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神にハロワはありません

 「ゼウス様お願いですから働いて下さい」

 秘書が何か言っているようだが知った事では無い。

 「ゼウス様にはしていただかないといけない物が100年分貯まってるのですからやって下さいよ」

 何を隠そう私は神を束ねる長「ゼウス」である。

 しかし、ここ数百年やることはあまり無い。

 「神様のいっぱいいるんだから良いじゃん他の奴にやらせておけば。」

 「いけませんよ神々の長がこんな引きこもりじゃ示しがつきません」と毎日のように同じ事の繰り返しなのである。

 だが、堪忍袋の尾が切れたのか秘書は内緒で神々を募り会議をしました。

 「この度はお忙しい中集まっていただきありがとうございます」

 「そんなのはいいからよ呼んだ理由を聞かせてくれよ」

 「今回およびしたのは、皆様にゼウス様をどうするかを伺いたく思ったのが理由でございます」

 またか、という様な顔をする神達。

 「ゼウス様が引きこもって100年立ちました、その為各地の神様方に仕事が丸投げされ休む暇が無いのが現状でございます」

 その言葉に皆そうだと言うように頷く。血が出そうな位拳を握る者さえいる。

 「なので、ゼウス様には別の世界で真面目に働いてきて貰います」

 一人の神が手を挙げ秘書の言葉に質問します。

 「なぜ異世界に行かせるんですか?」

 確かにメリットは全くないのは事実であり、そんな事をしても仕事量が減るわけでは無いのだ。

 「理由は簡単です、役立たずをこの世界から追い出す為です」

 「確かに役立たずだがそこまでやる必要あるのか?」

 「では、役立たずのせいで信仰心が薄れ、活動出来なくなっても良いのですか?」

 神々は信仰心が無くなると存在事態が無くなってしまう。

 脅しのような言葉に反論する言葉も無く、神々は屈してしまい秘書の言う通り異世界に飛ばす準備を始める。

 「ゼウス様には少しの間バカンスに行って貰います」

 「え、バカンス!やったー私バカンス大好き!」

 秘書の口車に乗せられたゼウスは神々に見送られ異世界に飛ばされて行ったのである。

 「乱暴に飛ばしやがって帰ったら説教してやる」

 乱暴に異世界に飛ばされたゼウスはお尻を擦りながら愚痴っているとなにやら周りには自分の居た世界では見たことのない異形の者達がいたのだった。

 「邪神様が降臨なさったぞ」

 ゼウスは耳を疑い少し考えてから聞き直す。

 「今、何て言った?」

 「邪神様が降臨なさったと申しました」

 聞き間違えじゃなかった。

 えっ神様の私が邪神?そもそも邪神って何?

 「おい、邪神様に供物を持ってこんか」

 その言葉を聞き沢山の供物を取りに一斉に皆飛び出してゆく。

 少し時間が立つと大量の生きた人間と動物達が運ばれて来た。

 「何これ?」

 ゼウスは困惑していた。私、悪魔みたいな扱いなの?

