蓬莱
力有るもの
常に求める
不老の薬
不死へと至る薬
蓬莱の神仙の薬
古代の徐福は
遥か東方へと
海は広し
果ても見えず
底も見えず
沸き起こる波は
雲か煙か
伝え聞くばかり
三つの神山
山は霊草茂り
服せば神仙へ通ず
今昔、見たものはなく
ただ伝え聞く蓬莱
田道間守は
霊果を求め
常世へ発つ
十六の枝
八は葉をとり
八は葉をとらず
手にした実を
捧げるべき者
すでに隠れ
御陵の御前に
捧げ持ち薨す
思い虚しく
霊草、霊果
何れも尋常
常ならざる
効果はなく
夢は現ならず
泡沫の夢
霊芝を煎じ
霊草を煎ず
霊果を摘み
霊果を摘む
不死の薬
神仙の薬
丹を練り
丹を焼く
姿を変ず白銀
水の如し
燃えるが如き
生命の色へと
辰砂は赤く
用いる者を蝕まん