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波頭

作者: 百鬼

 肩の力を抜きなよ。軽く考えるんだ。駄目だったからって、何も死ぬわけじゃないんだ。生きてさえいればいつか必ず報われる日が来る、そう信じて頑張ればいい。死とは、案外に生活のそばに佇んでいるものであるかもしれないけど、それはそういうものなんだよ。逆に、死が生活の真反対にあって、人を全く脅かすものではないなんてことはないんだ。元々あるものだったんだよ、過度に毛嫌いするものでもないんだ。かと言って安易に死んだりするなよ。悲しむ人がいるからな。誰か人が死んだからって、誰一人としてその死を悲しまない、悲しまれない人なんているのだろうか。他者との連関の中で生きている人間たちは、持ちつ持たれつの関係を構築している、いざという時とは、往々にして巡りくるから。備あれば憂いなしだ、まあ、自覚してる人はあんまりいないかもしれないが、ほら、一種の見方だよ。多様な見方というのは参考になったりするだろう。死というものは確かに存在するのであって、その存在を否定してしまってはいけない、人は生まれるし、死ぬ。生命の循環とは尊いものだよ。そうやって地球は今日も回ってるし、歴史は日々、一日一日刻まれていく。途切れることが無いんだ。冷静な記録者はどこにでも存在するし、人はそれぞれに頭脳を持ち、小さな宇宙の中心にいる。月並みな言い方かもしれないが、一人一人が太陽なんだ。希望という名の燃料で燃えている太陽だ。輝く星は、そこにあるだけでいい。生きてさえいれば、いいんだ。人は皆、生きるために生まれてきたんだ。死ぬためでは決してない。人は生きて、その人生を送っている最中、決断を迫られることが多々あるが、その時の決断が死を招くものだったりすると恐ろしい結果になりかねない。死というものが生と切っても切り離せない関係である以上これは仕方ない。何とか上手い具合に乗り切っていくしかない、研ぎ澄まされた頭脳を猛スピードで回転させて、考えに考えるんだ。意外なところに解決策が潜んでいるかもしれない、全ては確率論でもある。そう、結果、これは、蓋を開けて見るまでわからない。為されるかもしれないし、為されないかもしれない。変化に反対はつきもの、それが歴史的に大きくて重要な変化ならなおさらだ。今まさに、変化が為されるのかどうかが測られているところだが、変わればいい、変わればいいんだ。時代は動き続ける。それを捕まえて、即応しなければいけない。二回目、二回目なんだ。これで為されないなら、二回もする意味が無い。恥をかくことになるが。どうだろうな。

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