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氷霜の勇者、異世界にて  作者: 龍先輩
2/3

2話 その勇者、ステータス

説明回とでも言えばいいのでしょうか?

これで空白等あわせて4000字程度です。


何故か筋骨隆々のおっさんにギルドに連れてこられたが……なんと言うか想像してたとおりで嬉しいです。はい。

雑多な区画のなかにとても目立つ大きな建物。

周りの建物が某有名ブロックおもちゃで作った家みたいだ。

看板には“荒くれ者共歓迎”とかかれている。

そう言えば何故か習ったことも無い文字が読めてるな。

あれだろ?スキルみたいのの中に言語通訳みたいのが入ってるんだろ?


「おーい、んな所で突っ立ってんなら置いてくぞ‼」

「あ、すみません!」


おっさんについて冒険者ギルドの中に入って行くと、ものすごく広かった。椅子やカウンターに座っている何人かはこちらをチラッとみるが、興味が無くなったのか、あからさまに残念そうな顔をしてすぐに逸らしてしまう。


しかし、おっさんは気にもとめずに真っ直ぐに受付のいるカウンターに近づいて服の内側から古く、少し茶色い紙と最初から持っていた袋(麻袋とでも言うのだろうか)を取り出した。


「依頼の達成報告だ。オークの里の偵察と可能ならば駆逐、及び各個体撃破なんだが…」

「あら、ヒキル様ですね。それで、どのような結果でしたか?」

「それが少々厄介なことになりそうだった。」

「と言いますと…」

「オークジェネラルが発生していた。」

「そうですか…ではこの袋の中身はジェネラル種の物ですね」

「ああ。あ、それと、近頃魔物の動きが妙なんだ。もしかしたらB~Aランク程度の魔物が迷い込んだかもしれない。」

「分かりました。では、依頼板に張り出すのと注意喚起を行っておきます。」

「ああ、頼んだ。」


椅子に座っていた女の人におっさんが声をかけると、紙を受け取って問答していた。疎外感が凄い。

後、女の人のおっぱいがおっきくて美人だった。

だって机の上に乗っけてんだぜ?男の夢だろ。

それにしてもやっぱりスゲーおいてかれてる気がするんだけど。

俺の事忘れてないよな・・・?


「では報酬の金貨3枚です。オークジェネラルは解体して値段を決めるので少々お待ちください。用事は以上ですか?」

「いんや、後一つあるぞ。こいつのギルドカードを造って欲しいんだ。」

「分かりました。では銀貨2枚となりますが…」

「え、と…俺今金持ってないんですけど…」

「はぁ?!お前よく今まで生きてこられたな!しゃあねえ、ここであったのも神のお導きだろう。出世払いとして出しとくぞ。」

そう言ってヒキルさんは腰に着けていた小さな袋から銀色の硬貨を2枚取り出して、受付の人に渡した。


「承りました。では新入りさんはなんとお名前をお呼びすれば良いのでしょうか。」

「あーえっと、俺の名前は雪谷せきがや こおりです。」

「珍しいお名前ですね。セキガヤ様は東の国のかたですか?」


東にそういう国があるのか?興味はあるけどね。

「ちょっと違うんですけど、似たような感じの国です。」

「そうか、おめえさん東のほうなのか。あそこの国はよ、新鮮な魚介があって旨かったな~。」


思い出して涎をすすらないでいただきたい。

うーん魚介か……そういやスーパーでマグロのぶつ切りが大安売りって書いてあった気がする。ここが異世界で召喚なり転送なりされたんなら帰りたいし夢なら覚めないかなー。

俺もライトノベルやらを読むからそう言うのもあるのかなーなんて思ってるし、何度物語の主人公になれたらと夢想したことか…。

おかげで中学時代は大変な、それはもう死にたいレベルの黒歴史だったなぁ。


「では、遅くなりましたが自己紹介をさせていただきます。エルファフォーレ王国第二支部冒険者ギルド、受付嬢兼副ギルドマスター兼Aランク冒険者のレイン·スピリカと申します。以後お見知りおきを。」

「あ、は、はい!」

なんかお辞儀の一つ一つが丁寧だなぁ…。

驚いてキョドってしまった。失敗。


「それではこちらのカードに魔力を流すか、後ろの魔方陣に血を1滴垂らしてください。」

そう言って渡されたのは縦5㎝、横8㎝位の鉛色に光る板だった。

魔力って言うのが何なのか想像くらいならできるが、どんなものかは実際には全くもってわからないので、針を貰って後ろにある魔方陣と呼ばれている幾何学模様に血を1滴垂らした。

瞬間、淡い水色の光が弾け、ゆっくりとプレートに刻印のように文字を刻んでいく。

「おぉ…」

「これは…」


レインさんとヒキルさんがジッとこちらを見て、なにかを呟いた。

十数秒ほど経っただろうか。徐々に光が収まって行く。プレートはいつの間にか白くなっていた。

プレートを見るとそこには、


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


【名前】 コオリ·セキガヤ

【職業】 異世界人/勇者/冒険者

【年齢】 16

【Lv】  1

【ランク】 F

【魔法適正】

 炎/低 水/高 土/低 風/高 

 光/中 闇/低 その他/???


