人生は甘くて酸っぱいわけで
事の始まりは当夜のこんな一言から始まった。
「遊びに行こう!」
「・・・はぁ」
「なーんだよ!その気の抜けた返事は!!」
バンッと机を思いきり叩く変態。
時刻は15:00、放課後に入った頃だ。
部活に入っている生徒は準備をし、各々の行くところへと向かっていた。
「今日の授業が終わり今からかえって家でごろごろしようと考えていた俺にいきなりそんなこと言われてもなぁ」
「帰る気満々だと・・・」
げっそりする当夜、
仕方ないだろう。
ここのところ学級委員とか言うもののせいで放課後に自由が無かったのだ。
だから今日のように何もない日は俺にとってはヘヴン!
つまり家にかえってゆっくりしたいのさ!
「そんなわけでじゃーねー」
荷物をまとめて帰る俺。
「可愛くてナイスバディな娘がたくさんいてご奉仕してもらえるのだぞ」
「詳しく聞かせろ」
男ってこんなもんよ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
さて、そんな可愛い娘が集まるところなんて限られているわけで、もう落ちは見えたと思うがメイド喫茶である。
と思っていた。しかし違った。
着いたところは
『猫カフェ』
「帰るとしよう」
「まーてまてまてまて!!」
全力で俺の行く手を阻む変態。
「うるせぇ!何だよ猫カフェって!思い切り動物しかいねーよ!」
それともあれか?ナイスバディな猫にご奉仕してもらえと?
「まぁまぁ落ち着けよ、俺は可愛い『ね』娘に会いに行こうと言っただけで、人間に会おうなんて」
ドスッ、バキッ
「殴るぞ」
「も、もう殴ってます・・・」
道路で丸くなっているくそ野郎を起こして再び殴ろうとする。
「ストップ!ウェイト!わかった!御免なさい!」
必死で土下座する変態。
こいつにはプライドと言うものはないのだろうか・・・
ため息をついて拳を下ろす。
「ジョークだよ、亙。ここはな、他の店とは少し違うのさ!」
「どこがだよ、何処にでもある猫カフェじゃねぇか」
「まぁまぁ、騙されたと思って入れよ」
全く・・・
渋々はいることにした。
また土下座でもされたらたまらんからな。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
カランカラン
扉を開けるとベルがなった。
「いらっしゃいませー!」
一人の女性が声をかけてくる。
「何名様でしょうか?」
「2名様です!」
横で変態が元気よく答える。
「・・・」
俺は沈黙したままだった。
いや、特にこれと言って変なところはない。至って普通の店だ
店員全員が猫耳と尻尾を着けていることを除けば。
てか、これ、
「普通の猫耳メイドじゃ・・・」
「違うっ!」
全力で変態が否定してくる。
しかし現実はこれだ。
「何が違うってんだよ」
帰りたいオーラを体から放出しなから聞く。
「お前、猫カフェがどんなものかは知ってるか?」
変態が唐突に聞いてくる。
?なんだいきなり・・・
「えーと、確か室内で猫と触れ合うものじゃなかったっけか?」
wi〇iで調べたらそんな感じだったが・・・
「そう!つまり!ここは猫耳女性と触れ合う場なのさ!」
ますますメイド喫茶じゃねぇか・・・
「いいや、ここはな、それ以上の触れ合いがあるのさ!」
・・・?
突如、背中に柔らかい感触。
「ん?」
振り替えると、先程の女性が抱きついていた。
「にゃん」
「〇仝|ゝ〆ー^〆!?」
頭がぶっ壊れた。
な、なんだここは・・・!こんな恐ろしい場所があっていいのかっ!
てか、胸!当たってる!
「ご主人様だーい好きにゃ!」
グフォッ
は、鼻血が・・・
血が足りねぇ!
や、やめろ!上目遣いで俺を見るな!
「ん~♪」
スリスリするなぁぁぁぁぁぁ!
や、ヤバイ、これ以上は・・・!
「ご主人様♪もっと甘えていいかにゃ?」
プッツン
きれた
自制心が。
そして、
「いいとも!!」
ぶっ壊れることにしました。
たった30分間だったが、幸せな時間だった。
変態もたまには良いとこ教えてくれるじゃねぇか!
そう、ここまでは幸せだった。
問題は・・・
「お会計は3万円になります」
「What?」
会計のときに起きた。
え、なに3万て??聞いてないよ僕。
当夜の方を見ると・・・
フリーズしていた。
どうやらあいつもここに来るのは初めてだったらしく、知らなかったようだ。
「払えない場合は、今日1日私達の奴隷にゃん!」
おい、笑顔で言う台詞じゃねぇよな?
結局、奴隷になりました。
まぁ、
人生そう甘くないよな。
これから忙しくなるのですが、頑張って1週間に最低一話は出そうと思いますので、宜しくお願いします。