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第27話 俺と私の温泉旅行part2

罰ゲームは5分間の土下座だった。

人生で一番長い5分だった。


文月と言い、奏といい、俺の周りの女子はみな勝負事に強いらしい。


もう嫌になるよ・・・


それは置いといて


何やかんやで到着した。


「着いたぞ~」


「見ればわかるわよ。全く、子供みたいにはしゃいで」


と言いつつそわそわする妹。


こんなこと言ってても、楽しみにしてんだなぁ。


思わずニヤニヤしてしまう。


そのニヤニヤに気づいたのか、妹がムッとする。


「何かしら?それ以上意味もなく見ているのなら視姦罪で死刑にするわよ」


「そんな簡単に俺死んじゃうの!?」


「何を今さら」


「いやいやいや、決定事項的な感じに言うなよ!」


「さっきからうるさいわね。それ以上騒ぐと還すわよ」


「どこにだよ!」


「土に」


「すいません黙るので許してください」


そんなやり取りをしつつ、新幹線から降りた。


外はいい感じに日が照っていて、風もいい感じに吹いていた。


まさに旅行日和ってやつだな。


そんな中、


「ね、ねぇ」


もじもじしながら妹が俺の服の裾をつかむ。


「どした?トイレか?」


「次デリカシーのない発言をしたらこのドライバーで貴方の頭をこじ開けてあげるから覚悟して頂戴ね」


「ワカリマシタスイマセン」


マジだ、目が。


「で、なんだったんだ?」


右手に握られたドライバーを出来るだけ見ないようにしながら質問をする。


見ただけで頭をえぐられる幻覚(ヴィジョン)が浮かんできそうだからだ。


怖いね。


「あ、あれは何かしら・・・」


顔を赤くし、俯いていた妹は意を決したように指を指し訪ねてきた。

そんなに俺に聞くのが屈辱か・・・


と言うかそんなに下に見られていたのか。

まぁそれも日頃の行いが原因なのは重々承知なんだけどね。


明日からはもっと誠実に生きよう・・・


あれ?なんかこの誓い前にもしたようなしなかったような。


まぁそれは置いといて


指の先にあったのは、屋台だった。


「ああ、あれか?屋台って言うんだ」


「矢隊?」


「屋台だ!何だその弓矢のエキスパート揃いの精鋭部隊は!てか、そんな部隊あるか!」


「わ、解ってるわよ。そんなこと貴方の顔と同じくらい冗談に決まってるじゃない」


慌てて自らの発言を否定する。

ついでに俺の顔も否定しやがった・・


「で、そ、その屋台って言うのは何なの?」


どうやら屋台を知らないらしい。


「うーん、何て言えばいいのかな・・・

簡単に言うと食べ物とか、ちょっと遊べるゲームとかが乱立している的な?」


自分で言うのもなんだが語彙が乏しすぎるな・・・


こんなもんでわかってくれただろうか。


「解らないわ」


ですよね。


「まぁ、百聞は一見に如かずって言うし、実際やってみたらどうだ?」


「い、いいの?」


目を爛々と輝かせて聞いてくる妹。

そんなに気になるのか・・・


「おう、時間もあるし。ここだったら安全だろ」


「じゃあいってくるわね!」


トトト、と駆けるように屋台の方へ行った。

全く、元気な妹だ。


それにしても屋台か・・・


恐らくこのゴールデンウィークの時期限定の屋台だろうな。

長期休日は人が多くなるからちょっとした観光客サービスのようなものだろう。

要するに地域の人たちが行ってるってことだ。


屋台は場所によってはちょっと危ないものもあって不安なのだが、地域のひとが行ってるここなら安心だ。


妹も楽しんでそうだし、何よりだな。


さて、俺も妹を追うか。




思ったより人が沢山居て混雑していたため、妹を見つけるのに少し時間がかかってしまったが、ようやく見つけることができた。


金魚すくいをしていた。


「おーい、奏」


妹の背中にさわる、


「はい?」


「・・・・・・」


別人でした。


「・・・すいません、人違いでした」


「あ、そーですか」


偽妹は人違いだとわかると顔を戻した。


取り敢えず気まずいのでその場からゆっくり離れることに。


にしても


いやー、ビックリした。

まさか人違いとはね。


焦った焦った。


で、


「本物はどこ?」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


もしかして、


「はぐれた?」


屋台は面白いけど危険です。

場所によってはね。


どういう事かと言いますと・・・


止めておきましょうか。


では!

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