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掌編小説集3 (101話~150話)

オカリナ

作者: 蹴沢缶九郎

少女がオカリナを吹くと小鳥達が集まってきた。次に少女がオカリナを吹くとリス、熊に鹿といった森の動物達が集まってきた。少女の周りを動物達が囲み、皆が少女の吹く美しいオカリナの音色に聴き惚れている。


そんな様子を見ていた一人の強欲な男が少女に言った。


「お願いだ。そのオカリナを私に譲ってくれ。」


「ごめんなさい、これは大切なオカリナなの。」


「タダでとは言わない。ほら、銀貨をやる。」


「お金なんかいらないわ。」


「ケチケチするな。」


男の申し出を断る少女から、強引にオカリナを奪い取った男は銀貨を放る。


「返して!!私のオカリナを返して!!」


「うるさい、あばよ。」


これは良い物を手に入れたと町にやってきた男。


「さあさあお立ち会い。世にも不思議な動物達が集まるオカリナだよ。」


人前で、男はさっそく少女から奪ったオカリナをデタラメに吹いてみた。


まずゴキブリが集まり、次にクモ、毛虫、蚊が集まり、最後に集まった鬼に、


「下手くそ!!」


と金棒で殴り殺されたのだった。

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