私の1ページ_18
「それじゃ、また」と
手を振る彼を
ただ見送る
心の川柳、字余りです。
駅の改札口で彼の姿が見えなくなるまで見送り、“また”は無いだろうなとため息をつく。
街コンで出会った男性だった。意を決して参加を申し込んだものの、どこかでいい男性は現れないだろうなという諦めを持っていた。そんな予想を裏切って、顔がタイプで物静かに私の話を聞いてくれる男性がいた。毒を食らわば皿までと連絡先を交換してデートまでこぎつけたが、この結果である。
終始空回りだった。のれんに腕押し。馬の耳に念仏。彼への会話。
もう一度ため息をつき、そして息を吸ってから長く空気を吐き出す。
ベンチにすら入れない補欠から、練習試合には出れるようになったのだと思うことにしよう。