表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

詩集:青空なき獄中の記

濡れ衣

作者: 歌川 詩季

「ぬれぎぬ」です。

 頭から被せられたのが

 乾いた白い布だったら どれほどよかっただろうか

 天日干しの太陽が香る

 その下にどんな(かお)があるかを知らないのに

 その下でどんな表情(かお)をしているか知らないのに

 取り囲む知人も 取り巻いた他人も

 花を投げて寄越せば(いと)おしげ



 頭から被せられたのが

 ひからびた古い布だったら いくぶんましだったろうに

 すすぎ残した石鹸(せっけん)(にお)

 その下にどんな(かお)があるかを知らないから

 その下でどんな表情(かお)をしているか知らないから

 取り囲む知人も 取り巻いた他人も

 何かを投げつけるのは躊躇(ためら)いを



 頭から被せられたのは

 濡れた汚らしい布だったのを どれほど呪っただろうか

 ()みをつくった泥水が鼻につく

 その下にどんな(かお)があるかを知らないのに

 その下でどんな表情(かお)をしているか知らないのに

 取り囲む知人も 取り巻いた他人も

 石を投げてぶつければ誇らしげ

「濡れ雑巾」のほうが、それっぽいかも。


※ 下↓にリンクがあります

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【企画提案】
立花 優先生
― 新着の感想 ―
[良い点] あ、頭から!なるほど。 いや、タイトル通りのイメージと思います。
[良い点] 話には、一貫した、ストーリーがあります。ここで、読者の方は、一挙に、被害者側の心情に感情移入します。 [気になる点] 無 [一言] 無
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