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紫
紫は高貴な色だと、昔から言われてきた
染めるのが難しかったから
特別な人だけが身につけられた
でも今は、誰でも紫を使える
それでも紫は
どこか、特別な雰囲気を持っている
紫は、赤と青の間に生まれた
どちらかに決めない色
両方を持っている色
昼と夜の境目の空が
紫になるのは、そういうことだと思う
どちらでもある
どちらでもない
その時間
不思議な色だ
紫の花は
どれも凛としている
ラベンダー、藤、桔梗
香りのある花が多いのも、紫に似合っている
見えない何かを、持っていそうだから
ミステリアスという言葉が
いちばん似合う色だと思う
全部見せない
でも引き付ける
紫が好きな人は
どこか奥行きのある人が多い気がする
内側に、静かに燃えているものがあって
それを簡単には見せない
紫は深みの色だ
知れば知るほど
違う顔を見せる
そういう色が
いちばん長く飽きない