 「どうぞ邪神様、汚れなき処女の者達と動物達でございます」

 「私、そんなのいらないのだけど」

 「なんと!邪神様は供物無しで引き受けてくれるのですか」

 「何をさせる気なの?」

 「魔界を人間共と憎き神々から護って欲しいのです」

 「何で神なのに人間や神々と争わなきゃいけないの?」

 不思議そうな顔をするゼウスに男は今の魔界の状態と神々の事を説明しました。

 「大体分かったそのゼウスっていう偽物野郎を殺せって事だな」

 「やって貰えますか?」

 「良いだろうこの邪神様がお前達を護りつつ偽物野郎を殺してやろう」

 「邪神様、ありがとうございます」

 私以外に「ゼウス」を名乗る輩がいるとは必ず私の前に引きずり出して殺してやる。

 「では、邪神様には今は亡き魔王様の仕事もして貰います」

 「え、魔王の仕事って何やるの?」

 「簡単です、城への侵入者を軽く掃除するだけです」

 えーそれって人間を殺せって事だよな。嫌だなまったく。

 「邪神様、早速人間達がやって来ました」

 「え、まだ心の準備が」

 そんな事を言ってるうちに数人の人間がゼウスの前までやって来ました。

 「なんだこのじじいは魔人か?」

 「分からんが殺して構わんだろ」

 「そうね、金めの物をドロップすれば良いししなかったら不幸な事故だと思えばいいでしょ」

 何か恐ろしい会話を聞いてしまったゼウスはオロオロするばかりである。

 「君達は私を殺すのかね?」

 「ええ、殺すわこんなところに人間が居るわけ無いでしょ」

 やるしかないのか、やらなきゃ殺されるらしいし。取り敢えず雷でも落としておくか。

 ゼウスはため息をつくと雷を作り出す。

 「なに、無詠唱で上位魔法を放つだと」

 え、天罰の雷なんだけど勘違いされてる。

 「やっぱ魔人だわ、ここで殺すわよ」

 「了解」

 三人はゼウスに向けて魔法攻撃をと剣による物理攻撃をかける。

 だがしかし、ゼウスには一切の攻撃は効かないのだ。

 「少し神の真似事が出来るからっていい気になるなよ人間」

 ゼウスが腕を振った風圧で魔法は消え去り戦士達は壁に叩きつけられる。

 「何なんだこいつはよぉ」

 「ゼウスを殺しに来たロキだよ」

 ゼウスは憎き者の名を借りて名乗った。

 「神様を殺すだと、冗談言ってんじゃねえよ」

 「冗談だと思うか、その口を喋れないように上と下をくっつけてやろう」

 そう言うとゼウス改めロキは、口を始めから無かったかのように消して見せた。

 「悪かったから許してくれ、俺達はただ金儲けで来ただけで」

 最後まで言う前に男は存在が無かったかのように消える。

 「嫌だまだ死にたくない死にたくない」

 女の方は命乞いを聞いてから消した。

 「さっさすが邪神様お見事でした」

 少し顔を青くしながら魔人の男が近づく。

 「私の名はロキと呼んでくれ、あとこれから人間共を殺しに行くわ」

 人間の存在事態許してないのに敵視されたあげく殺されかけたら滅ぼすしか無いわ。

 そんな事を思いながらふと大切な事に気が付く。

 「そう言えば、ここを護れる程の魔人は居るのか?」

 「いえ、魔王様が居られた頃は護って貰っていたのですが魔王様がお亡くなりになってからはいません」

 聞くと魔王が勇者に討たれてからは強者という者がおらずドロップするアイテムを狙って人間に強い者も弱い者も殺されてしまっているらしい。

 「じゃあお前に力を与えよう」

 そう言うとロキは男に手をかざし光に包んでいく。

 「何ですかこれは、何だか身体から力が込み上げてきます」

 男は自分の身体のから溢れる力に驚いているとロキが口を開く。

 「私が人間界に行ってる間は魔界を護って貰うから少し私の力を与えたよ、大体の攻撃を防御してくれる加護と雷を操る加護だからさっきみたいな輩相手なら無傷で勝てるだろ」

 「これは、ありがたき幸せ」

 男は神に祈るようなポーズをし、涙を流した。

 「そう言えばお前名前は何だ?」

 「私は魔王でございます」

 「は、はぁーお前魔王だったのかよ」

 「魔王と言っても先代が亡くなってしまったので息子である私が必然的に魔王になりまして」

 先代が異常だった為に戦闘経験はゼロで魔界から出たことも無いらしい。良いのか魔界。

 「じゃあ、お前私の秘書ね」

 「秘書が何なのかは存じませんがやらせて頂きます」

 「早速だけど人間滅ぼして来るから後任せた」

 言葉を言い終わると同時にロキの姿が消えてしまう。

