私の野望!
あやうく火事になるところでした……。いつもパソコン作業をする机……机といっても押し入れの上段にパソコンを置いて、イスの代わりのバランスボールに座っているのですが、その足元にヒーターを置いていたのです。電気であったかくなるヤツ。四角いプラスティック製で、中の熱線があったかくなって、その上に足を置いているとホカホカするヤツです。それが最近、熱いような気がしていたのですよ。そして劣化してできたプラスティックの隙間から、熱線がチラチラしてるのが見えていた。今思えば、あれは燃えていたのでした……。燃えてるみたいに見えると思っていましたが、本当に燃えていた……。
さっきまでそれに足を乗せて、やっぱり熱い気がする……そう思いながらパソコンを叩いていたら、バキイ! スゴイ音がして足を乗せているプラスティックが割れた! そして中の熱線が燃えているのが見えた! あわてて電源を抜いて畳の上に置きましたけれど、畳じゃ燃えるだろう! このままでは危ないと気づいて、延焼しないようお風呂場に移動しました。うちのお風呂は古いので、床がコンクリートなんです! 燃える心配は無用! ボロアパートで良かった! そしてまだヤツはパチパチ言ってます。たぶん内部が燃えてる……。水をかけたいけれど電化製品なので、コンセントは抜いたものの水をかけてもいいものか迷っています。 数日は燃える心配のない場所で安置して、内部の熱が完全に冷めてから処分しよう。火事にならなくて本当に良かった!!
家の電化製品が壊れるのもイタイですが、バイト先でも順調にアレコレ壊れています。すでに6つくらい故障したり調子が悪くなっているのですけれど、新たに掃除機がおかしくなりました。私、なんにもしてないのに……。もし私が原因でアレコレ壊れていたら、私のお給料より修理代のほうが高くつくから会社にとっては大損ですよね……。いや! 私のせいなんかじゃないです! たんなる偶然です!! たんにものすごい確率で偶然が重なっているだけです!!
先日、小説のゲラなるものについて書きました。その中で「ゲラでデザイン上の不備などのチェックをする」という項目について、何をしたらいいかわからない、わかったら皆様へご報告しますと書きました。昨日ゲラが届いたので、やっと意味がわかりました!
今回いろいろと新しい表記に挑戦していまして、文字の大きさや並びが普通とちがうページがあります。それらは見た目がカッコ悪かったりするのです。あと3ミリズラせばキレイなのに……と思っても、ワードで文字の並びを微調整するのは難しい。そういうのをデザイナーさんが何とかしてくださるみたいです。原稿を書いている時にキレイにしようとアレコレ苦労してできなかったので、どう仕上がるか楽しみです♪♪
今回、担当様から完成原稿の漢字をひらがなにする(業界用語で「漢字を開く」と言うらしい)よう言われました。想定する読者様は小学3年生~中学生ですから、担当様のおっしゃることはわかります。だって私のお話、フツーに「翻った(ひるがえった)」とか「唐変木」とか読みにくい漢字がバンバン出てきます! 大人でも読めない漢字が出てると思う。そして言葉の意味がわかりにくいと思う。
さらに内容も小学3年生には難しいと思います! 人間関係が複雑ですし、色々な思惑がカラみにカラんでいる。主要キャラだけで人間が10人以上、プラス動物が2羽と4頭……児童書のキャラは5人までというルールを大幅にオーバーしています!
でもですね、わからないなりに楽しめる内容なのです。私が子どもの頃の読書がそうでした。すべてを理解できるワケじゃないけれど、おもしろいと感じるシーンはある。そして何度も読み返すうちに大人になって、深い部分が理解できるようになる。私が目指している本は、大人になっても何度も読み返せる本です。だから小学3年生に的を絞るつもりは毛頭ありません。小学3年生にもそれなりに楽しんでもらえて、大人になったらもっと深いところで楽しんでもらえるお話を書いています。
だから漢字をひらがなにする予定はござらん!
なんでこんな暴挙を犯しているのか説明させてください。
私がお世話になっている小学館のジュニア文庫は、すべての漢字に読み仮名が振られるのです! だから「翻って」は「翻って」と読むことができるのです! ひらがなを読むことさえできれば、本を一冊読みとおすことができるのです! こんな素晴らしいチャンスを活用せずにひらがなで書くなんてもったいない!!
私の本を読んだ子たちは、意味わからんなりに「翻って」とか「唐変木」とか「奇妙奇天烈」という言葉に触れます。そして読み仮名から「ひるがえって」とか「とうへんぼく」とか「きみょうきてれつ」という聞き慣れない言葉を知るのです。今は漢字が読めなくても、意味がわからなくてもイイです。なんか知らんが面白い響きの言葉があるんやな~、そう思ってくれたらいい。
そして子どもたちが大人になった時に、読み仮名のない本を読む時が来ます。断言しますが大人になっていきなりそんな本を読んでも、ワケわかりません。だから本がキライになるのですよ!!
でも、わからんなりに読んでいた子なら、大人になった時に読めると思うんです! 私の書いたドタバタしたお話を読んで、自然と難しい言葉を勉強してたら難しい本も読めると思うんです!
私は私の読者様も欲しいが、本を愛する方たちも欲しい! だから明るい未来のために、本を愛する方たちを育てたいのです! 子どもの頃からワケわからん難しい言葉と付き合っていれば、大人になっても難しい言葉と付き合えます。結果、本が好きになる! だって言葉の楽しさを知っているから!
というような事を担当様へお伝えした結果、送られてきたゲラは漢字がそのままになっていました! めっちゃ嬉しかったです! 理解してもらえた!
そしてウキウキしながらゲラを読んでいたら…………、
悩みになやんで苦肉の策で考えた「我」という表記が、すべて「われ」で統一されていました……。そうじゃない、そうじゃないんだ……(涙)。いろいろと考えて「我」にしてるんだ。それなのにスル~されてしまった……(涙)。こっちは理解してもらってなかった……。
あまりのショックに気分が悪くなって、ちょっと吐きました(苦笑)。そして現実を受け入れることができず、そっとゲラを閉じてこのエッセイを書いています(← 現実から逃げた)。
まあ、いいや。そのことは後で考えてみよう。「われ」だって悪くないかもだし。
可愛くて愛しいちびっこたちが、このエッセイを読んでくださっている皆様、皆様のような読むのが大好きな大人になるのを私は心から望んでいます!!
このエッセイを読んでくださっている皆様に幸多かれ!!




