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魔王と騎士隊

 拝啓、創竜のオジキ様。

貴方に無理矢理転生させられた世界で妹が出来たのですが、久しぶりに再会した妹は痛い事になっていました。

俺とジャックが外に出るとアルマを中心に美々しい格好をした騎士隊が待ち構えていた。


騎士隊は男女混合で構成されており、殆どが10代で、何故か全員が白馬に乗り鎧も白を基調としている。

しかもアルマの鎧には過剰なまでの装飾が施され、防具と言うよりも美術品と言った方がいいかもしれない。

(アルマの奴も大きくなったな、まさに美少女。だけどな…ちょっと残念な方に成長しちまったかもな)

アルマは鎧や白馬を揃えるのに、どれ程の税金が使われたのかを分かっているんはだろうか?


「餓鬼共、人の家を訪ねて来て下馬もしねえとは何様のつもりだ?それとも大勢で囲むのがグラスランドの流儀なのか?」


「我々はグラスランド勇者騎士隊だ。グラスランド勇者騎士隊貴族の子弟で構成されている平民に下馬する必要はない!!」

アルマの右隣にいる金髪ロン毛の少年が嘲け笑う様に話す。


「礼儀を言うなら、まず自分の名前をおっしゃりなさい。まさか剣の勇者アルマ様に礼儀を尽くさないと言うなら体に教えて差し上げますわよ」

今度はアルマの左隣の少女が小馬鹿にした様に話してくる。


「俺の名か?俺の名前を名は細川豪。テメラに礼儀を叩き込んでやる男の名前だから忘れんじゃねえぞ」


「俺の名前はジャック・ウォーレン。豪さんにケンカを売るなら先に俺が買ってやるよ。お坊ちゃまにお嬢ちゃま、泣かされたくないんなら早くパパとママの所に帰りな」

貴族の子弟が口の悪さで俺とジャックに敵う訳がない。


_________________


 あれは人のなのだろうか?

クロー・イーツは冒険者から騎士に登り詰めた歴戦の雄である。

その経歴を買われ勇者騎士隊の補佐役に

選ばれたのだ。

その彼が目の前で起きた事を未だに信じられないでいる。

髭面の男が右手を掲げると、その手にはいつの間にか斧が握られていた。

しかも桁外れに大きな斧だ、大人の太ももはありそうな柄には人1人を隠してしまいそうな斧の刃と城壁すらも砕きそうな槌がついている。

目付きの鋭い男の槍の柄も棍棒並みに太く、その先には大剣の様な穂先がついていた。


「あんな物をまともに扱える訳がない」


そんな風に騎士隊誰が言った言葉を嘲笑うかの様に髭面の男は手に持った巨大な斧を軽々と持ち上げたかと思うと、その槌の部分で地面を思いっきり叩きつける。

次の瞬間、轟音が響いたかと思うとクロー以外の馬が急に暴れだした。

馬は本来とても臆病な動物である、クローの愛馬は共に戦場を幾度を駆け抜けた事があるので音ぐらいでは怯えないが白馬と言うだけで集められた騎士隊の馬は怯えてパニックを起こしている。


(何がただの外国帰りの貴族の坊っちゃまだ?彼奴らは俺より場数を踏んでる戦いのプロだぜ)

彼等なら騎士隊を壊滅させるのは簡単だろう、しかし息子や娘を殺された親は納得出来ず騎士隊に何とか復讐しようとするには違いない。

例えば、髭面の妹でもある騎士隊の隊長の責任を糾弾したり暗殺者を放ったりするかも知れない。

しかし、騎士が怯えて暴れる自分の馬をうまくいなせなければ恥でしかない。

それに

「クロー、何故あの者は偽名を言ったのでしょうか?」

剣の勇者と呼ばれている隊長が尋ねてきた。


「己れの身内に咎が及ばない様にする為でしょう。それに我々はあの男に救われたんですよ、昼日中から罪状もはっきりとしていない一般人の家を騎士隊が取り囲んで脅した何てのが他国にばれたら恥さらしも良いところですからね」

あの男達と戦うと言うなら、俺は全ての地位を捨てて他国に逃げますよ。

クローは己の上司である少女にそう告げた。












感想お待ちしています魔王と騎士隊

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