6/7
魔女ミラ
ふぁあ、とあくびをする。
眠るのが趣味な我は、何度も寝ては起きての繰り返しをしている。
特に夢は見ないのだが、眠っている時の心地良さが本当に大好きなのである。
我は魔女、ミラである。
見た目は少女だ。
これは我の魔法で少女にしているだけで、実は年老いたおばあちゃんなのである。
「よっこらせ……ふう、腰が痛いのぉ。」
薬を作るお仕事をしている。
そして、この世界を終わらせない役目を背負っている。
ここは、物語の世界だ。
そう、物語。
ENDが存在する世界なのだ。
だがしかし、我はそのENDを終わらせない役目を背負っている。
終わらせてはいけない、と。
つまり我はこの世界の物語を知ってるわけなのである。
それはあまりにも残酷なENDなのである。
「……。」
今日もお仕事があるのであろうな。
ならば、頑張らなくてはいけないのである。
ENDがくるまで、あと××日。