 「行ってしまいましたか、でもやるしかありませんね」

 魔王は苦笑するがすぐに魔界を護る決意を持った顔になる。

 その頃ロキは。

 「何処だここ」

 ロキは何処かも分からない森に立っていた。

 そこに親子が何かに追われているように走っているではないですか。

 「ちょっとそこの奥さん何を急いでいるのですか?」

 しかし、答えてくれる筈もなく目の前を通りすぎて行く。

 ロキは自身を若い男の姿に変えて次は追ってに質問してみる。

 「ちょっとそこの人何を追いかけているのですか?」

 「はぁ、誰だお前、今は急いでるから消えろ」

 「おい、何してるさっさとしないとお宝が逃げるぞ」

 どうやら親子の持ってる物か何かを狙っているようだ。

 「やれやれ、人の物を盗ろうなど卑怯な輩がおるな」

 ロキは自身を鷹に変えて追跡する。

 「追い詰めたぞ、散々逃げ回りやがって」

 「さあ、その子供を渡して貰おうか」

 「誰が渡すものですか、貴方達のような卑怯で下劣な方々なんかに絶対渡しません」

 やれやれといった手振りを見せ、男達は腰の短剣に手をかける。

 「ちょっとまったぁー」

 言葉と共に上から若い男が降ってくるのが見える。

 しかし、着地に失敗したのか地面の上を転げ回っている。

 「こいつ、さっきの奴ですよ兄貴」

 「あぁ、さっきいた頭のおかしい奴か」

 転げ回っている者を見るやいなや鼻で笑った。

 「やりやがったな、絶対許さんぞ卑怯者共め」

 完全に俺達の性じゃないだろと男達は心の中でツッコミを入れる。

 「さて、綺麗なご婦人を襲うと言うことは私の敵で間違いないな?」

 「何言ってるか分からんが殺っちまうぞ」

 「了解」

 その言葉と同時にロキに襲いかかっていく。

 男達の剣が迷わずロキを切り裂くように振られるのから目を背ける様に母親にしがみつく子供。

 しかし、剣は切り裂くどころかまるで鋼鉄にでも当たったように弾かれてしまった。

 「何で俺の剣が弾かれた?おい、あの服に鑑定魔法をかけろ!」

 「了解」

 男は鑑定魔法を詠唱すると驚愕の表情を浮かべる。

 「兄貴、こいつの服はただの布の服ですぜ」

 「そんなバカなお前も見たろ剣を弾くところを」

 驚くのも無理は無いがロキの服は自身の体と一緒で人間如きの攻撃では傷ひとつ付かないのだ。

 「そろそろ準備運動は終わったか?では、いかせて貰おうか」

 ロキは軽く横に手を振ると竜巻が起こり一人を巻き込んでいくと血で濡れた大地を残し跡形もなく消え去った。

 そして、残された男は股間を湿らせてへたりこんでしまった。

 「何なんだよお前は!」

 「私か?私はロキ様だよ、偽物野郎とお前らみたいな卑怯なウジ虫を滅ぼす為にやって来た者だ」

 ロキは名乗ると男を鋭く冷たい視線を送り、興味を失ったのかその後は見向きもしなかった。

 「あ、ありがとうございました、なんとお礼をしたらよいものか」

 「いえいえ、貴女のが生きているそれだけが最上級のお礼ですよ」

 母親が少し顔を赤らめているのを見た子供はやれやれといったジェスチャーをしている。

 「ロキ殿とやらこの度は助けて頂きありがとうございました」

 子供らしからぬ発言に少しロキも驚いた。

 「わしはその者の祖父に当たる者だ」

 聞くとこの子供改めヨルム・ガルートはウロボロスという神の末裔らしく自分の寿命を越えると退化していき赤ん坊まで退化すると成長を再開する制限付の不老の体とらしい。だが、ウロボロスの力を濃く残しているのは自分だけであとは普通の人間と大差は無いのだと言う。

 「じゃあ、ヨルムは何歳なんだ?」

 「わしは150じゃ、前の体の寿命が短くて早く退化が始まってしまったのじゃ」

 それでも、この世界の人間よりは長生きのようで70歳だったらしい。

 「ロキ殿は何歳なんじゃ?」

 「え、46億歳」

 ヨルムは冗談だと笑ってやろうと思ったが真剣な顔を見て本当の事だと理解する。

 「私は異世界の神々の王だからな世界の誕生から生きている」

 「どおりで人間の武器や魔法が一切効かない訳か」

 取り残された一人の女性改めミーシャ・ガルートは分からない会話には参加せず一人草をむしっている。

 小説ってアイディアがある時は楽しいけどなかったらどうするんだろうね。

 ニートの暇な時間を潰すために書きます。

 文章力ゼロのニートが描く物語を宜しくお願いいたします。 作者LIAR

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