【スキル】

 鑑定EX 言語通訳EX ストレージLv.1

 結界魔法Lv.1 隠蔽(ハイド)Lv.1

[派生]氷魔法EX 自動回復(オートリジェネ)Lv.1 保護(プロテクト) 凍結耐性EX 低温耐性EX

【犯罪歴】

 無し


【ステータス】

 筋力   30

 知力   400

 俊敏   30

 器用   30

 体力   50

 精神   30


※個人情報の流出を避けるため、ある程度は非表示に出来ます。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━   

と書いてあった。


うん。いやあのね?勇者ってなに勇者って。

しかもガッツリ“異世界人”て書いてあるよね。

そして何で俺の知能が飛び抜けてんの?

え?これをレインさんたちに見せろと?

ていうかさっきからレインさんが無言(目力)でカード見せろって語ってきてる気がするんだけど⁉

いや俺の経験(読んだラノベ)に従ってこのまま見せた場合、騒ぎになるのは確定だろう。

あ、よく見たらある程度なら非表示に出来るみたいだ。

まず勇者と異世界人の表示を変更。

鑑定と氷魔法はいいけど他はやばそうだな…変更っと。

後はステータスなんだけど…知力は十分の一表示にしとこう。

これで大丈夫だよな?


自己完結で納得した後に、レインさんにひとまずカードを見せる。

チラッとカードを見た後、すぐに返してくれたが、隠さなかった分だけは多分覚えられたと思う。 


「おめでとうございます。これであなたは冒険者ギルドの一員になりました。では新入りのあなたに説明をしたいと思います。」


レインさんは色々なことを教えてくれた。

まず冒険者ギルドは世界各地にあるようで、街と呼べる大きさの集落ならギルドが建つらしい。

発祥国はこの国“エルファフォーレ王国”の隣国であり、同盟国でもある“キャンディール王国”が打ち立てたそうで、その第二号店がここだと言われているらしいが、定かではないっぽい。

なんともまあ適当な歴史である。

次にギルドの制度について。

登録したら、どこかのお偉いさんがたか、ギルドマスター等が推薦でもしない限りFランクからのスタートだそうで、ランクが上がるごとにカードの色も変わっていくらしい。

FとEランクは同じ白色で、見習いである証しと共に、ここから自分の色に変えて欲しいと言う願掛けのような理由もある。ちなみに依頼は採取系ばかりだそう。

Dは緑で半人前を表す。この頃から討伐依頼もポツポツ出始める。


Cは青で一人前の証明になる。C以上の冒険者はなにかと実入りの多い討伐依頼を自然と受けるそうだ。なんせ、収集や採取は討伐依頼よりも成功報酬が圧倒的に少ないにもかかわらず、多大な時間と労力が必要になるからである。


Bは赤色で、このくらいになると迷宮都市に行って、迷宮(ダンジョン)攻略に行く人が増えるそう。それと共に死亡率も跳ね上がっている様で、ギルドも細心の注意を払っているそうだ。


Aランクになると黒のカードに、自分の選んだ色の文字にできるそう。Aランクには時折、商店からの直接依頼や、程度の低い貴族等からも依頼が来るそうで、Aランクの平均年収は金貨2000枚くらいになるそう。


ちなみに金貨1枚で銀貨10枚、銅貨100枚なんだそうだ。王金貨と言うのもあるらしく、1枚で金貨100枚分のお値段になるそう。商人が王金貨の所持数100枚以上を10年以上保持出来たなら、それは商人として大成功した証であるそう。

金貨1枚が1万円だとすると銀貨1枚が1000円、銅貨1枚が100円になるな…。


Sランクは金色に光るカードになっており、それだけで宿の部屋を融通してもらえたり、ギルドでの買取り価格の割り増しなどの恩恵に預かれるが、国からの直接依頼や、大規模の討伐依頼の時は強制的に駆り出されるそうだ。年収は王金貨100枚だとか。


ランクアップの方法としては地道に依頼を受けてランクアップポイントを貯め続けるか、未踏破のダンジョンのクリア、大規模討伐戦での多大な貢献、その他副ギルドマスター以上の権限を持つ者の許可を二人以上と言うところらしい。

依頼は受付の横にあるボードに貼ってあるのを剥がして受け付けに渡すらしい。

受けられるのは自分のランクかその上下のランクだけだそうだ。Sランクの場合に受けられるのはSかAだけなので、余程名声か金が欲しい人以外はAランク止まりなのだそうだ。


異世界に魔物がいるなら魔族や魔王はどうなのか聞いてみると、魔王は100年ほど前に勇者によって討たれたとのことだった。魔族はほとんどが敵対心をあらわにしているようだが、中には友好的な種族もいるようで、獣人やエルフ、ドワーフ等と国同士で取引などをしているようだ。

エルフ……薄い本で(なぶ)られたりスライム系の触手と共演してるあの種族か……気になる。


はっ!やめてレインさん!そんな目で俺を見ないで!思春期なんだから仕方ないじゃん!だからそのゴミを見る目で俺を見ないで! 

いやうんうんじゃなくて!なにその悟ったような感じ!いやこんくらいの男子なら皆おんなじようなこと考えてるから!俺だけじゃないから!だからその見透かす様な視線を投げ掛けるのやめて!


冒険者ギルドの受け付け前で、一人の男の悲痛な叫びがこだました。

次回更新も1週間程度向こうです。間に合うように頑張ります(泣)

何かありましたら感想まで。

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