涙の卒業式(?)
「金銀鉛」は、架空のお笑い芸人です。
作者はお笑い初心者なので、漫才の内容が書けません(笑)
ここはF市立K中学校。
まあまあお金はあるこの学校。
明日は卒業式が行われる。
そんな中、緊急職員会議が開かれていた。
「えー、 ... 皆さんもご存じの通り、例年、卒業生が卒業式で泣かないことについてですが ... 。」
(ありえない ... こんなことで緊急職員会議を開くなんて ... 。)
新任の栗田は校長が言った議題についてそう思っていた。
しかし、周りの教師たちはどうやら違うようだった。
「卒業式で泣かないなんて ... !」
「卒業式で泣くことも青春の一つだというのに!」
「どうにかして、卒業生たちを泣かせなければ ... !」
(でも、今まで泣かせることができなかったから今こうなってるんじゃ ... )
「 ... じゃあ、栗田先生。何かいいアイデアはありませんか?」
「えっ ... ?」
(何かありませんかって言われても ... 。泣く、泣く、泣く ... )
そのとき、一つのことが思い浮かんだ。
「あの ... 、一つ思いついたんですけど ... 」
卒業式当日、K中学校ではある噂が流れていた。
「あの有名なお笑い芸人がこの学校に入っていくのを見た人がいたんだって。」
「ああ、金銀鉛でしょ!」
その様子を見ていた校長は栗田に不安そうに聞いた。
「本当に成功するのですか。」
「おそらく ... 。」
栗田は昨日の会議のことを思い出して言った。
「何ですか?」
「卒業生たちを笑わせるのはどうでしょう。」
「栗田先生。今はどうやって泣かせるかを話し合っているんですよ?」
「はい。ですが、泣かせられないなら、笑わせて"涙を流させる"んです。」
「 ... 具体的には?」
「有名なお笑い芸人に卒業式の進行役を漫才を交えながらしていただくんです。」
「なるほど ... 。先生方、至急、芸人さんたちをお呼びしてください!もはやこれしか手はありません。」
「みなさん、こんにんちは~!ご卒業おめでとうございます!」
「司会役をつとめます、"金金鉛"で~す!」
「お前、自分の名前間違えてどうすんねん!」
こうして卒業式が始まった。
「いや~、栗田先生。お手柄でしたね。」
「いえいえ ... 。」
結局、卒業生たちは"涙を流す"ことができた。
教師たちの念願の"涙の卒業式"を行うことができたのだった(?)
短編小説、「一日転校生は紙飛行機に乗ってやってくる」を投稿しています。
また、「もし、精霊が人間と出会わなかったら」も連載中です。
ぜひ、読んでみてください!