7/9
7頁
ちょうど同じ頃、女王の国では国民が立ち上がり、主のいなくなった王宮へ押しかけていました。
女の子が靴を返してくれとお願いにいったのに、女王が牢に入れてしまったと聞いて、国民の怒りが頂点に達したのです。
「俺たちが散々嘘吐き呼ばわりしたのに、あの子はみんなを助けるために、ひとりで女王に会いにいったんだ」
「処刑されてしまうかもしれないというのに、なんて勇気のある女の子なんだ」
「もう女王のやり方には、うんざりだ。私たちも立ち上がるときだ」
「女王がいないうちに、あの女の子を助けるんだ」
そうして誰からともなく、王宮へ押しかけていったのです。
王宮には大臣やたくさんの兵士がいましたが、女王が留守のため、どうしていいか判らずにおろおろするばかりでした。
雪崩のように王宮に押しかけた国民は、女王に媚びてばかりいた大臣や兵士たちを、一人残らず追いだしてしまいました。
もちろん、女の子も無事に牢から出ることができました。
女王も大臣も兵士たちもいなくなってしまったので、集まった国民は皆で考えて、ひとつの結論を導きだしました。
とりあえず次の統治者が決まるまで、政治のことは皆で話しあって決めるようにしようじゃないかと。
王宮は女王の住む高貴な建物ではなく、皆が話しあいをする憩いの場に変わりました。




