれが好きで……およ? ちびカムイが……」
『~~……』
「…………カムイ、皆でわけて食べるんですよ?」
『~~~!!! ~♪』
「千代ちゃんが、人に食べ物をあげた……!?」
「え、此方を何だと思っているんですか……?」
ええ……? ぽんぽこモンスター……? 歩く小さなブラックホール……? グルメハンター……? 真・食いしん坊……?
「口に出していませんが、絶対に失礼なことを考えておられますよね!?」
「い、いやあ~~……?」
「これなんですか!?」
「ああ、それはおにー……フォーマルハウトさんです」
「…………フォーマルハウトさん初めまして!!! 格好良くなりましたね!」
『ヾ(*´∀`*)ノ』
「あ、ああ! フリ……おばけ殿……」
『(ヾノ・∀・`)』
「その姿だとね、フォーマルハウトさんって呼ばないと納得しないんだよ……」
リアちゃんはノリがいいからすぐに理解したけど、千代ちゃんが『え、面倒くさいですね』とか思ってそう。うん、思ってるねあの顔は。
「……フォニールさん」
『Σ(´∀`;)!?』
「滅茶苦茶略した上に名前混ざってるし! 流石にそれは可哀想だからね!?」
「フォーマルハウトさん……。やっぱりオバケ殿で良いですね。その姿だと盾は使えないのですか?」
『(っ’ヮ’c)♪』
「おお……。ちょっと失礼、なかなかの強度……」
『(*´ω`*)b』
「刀でシールドバリアをツンツンして強度チェックしよる……」
「大事ですからね」
「ふふ……ふふ……」
『きゅぅ~いぃ~~♪』
「面白い? そうだね、面白いね……ふふっ」
つみれちゃんにバカウケじゃんおに……フォーマルハウトさんのシールド。いいね~多芸で、楽しそうで何よりだよ本当。
「そうだ、つくねちゃん。ジードの西に沼地があるでしょ? あの場所にキングヘルフロッガーっていうボスが出るダンジョンがあるらしいんだけど、干からびさせないと出てこないかもなんだって」
「……! 面白そうですね。今日の、掲示板に貼ってある挑戦状ですか?」
「そうそう! 見てきて~」
「…………なるほど。つみれ、今日は沼地に行ってみようっか」
「あ! 私も焼き払うの手伝いに行きたいですっ!! 楽しそう!」
「あ、行き、ますか?」
楽しそうか~~。でもどうしよう、大穴に行きたいマリちゃんと、沼地を焼きたいリアちゃんと……。どっちに付き合ってあげるべきか……。
「あ……。でも、せっかく待って貰ってたのに、ワガママですねっ! お姉ちゃんと一緒に行きます!」
「ん、つくねちゃんとつみれちゃんと、仲良く出来るなら……沼を焼きに行っても、いいよ?」
「え、どうしよう……っ! あの、実はちょっと、広い場所で術が使いたくて……。修練場じゃ、出来なくって……いいんですか?」
「私がついて行けないんだけど、それでもいいなら……」
「つくねさん、つみれちゃん、一緒に行ってもいいですか……?」
「わっちは、大丈夫です、よ?」
『きゅうっ!』
「つみれも、良いみたいです。楽しみが増えたほうが、良いって」
『わうっ!! (僕も一緒に行く? 狭い所、行くんでしょ? 苦手だよう~~)』
あら、どん太もリアちゃんと一緒に行きたいか~。珍しいなーメンバーがバラけるの。でもそうだね、どん太は狭い所嫌いだよね。おにーちゃんは全然余裕で入れる坑道だけど、どん太はおにーちゃんよりも結構デカいもんね。3~4グスタフぐらいあるもんね。じゃあ、どん太とリアちゃんはつくねちゃん達と一緒に遊んでもらおうかな?
「じゃあ、どん太も一緒にお願いしても良い?」
「大丈夫です! ふふ、よろしくね? あ、食べ物いっぱい買わないと……」
「あ!!! はい、これ! これでどん太の食べ物買ってあげて!?」
「え……。さ、三百万……? こんなに、買うんです?」
「買うんです! その子すっごい食べるんです!」
「食べるんですっ!」
「食べますね」
『(;´∀`)』
『きゅぅ~ん…… (お腹減っちゃうんだもん……)』
「お腹減っちゃうなら、しょうがないですね。つみれの分と、わっちの分も、良いですか……?」
「どうぞどうぞ! 返さなくていいからね、むしろ足りない時は請求して!?」
「だ、大丈夫です。きっと。ええ! じゃあ、行ってきますか。ローレイから北上かな……」
「私、どんどんに乗って行きますっ! どんどん、の~せてっ!」
『わ~うわうっ! (ど~うぞっ!)』
なにそのやり取り、可愛いね……!? のーせてっ、わ~うわうっ!? ああ、朝のお散歩の時にこんなやり取りがあるのかぁ。なるほど……。結構自然な流れだったのね。
「じゃあ、いきなりだけど……どん太とリアちゃん、よろしくね!」
「はいっ! むしろ、こっちこそ。よろしくおねがいします」
『きゅう!!』
「よろしくおねがいしますっ!」
『わうわうっ! わうっ!! (よろしく!! 行ってきます!)』
『オーレリアがパーティから脱退しました』
『どん太がパーティから脱退しました』
「ん、行ってらっしゃい~……」
『ヾ(*´∀`*)ノ』
「行ってらっしゃい、お気をつけて」
ん、どん太達が行っちゃった。仲良くするんだよ~……。ジードの近くのプレイヤー、気をつけてね……。巻き添え食って焼き払われないように……。じゃあ、こっちも行こうか? こっちはおに……フォーマルハウトさん、千代ちゃん、マリちゃんと私か~。
「よし、行こっか。千代ちゃん、ご飯買っていこうね」
「え、だ、大丈夫……ですよ? そんなに、いつもいつもお腹が減っているわけでは……」
『~~~♡♡♡』
『~~♪』
「あ…………」
今、千代ちゃん……。自分でちびカムイちゃんにあげたステーキ串を見てぎゅるぅぅ……って言ったね。お腹。ふふふ、身体は正直じゃあないかあ……ぐへへ、満足するぐらい沢山買ってやるからねえ、ご飯……!!
「買おっか」
「…………はい」
『(*´ω`*)』
よし、ローレイ側のマリちゃんをマグナ研究所で待たせてるから、早く行こう! まずご飯買って、マリちゃんの分も千代ちゃんのオススメの買って、ついでにおにーちゃんが食べたいって言ったやつも買って……あ! 昨日の地獄パーティの鑑定済みの品がインベントリ入りっぱなし! ちょっとごめん、何が入ってたのか覚えられるように隅の方のタブに入れておいて~……。ああ!! さっき地獄のなんちゃらから落ちた素材の黒を鑑定しよう! ほれほれ、早く早く!
『【?素材 (黒)】は【★★★ヘルシウムインゴット】でした! おめでとうございます!』
…………出たな、ヘルシウム……!! なんか重いなーと思ったんだよ!!! 後でマリちゃんの養分にしてやらぁ!!!
ほそく♡
赫、ミッチェル、僕が盾になろう、メガ盛りトントロ、きぬ、シュターク、ソノス、精霊デカ猫パトスちゃんの8人で固定組んでるみたいよー♡パトスちゃんとミッチェルちゃんが生命線、盾になろうが崩れるとかなり厳しい見たいねー?