無題詩5
わらわらと湧いてくるリビドーを、
細かく裁断しちまって、
気がつきゃ欲望がなくなった。
分断脳の感覚如く、
SF作家は喚いてる。
100年後には作品の、
おもしろさがなくなるんだ!
だって科学はどんどん進み、
奇なる小説を超えてしまうから。
家が傾き足も傾き、
何も知らない僕は叫ぶ。
「何もわからないのはなんでなんだ」
君に届かない声は闇に消え、
光の欠片はばらばらに、
砕けた先に一等の宝くじ、
破り捨てれば気分いい。
殴れ殺せと無意識が、
メッセージを送っては送る。
墓に送ればさようなら。
散れば散って花が咲く。
それは幻影?それとも現実?