永遠に続く愚者の冒涜
____夢を見た。
地面は抉れ、建物や木々は倒壊していく。
緋色に染まった空は、まるで僕達の死をそのまま写しているかのようだった。
目の前にあるこのどでかい金属物体……
これで、世界は救われる。
そして私はいなくなる。
これでよかったのだろうか。
いや、よかった。
このちっぽけな生命で家族が助かるなら____
世界の崩壊と共に告げられた、俺達の死。
まあ、あんなモン人の手で防げるモンじゃない。
この宝石の中で、俺達は長い時間をかけられて死ぬ。
どういう死に方だよ。
こんなの、アイツが知ったらどうすっかな。
____だって、アイツは特別なんだから。
____主から告げられた主の死。
長い間一緒に過ごしてきた身としては、とても辛い。
ずっと、年を老いるまで一緒に暮らすつもりだった。
だけど、こんな形で別れなきゃならないなんて……。
____俺は絶対に主の期待を裏切らない。
この、フタの向こう側には____
お兄ちゃん、それ以上考えるのはやめよう……
でも____……
お姉ちゃんだって、こんなこと望むはずがない。
私だって……!
……ごめん。みんなこんなこと自分からするハズないだろうな。
____生まれ変わったら、また一緒に笑顔で語り合おう。