1/1
プロローグ
プロローグ
窓の隙間から差す自然の光で俺の意識は、夢の世界から引きずり下ろされる。今は11月の秋とも言えなず、かと言って冬とも言えない季節だが、布団が恋しいのは人間の性だと思う。なんてどうでもいいようなことを考えつつ体を起こす。
今は11時だ。こんな時間に起きるなんて、大学生かニートくらいだろう。だが、俺はどちらでもない現役の男子高校生だ。なんでこんな時間まで寝てるかというと、単に朝が弱いからだなんて今学校に行っている全国の高校生にリンチに合いそうだが...
とりあえず朝食、いや昼食を摂ってから学校に向かう。もちろん、通学路には誰もいない。道を阻むものは何もなく軽快な足取りで学校へ。
今日もいつもと変わらない日が始まったと思うとため息が出る。まあ、午後から学校の俺は他のやつよりは授業サボってある意味得しているから良しとしとこう。と、横断歩道を渡っているときにふと信号をみると、赤く、光っていた。あれ、青じゃなかった?なんて考える暇もなく、右から風を切り突進してくるトラックが...
この日、俺は死という形で日常から脱却した。