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ぶらり幻想郷  作者: 偃月桜
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竹林に隠れたつ病院 永遠亭

あなたは人里から出たことがあるだろうか。聞いてみると意外と多くの人が出たことがないと言う。とても惜しいことだ。皆里で生まれそして一度も外に出ずに死んでいく。じつに惜しい。里の外にはたしかに妖怪がいて危険で道も歩きにくい。しかしそれを補っても余りある美しい、そしてどこか懐かさを感じさせるような風景がそこにはある。あなたも休みの日、天気のいい日、少し疲れた日にぶらりと歩いてみるのは如何だろうか。


晴天 八月

今日は永遠亭に行こう。持ち物は前回と同じ地図などに加えて銭が少し必要だ。薬を買うならその分も用意しよう。後、何かお菓子があるといい。なぜかって?それは時期にわかる。

里を出て西に向かおう。前回の紅魔館への道とは違いこちらは日の当たりもよく暑い。風通しのいい服で行く方がいいだろう。しばらく行くと分かれ道に着くはずだ。着かないなら道を間違えている。地図をよく読むのだ。右の道は魔法の森、左の道は迷いの竹林に繋がっている。今日は左に進もう。

少し歩けば一軒の家が見えてくるはずだ。この家には藤原妹紅さんが住んでいらっしゃる。彼女こそ迷いの竹林の案内人だ。彼女無しには永遠亭には辿り着けない。迷いの竹林 ここは名前の通りどうしても迷ってしまう恐ろしい所だ。人を迷わす妖怪兎が住んでいるらしい。しかし永遠亭に行くにはどうしてもこの竹林を抜ける必要があるのだ。

案内を頼むときに銭を渡すのはもちろんだ。それだけでなく、この時お菓子か何か渡せるとなおのこと良い。お菓子が嫌いな女性などいない。たとえ妖怪、超人、幽霊だろうと。

藤原さんと迷いの竹林を抜けよう。彼女の案内は正確だ。安心してついていこう。

1時間ほど歩くと青い屋根の大きな館が姿を現す。とうとう永遠亭に到着だ。 藤原さんにきちんとお礼を言う事は忘れないように。

館の戸を叩くと青い西洋風の服を着た少女が出迎えてくれる。頭に兎の耳が生えた妖怪 彼女の名は鈴仙・優曇華・イナバ 永遠亭のいわば受け付け係だ。とても可愛らしく、彼女に惚れて永遠亭に通う若者もいるとか。

欲しい薬を言えば彼女はきっと持ってきてくれるだろう。ここ永遠亭にない薬などそんなにない。値段についての心配はご無用。おはぎ一つ分くらいである。そして効き目は抜群。いいことずくめの永遠亭だがいかんせん遠いので来るまでが大変だ。それ以外の欠点は無いと言っても過言では無い。

鈴仙さんにお礼を言ったらそろそろ帰ろう。もう日も大分傾いてきた。暗くならないうちに家に帰るのが幻想郷散歩の鉄則だ。

さて、藤原さんが帰ってしまった今私はどう帰ればいいのだろう……

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