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ぷろろーぐ

これは伊達政宗の生涯(?)を参考にしていますが、彼の伝記ではありません。存在しない人物などが出てきたりします。申し訳ありませんがご了承ください。

 




 〈歴史を刻むもの〉


①歴史を刻むものは、歴史の流れを見、記録すること以外は許されない。


②歴史を刻むものは、歴史の流れを変えてはならない。


③歴史を刻むものは、真実を記録するべし。


④歴史を刻むものは、本当の歴史を熟知していたとしても、知らぬものに他言してはならない。


⑤歴史を刻むものは、命あるものすべての歴史を、感慨深く見るものとせよ。

        以下、五つの法則を守り、歴史の記録に励め。





――――――――――――――――――――――――――――――



 はじめまして。これから私は、いくつかすてきな、お話をいたしましょう。

 私は〈無限の書庫〉の管理人…今はリュート、と呼ばれています。

 そう呼んでいただければ嬉しいです。

 さて、皆さんは〈歴史を刻むもの〉という特別な人間の存在を知っていますか?

 〈歴史を刻むもの〉…それは時空を歪めて、好きな時代を行き来でき、そこに生きる生き物の歴史を記録するもののことをそう呼びます。

 もちろん、その生き物の生まれから、死ぬまでを。

 〈歴史を刻むもの〉は、自らの目で見、自らの耳で聞き、自らの鼻でにおい、自らの舌で味わい、自らの手足で触れ、――――― 一人…一匹…一本、数え方に違いはあれど、自らの五感で感じた、生きているものの歴史の〈真実〉を一冊の本にするのです。

 〈歴史を刻むもの〉が記録する対象は〈生物〉。

 人、だけではありません。それらは動物から虫や木、花、草などの植物にまで渡ります。

 もしかすれば、あなたが食べた牛や豚、鶏に魚などの短い生涯を書き記した本も、あるかもしれませんね。…私もすべてを把握しているわけではないので分かりませんが。

 〈歴史を刻むもの〉が対象の生き物の生涯を本にすると、その本は〈無限の書庫〉に所蔵されます。

 え?なんですか?…「それはどこにあるのか?」

 …はは、あなたたちは〈無限の書庫〉へ入ることはおろか、見ることすらできないでしょう。

 なんせ、存在する場所が違うのです。

 …あなたたちは、この世界にたくさんの世界が存在しているということを、ご存知ですか?といっても私もまだ3つほどしか拝見させていただいていないのですが、きっとまだまだ存在するでしょう。

 あなたたちの生きている世界を、私たちは〈第一世界〉と呼んでいます。私たち―――――私や〈歴史を刻むもの〉が生きる世界を、〈第二世界〉、そしてまだ見つけて間もないので詳細は不明ですが―――――その世界を〈第三世界〉。

 第二世界に住む私が、ひどく興味をそそられたのはそう、あなたたちの生きる第一世界です。

 あなたたちの世界はとても、興味深く、おもしろい。

 私の生きる第二世界にはないものが、たくさん存在する。

 まず、第二世界には〈無限の書庫〉しか建物は全くないのです。〈歴史を刻むもの〉は皆、〈無限の書庫〉にある無数の部屋で寝泊まりするので、必要ありません。食べ物は〈無限の書庫〉の周辺にある木々に生えている果実を食べます。それだけで必要な栄養はすべて補給されるのですから、便利なものでしょう?まあ、種類が少なく、食べ飽きるのが難点ですが…私は正直、あの果実を食べるのは好きではないです。

 ですから第一世界のたくさんの食べ物に興味をひかれる〈歴史を刻むもの〉は多く、〈無限の書庫〉には第一世界の食べ物に関して熱く語っている本がたくさんあるんですよ。

 説明しようと思うと私の一生をかけてもできないので、ここらでやめておきます。

 さて、今日私がお話しさせていただくのは、何年も前に見習いの〈歴史を刻むもの〉のミスから始まります―――――。

 

 …準備はいいですか?




    これは、小さな恋物語。

    時空を超えて、違う時代を生きる者に惹かれあった、若き少年少女の恋物語。

    第一世界では、決して知られることのない―――――

      あなたは――――――――――…?





  「―――――――――――――っっっっ!!!!!!!」


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