保護者会副会長殿の受難
大人って、いつからなるんだろう。結婚したら?子供が出来たら?
「すぐ戻ります」って書いてあったんですよ。
タオル?手ぬぐいかな?ま、いいや。席のところにね。
なんか、そんなね、一言あると、「あ、仕方ないな」って、思いません?
どうせサポーターシートなんてね、ガムテープでこう、ビーッと
(両手で大きく端から端までガムテープを広げる動作)、
場所取りしています、みたいに、やってあるのが普通なのにね。
あれはね、気持ちとしていいかなと。そう思いません?
そうそう、以前ほどじゃないけど。ゲームソフトとか、アップルの新製品とか、並ぶじゃないですか?店頭に。
あの、(なんか冬の札幌の店の前に並んでるやつとか、冬の八甲田の遭難者みたいになって。)
(真夏の秋葉原で、日陰もないようなところで。炎天下の高校野球の決勝戦みたいな、なんか脱水症状一歩手前みたいな)
【季節により交換】
ニュースでよくやるやつですよ。あれ、いまダメなんですって。夜通しならぶとかは。近所のお店に迷惑とか、防犯上悪いとかで。
だいたい当日の6時とか、7時とか5時とかに並んでくださいって。それより前に並んでいただいてもダメですよってお店で告知するんですって。
で、とはいっても、ならんじゃう人もいるでしょ?ねえ。で、店員さんかスタッフかなにかしらの人が、その「並ぶスタート時間ですよー」って時間に、その列にスッと並ぶんですって。で、整理間配布の時間になったら「今から整理券配りまーす」って言って自分より後ろの人にこう
(チケットを手渡すような動作)
配りだすと。
これ、いいですよね。なんていうかな、こう、不満と満足度のバランスっていうか、やっぱりこう、ルールを守ってくれた人には、満足してもらえる、ま、先にならんじゃった人は不満があるでしょうけど、だんだんにこう、なに、満足度が上回っていけばね、こう、
(ここで大きく両手を広げて天秤のような形を作る)
不満にまさる要素が増えるとね。こう、なんというか、バランスが取れた形になると言いますか、でしょ!
これすごくないですか?なんか特許?特許は無理か?無理でも実用新案?考えた人にね、なんかこういいことがあるような。ですよね。
でね、うーん、三脚使うのもいいと思うんですよ。脚立も、使う人いるけど仕方ないと思うんです。
あれですね、こう、まだお母さんはお弁当を家で作っていて、子供も家にいるのに、お父さんが場所取りで朝から真っ先に校庭にいるのはいかがなものかと。そんな話が出まして。ええ。
まあ、わかるんですよ、生方さんのトコや、小寺さんのトコ、一人っ子だし、それに、小寺さんはもうあれでしょ、お父さんお母さん二人ともね、年齢が行ってからのお子さんだから、みなさん、気持ちがわからないわけじゃないんですよ。けどね、なんかね、ちょっと一部の保護者会の方から、「そういうのはよくないんじゃないか?」って。まあ、正しいっちゃ正しいから他の人もこう、逆らえないっていうか、そう、飯塚さんとかが。うん、そうなんですよ。
でね、ここからですよ、先生。ここはなんというか、幼稚園の方からですね、こう、お子さんと一緒に来てね、とかなんとかと通知を出していただけないかな、というようなお願いというか相談というか懇願というか。
いや、保護者会はちょっとダメです。無理です。
だって先生、子供は大きくなるでしょ?体が大きいからとか頭がいいからって飛び級なんかしないでしょ?私立に何人か、こう、行ったとしたってこの保護者会の親のこう、
(両手を使って大きな丸を作る)
括りでこの先も、小学校と中学校は行かなきゃいけない訳ですよ我々は。
ですから、申し訳ないですけど、ここは、こう、園に泥をかぶっていただくというか、泣いていただくというか。
だって、2年すれば私たちいなくなりますから、そこは安心していただいて。
そう、もともと父母会ってあったのを協力してもらってね、保護者会って今風にするのにも協力してもらって感謝しているんですよ、みんな。
あ、あとですね、来賓用のテント席今年もあります?あ、つくっちゃう、作りますよね、今年だけ作らないってことは、うん。ありませんか。
実家の両親の話なんですけどね。なんか友達と山に登るから、前日泊めてくれ弟のところに連絡入りましてね。東京の外れに今住んでいるんですけど。
で、70過ぎているから高尾山だろうと思って、いいよって答えたんですって。
そしたら当日、結構な装備で。朝も早いって。
なんだと思ったら、雲取山ですよ雲取山!
標高2017メートル。2017年にちなんで。登るって。
もう、止めても聞かないし。遭難したら大変だって。
ダメでした。
平気で帰ってきました。
姥捨て山連れてったらこちらが置いてかれますわ。
今はこんなに年齢関係なく元気なんですから、あれかと思うんですけど。
来賓なんかどうせ議員や警察署が来て一言言って帰るんだから、敬老席にしてくれないかって意見が保護者会の人から連絡来ちゃって。
私?私副会長。
会長は違う人、今年は宇久井さん。
ずるいんだ、宇久井さん。
もう、すぐ出張入れるんだもの、自営業なのに、こういう時。
だから、飯塚さんからの電話、私のところに来るんですよ。最近。
ううん、家には入れない、飯塚さんは。
電話で。電話で。
なんとかですね、ここは先生方に泣いていただいて。
もうね、だって、今は私一人ですけど。ここでまとまらないと、また何人かで来ることになりそうなもう、めんどうくさい空気が出てるんです。嫌でしょう。もう、私が一番嫌ですよ。人が多くなるとまとまる話が、なんでか、まとまらなくなるんですもん。
落としどころを、それぞれ、なんていうかな、それなりにイメージして来てくれれば、話し合いでこう、すり合わせっていうんですか、できるじゃないですか。
それを来る人来る人、皆、ノープランで来ちゃうから、もう、声の大きい人に勝てない、勝てない。引きずられる、引きずられる。
あ、そうです、あんな感じ。プレ入園の時の座談会の感じ。
一通り説明終わって、何かご質問や聞きたい話はありますか?と時に、もう、あれ、スッと立ち上がって。今のご説明と一部かぶるところもございますが、皆さんも思われると考える部分をちょっと教えていただきたいかと・・・で、ずーっと終わっちゃったってあったでしょ?あのひとくだりで。
絶対にああなりそうな、なんか、確信に近い残念な予感しかしないんです。
あー。どうしよう。宇久井さんはまた出張って言いだすだろうし。
小寺さんとかには言えないし。
あー、副会長なんて飾りですからって。須藤さんには、もう、いいように騙されました。
私が泣いて済むなら泣きますよ、もう。
どなたかに読み上げてもらうと、多少はマシになるかと。