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大切な物を壊されると憎悪と絶望しか残らない、だが復讐してしまえば絶望しか残らない

今回は短いです。

まぁ、次回は戦闘シーンがありますのでこの辺で切らせてもらいました。

新しく異世界トリップ物の小説を書いてるので。


「よぉし、大分回復したぁ!」

 玉露は口元を拭いながらそう言った。座っている床の辺りには大量のお皿が重ねておいてあった。

 ついさっきまで皿には料理が盛り付けられていたがその全ては三人の胃袋の中に入ってしまった。

「随分と下品なんだな……お前は」

 リアは何処からか取り出したナプキンで自分の口元を拭いながらそう言う。その目は理由は分かるがもう少し丁寧に食べて欲しいと語っている。

 王様はそんな二人を見て笑う。純粋に笑う。

「ゆっくり寝たし……うん、これなら大丈夫そうだ」

 玉露はそう言って、寝転んだ。

「トロールを打倒する時間帯は明け方の明朝。それが最も油断する時間帯だ」

 だから、今は休めるだけ休め、そう言って玉露は深い眠りに堕ちた。



『止めろっス!! 二人とも!! 皆、誰も悪いわけじゃないじゃないっスか!』

 白髪赤目のアルビノの少年が同い年くらいのボロボロになって倒れている水色の髪をした少年の身体を庇うようにして立っている。

『離せぇ!! バカァ!!』

 そして水色の少年に刀を振り下ろそうとしている金髪の少年を後ろから羽交い絞めにして押さえつけている黄緑の髪をして頭の天辺から二枚の若葉を生やした少年が怒り狂った口調で怒鳴る。

『いい加減にせんか! 貴様等は何時まで互いに責任を押し付けあうのだ! 我と風虎を見習えとは言わん! だが、郷理が死んだ事は我等のせいでは無いんだ!!』

 緑髪の少年は殺しあっていた二人殺しあっていた二人にそう言った。だが二人とも全く聞く耳を持たない。

『だったら……どうすれば良いんだよ! 誰を責めれば良いんだよ! 僕らが力不足だったから郷理が死んだ、それはまぎれもない事実だ! 郷理を殺した男を憎めば良いって? アイツはこの世界から消えたんだ、異世界に行く方法を知らない僕らに……』

 金髪の少年は口を噤む。彼自身もよく分かっているのだ。

 自分達が強ければこんな現実にならなかったのに。

『その通りだ……風虎に玄禄、私は自分が……許せない!』

『滝! 貴様も何言ってるのだ!』

『貴様の言う通りだって事は誰もが分かっている……だが、それで納得できるほど我等は人間が出来ていない! 少なくとも……今までやっていたあんな飯事の様な特訓では我等は強くなれない!!』

『だから本気で殺しあわなきゃ……いけないんだ! 皆同罪だから、皆が皆、全員が全員を憎んでいるから! 僕らは確かに郷理は殺していない、けどね……郷理を殺したも同然なんだ!!』

 水色の少年と金色の少年の言葉にアルビノの少年と若葉の少年が詰まる。

 そして一つの結論を出した。

『もはや……我等は同じ道を歩めないようだな……』

『互いに憎みあっている以上、いつ殺し合いが発生するか分からない連中と付き合うなんてゴメンだよ!』

『だが、もし、私達が再び同じ道を歩む時があるとしたなら――』

『その時は、郷理を殺した男を……殺す時だ。だから、その時まで』


『絶交だ』




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