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第22話ブラックはお好き?

「さて、4月の学校も今日で終わりだ。

知っての通り明日からはゴールデンウィークが始まる。

だが我々教員としてはゴールデンではなくブラックなウィークを過ごしてもらいたいので宿題をごっそり用意した。

休み明けに提出する事。

四十崎亙は忘れたらミサイルにくくりつけて空中で爆発させるから忘れるなよ」


「・・・・・・・・・・・・」


沈黙がクラス内で生まれている。

一気に色々と聞いたので皆思考がついていけないのだ。


取り敢えず解ることは先生は生徒の安らぎをぶち壊したいと言う事と、俺は宿題を忘れると爆散すると言うことだ。


「っておい!」


思わず立ち上がる。


「何だ四十崎?何か不満でも」


「ありまくりッスよ!何すか!ミサイルにくくりつけて爆発って!120%死ぬわ!」


「だからやるんだろうに。何を言ってるのだ?」


「いやいや、何で俺がおかしい的な言い方してるんスか?どう考えても宿題忘れただけで生徒を爆殺っておかしいでしょ!」


「大丈夫だ、お前は爆発しても体が残ってればもとに戻るだろ?」


「俺は相〇歩じゃないしゾンビでもない!」


「ほぅ、よく知ってるじゃないか。誉めてやろう」


「こんなことで誉められてもミリ単位も嬉しくないわ!」


この小説、微妙に変なネタ混ぜてくるよなぁ・・・

訴えられやしないだろうか心配ッス。


そんなことを考えていると、


「と言うかそもそも、忘れなければ良いだろう?」


「ぐっ・・・!」


本日最大の正論が来た。


「大体にして貴様はいつも宿題を提出せんだろ。そんなことをしていては此方もそれなりの行動をしないとな。つまり、貴様が悪い」


ここぞと言わんばかりに畳み掛けて来やがって、この魔神がぁ・・・!


しかしまぁ何一つとして間違ってはいないわけで・・・

いや、俺の爆殺は間違ってるけど。


ため息。


「わーかりましたよ、宿題をしっかりとやって来ますよ」


もうこうするしかないのか・・・

チクショウ、俺の宿題未提出記録が・・・!


「言っておくが宿題提出は義務であり当たり前なことだからな?何故か貴様の発言を聞くとしょうがないから、みたいな雰囲気丸出しだから一応言っておいたぞ」


そうでした・・・


でもミサイルとか出されると非現実的だからなぁ・・・なんか実感わかないと言うかリアリティー欠けると言うか。

さっきはボケにそれなりに乗ったけど、改めて考えてみるとねぇ・・・

要するに「そんなことねェーよ!(笑)」的な感想しか生まれないのだ。


「では宿題を忘れたら貴様の手足を縛り自由を奪った後で剛健の自宅に郵送してやると言うのでどうだ?」


「すいません宿題しっかりやるのでそれだけはホント勘弁してください」


誰だって失いたくないものはあるさ。

貞操とかね。


―――――――――――――――――――

そんなこんなで学校が終わった。


ゴールデンウィーク、か・・・

いや、ブラックウィークだったな。

響き悪いなぁ・・・


はぁ、宿題頑張らなきゃなぁ・・・


「校門を出て一番最初に視界に入ったのが現在進行形で大気汚染ガスを排出する地球の最底辺ランクの物なんて、世も末ね」


「・・・・・・」


いや、誰かは解ってるよ?うん、妹でしょ?

家の可愛い妹、四十崎奏ちゃんでしょ?


それは知ってるさ。


ただ出会い頭に義兄に対してこんな暴言が吐けるとは知らなかった。てか、知りたくなかった。


先程の暴言からするに俺もう人じゃ無くて物になってるしね。


もうちょいソフトになってくれないかな、この子は。


「ならないわ」


・・・ついでにエスパー能力もなくならないかなぁ。


「ならないわ。貴方の存在なら無くなってほしいけど」


「妹よ、俺の全発言を否定しなさんな。存在否定までさりげしてるし」


「何をいってるの?要は捉え方の違いよ。他者に否定されていると言うことは貴方がしっかりと今、此処に存在していると言うことなのよ。

良かったわね、つまりは一応人間と言うことよ」


「何ちょっとかっこいい感じにしちゃってんだよ!」


しかも一応って・・・

どうも、俺人間ッス。


「てかさ、一度でいいから『お兄ちゃん』って言ってみてよ」


いきなり振ってみる。


「いやよ」


「じゃあ、兄貴でいいから!」


男のロマンを捨てきれない俺。

誰だって一度は言われたいだろ?


まぁ兄貴はロマンかどうかは知らんが・・・



兄貴(くず)。これでいいかしら?」


「ねぇなんかおかしくない?すごくおかしくない?」


ロマンぶち壊し。

どんな読み方したらそうなる・・・

てか、文章じゃないと解らないし。


「さて、満足したところでそろそろ帰りましょう」


「俺は全く何も得ていないのだが」


「帰るわよ」


「無視ですか・・・」


完璧な上下関係がここに誕生。

―――――――――――――――――――

帰り道、トコトコと歩きながらふと思うことがあった。


「妹よ」


「何か?ゴミ・・・いや愚兄」


「言い直しても酷いぞ!」


「早く続けて頂戴」


・・・ったく。


「ゴールデンウィークどっか行くか?」


「嫌よ」


「何故っ!?」


即答過ぎる!せめて15秒くらいは考えてほしかった。


「貴方と言う万年発情期がそばにいながら何処かに行くなんて自殺行為に等しいわ」


「失礼な!どこが万年発情期だ!」


「義妹の部屋漁ったり下着物色したり入浴中に入ってこようとしたり夢の中でいかがわしい妄想するし抱きつこうとするしスクール水着着せようとするし持ってる卑猥な本は全部妹ものだしゲームだって」


「すいません私が悪うございましたのでそろそろやめてください」


明日からはもっと誠実に生きよう・・・


「兎に角、絶対に行かないわ。間違いが起こってからじゃアレだし。

貴方が絶命したら行ってもいいわよ?」


「いや、それ俺が行けなくなるし」


こうなったら、このゴールデンウィーク中に何としても妹と何処か行ってやる・・・!


そしてあんなことやこんなことを!


「もしもし、警察ですか?」


「よし、先ずは落ち着いて話し合おうじゃないか」


こうして、ゴールデンウィークが始まったのだ。


あれ?ブラックウィークだっけ?


4月がおわり近くなってきました・・・!

いや、そんな大きな話じゃあ無いんスけどね


そんなわけで宜しくです!


感想をお待ちしております


では!

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