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逃げる男 【起承転結の『転』】

【逃げる】に-げる



[動ガ下一][文]に・ぐ[ガ下二]

捕まらないように、追って来るものの力の及ばない所に身を置く。

面倒なこと、いやなことから積極的に遠ざかろうとする。直面するのを回避する。

(国語辞典より)




『アナタが希代子さん?』


『いつもお世話になっております~』


『私、佐藤の妻ですけど?』


『先日は主人の誕生日にステキな時計を頂いて・・・』


『なんだか・・・とても安そうな時計を!』


『ただちに処分させて頂きましたワ!』


『あんなもの』


『主人には似合わないでしょウ?』



ある日

女の携帯に


男の妻と名のる女から電話が入る


携帯番号がバレた



女は思う


『何故?』



それは全て

男の所為



男とは


何故か嘘が巧いと思っている


どれだけ社会で

会社で

取引先で


必要悪な嘘をついていたとしても


それは仕事上のこと



恋愛・・・

こと、女に対しての嘘は


女という生き物に確実に



バレる




男の妻も例外ではない



『主人が携帯に出ない!』


『主人が帰ってこない!』


『あんたと一緒にいるんでしょ!』


『どこ?』


『主人を出しなさいよ!!!』



数限りない一方的な電話



男は云う



『妻は病んでいる』


『病院で鬱病と判断されたらしいんだ』


『今日は自宅へ帰らなきゃならない』


『妻が自殺未遂をしたんだ』


『今は何をしでかすか判らない』


『少し様子を見たいんだ』


『一人でこの部屋にいるのも不安だろ?』


『実家に帰っていたほうがいい』


『必ず連絡はするから』



女には表向きの後ろめたい気持ちがあったので

男の提案を了承した



しかし


それはあくまで表向き



男の体が自分から離れたとしても

男のココロは自分のモノと思っていた


未だに全ては

手に入れられないモノでもあったのに・・・・・



その時

女は


男の本意を見極める能力を見失う


ただただ

想うこと・・・



それは



男の全てが自分のモノになるまで

後、一歩



そんな妄想



逃げる男 【起承転結の『結』!】へ続く・・・・・


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