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第29話 俺と私の温泉旅行part4

ちょっと短めです

すいません

数分歩くと奇妙な溝のようなものを見つけた。

しかもその溝は果てしなく続いている。


どうやらここが近衛神島との境界線らしい。


わかりやすくてたすかる。


さて、到着だ。


「ここが近衛神島だ。つっても島じゃないけどな」


「ここが・・・」


暫く呆然とする妹。

そんなすごいものが有るわけでも無いんだが。


ま、初めての旅行だし無理はないか。


「んじゃ、旅館の方にいくか。荷物置いてからの方が動きやすいだろうし」


「そうね、そうしましょう」


妹の同意を得て再び歩きだす。


「ところで」


「ん?」


「何時まで手を掴んでいるのかしら?」


「へ?」


足を止める。


その言葉を聞いて、俺はようやくずっと手を繋いでいることに気がついた。


「・・・・・・・・・」


い、妹様が無言でいらっしゃる・・・


ヤバイ、とんでもなくヤヴァイ。


「い、いや!これはだな、別に疚しい」


「取り敢えず手を離しなさい」


「イエス、ボス」


素直に手を離す。


正直もっと手を繋いでいたかったが、あのまま繋いでいたら俺の手が切断されていただろうから諦めるしかない。


まぁ命があっただけでも良しとしよう。


・・・何故に僕は妹と手を繋ぐことだけで生命の危機を心配しなくてはいけないのだろうか。


ちょっとおかしいよね?


「その・・・あの・・・・・・」


「んあ?」


そんなことを考えていると、妹が後ろを向いてもじもじしていた。


「どした?今度こそトイレか?」


「good-bye」


「グブフゥォッ!!」


今だかつてない衝撃を頭にくらい、俺の意識は消えた。


ああ、そういや次はないって言ってたな・・・


まぁ、ドライバーじゃなくてキャリーバッグだっただけましかな。


ーーーーーーーーーーーー

「ハッ!ここは!?」


「旅館よ。あのあと貴方が気を失ってしまったから私がキャリーバッグのなかにいれてここまで運んできたのよ」


「ツッコミどころが有りすぎて逆になにも言えねぇよ」


「早くチェックインしなさい」


「少しは俺の言葉に耳を傾けようぜ」


泣きながらチェックインをする俺。


「予約していた四十崎ですが」


「はい、四十崎様ですね。少々お待ちください」


「こんな人間の底辺に位置する人にでさえ様を付けなくてはならないなんて・・・

可哀想だわ」


「俺を可哀想に思ってください」


ほら、旅館のスタッフも苦笑いだよ。

もうやだ。



「お待たせいたしました。ご予約の四十崎様。207号室になります」


「ありがとうございます」


鍵を受け取り部屋へ行く。





「とうちゃーく!」


部屋は和風な感じでとても良かった。


いや、やっぱり畳は良いよね!

日本文化だよね!!


外の景色も良いし。


最高だ。


「・・・中々良いところね」


妹もそれなりに気に入ってくれたようだった。

良かった良かった。


「よし、じゃあ身支度をして早速外に行きますか」


「そうね、じゃあ私の部屋の鍵をくれないかしら?」


「え?」


「だから、私の部屋の鍵よ。二部屋予約したんでしょ?」


「えっと・・・」


言い淀む俺。


「・・・もしかしてだけど、万が一にだけど、一部屋ってことは無いわよね?」


「・・・ハハハ、ハ」


笑うしかなかった。


人間追い詰められたときには笑うことしかできないと聞いた事が有ったが本当らしい。


「言い訳を聞きましょうか?」


妹様の慈悲により、希望が少し見える。


なんと答えるべきか・・・!

必死に考えろ、俺!


1,こ、これは手違いなんだ!


2,妹に欲情して何が悪い!


3,そんなことより踊りませんか?


4,そうだぁ!僕が、僕がキラだ!


・・・・・・・・・


何て最低な選択肢だろうか。


こんなことしか思い浮かばなかった自らの頭を呪う。


一番いいのが1だろう・・・


いや、恐らくこれもダメだろう。


かと言ってそれしかマトモなのがない。


何だよ4とか、100%ギャグだろ。


どうしましょうか・・・


「で?言い訳は?」


妹様が催促してくる。


「あーー」


マズイマズイマズイマズイ!


な、何か!何か言わなくては!!


一言、妹を納得させることのできる一言を・・・!!


「い、妹に欲情して何が悪い!!」


最悪の選択だなと、意識が戻ったあとに改めて思った。



・・・どうでもいいけどこんなやり取り前にもあったような。



気のせいか。


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