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「お……おはようございます」

俺は、ひとまず挨拶をした。

どう言い逃れするかを考える時間を、稼ぐ為だ。

この状況では、言い逃れが出来るとは、とても言い難い。

しかし、やらざるをえない。

誤魔化しきれなければ、即ち死なのだから。


頭の中に思い浮かんだ選択肢は、三つ。

・たたかう◁

・どうぐ

・にげる


当然、一番初めに選ぶのは「にげる」だ。

・にげる◀


ーーにげることができないーー


そうだろうさ!

俺だってその位分かるよ!

じゃあこれだ。


・たたかう◀

ーこうげき◁

ーまほう


魔法が使えるのか!


ーまほう◀


ーーつかえるまほうがありませんーー


そうだろうさ!

やっぱりそうだろうさ!

分かってたさ!

魔法を覚えるまではコマンドを隠しとけ!


ーーなどと、頭の中で四苦八苦していると「おはよ!」

少女の快活な挨拶が返ってきた。

その声に、怒りの感情は篭っていなかった。

俺の中に訪れていた台風不安号は過ぎ去り、台風一過の晴天日和だ。

心配していたような犯罪は、犯していないのかもしれない。

そう思うと、ホッと一安心した。


「よかったー。目を覚ましてくれて!」

美少女が、見た目通りの元気な声で言った。表情も晴れやなものだ。

その姿がとても可愛かった。


「頭いたむ?」

彼女が心配そうに問うた。


「まったく痛まないよ!」

俺は後頭部をペシペシと叩きながら言った。


ペシッ!

(痛っ!)

ペシッ!

(痛っ!)


勿論嘘だった。正直凄く痛む。

だけど、ここで「痛い」なんて言ってしまえば、彼女は自分を責めてしまうような気がした。

俺への質問に、不安の色が滲み出ていたからだ。


「よかった!」

彼女が笑いながら言った。

その笑顔は見る物全てを虜にする、魔性の力をもっていた。

俺のハートも然り、鷲掴みにされてしまった。

そして悪い癖が、またも起きようとしていた。


しかし、もう胸を揉む訳にはいかないーー


俺は、まだ目覚めたばかりの悪魔を殴り倒し、再び眠らせてやった。

変なところで切れてしまいました

すいません

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