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島田紳助さんと松本人志さんに会った後の話 2(ホテル編)

怖いのがニガテな方は、このお話はお読みにならないでください。また幽霊とか怪奇現象とか信じない方だと読んでも面白くないと思いますから、おすすめしません。今日のは飛ばしてくださいね。


かくいう私も幽霊とか怪奇現象は信じていません。今の科学で解明できない不思議な事象を幽霊とか怪奇現象と呼ぶだけで、科学が進歩すればちゃんと理論的に説明できる事象だと思っています。それに「霊がみえる」なんて言う方の言葉は信用しないようにしています。だって何でもかんでも霊のせいにできますもの! だから私が見たのは霊ではありません! ただの夢です!


知らない方にタダでご馳走になった私は、タダ酒に酔っぱらって寝てしまいました。ふと目覚めると真っ暗なホテルの部屋に人の気配がします。最新式のオートロックですから鍵はかかっています! なんで人がいるの!?


それはドブネズミ色のくたびれた背広を着た男性でした。髪は黒くてところどころに白髪が混ざっています。白いワイシャツは何度も洗濯したようで、うっすら黄ばんでいる。冴えないエンジ色のネクタイもヨレヨレです。そして顔は塗りつぶしたように真っ黒でした。 どういうこと!? なにが起きてる!? 真っ暗なのになんで見えるの!?


顔の真ん中にブラックホールのある男は、ヨレヨレのネクタイを左手でゆるめながら私が寝ているベッドに近づいてきました。そして…………、


男:おじさんも一緒に寝ちゃおうかなぁ~♡


そう言いながらのしかかってきた! 私は恐怖でノドが詰まって声が出ません! それでも声にならない声で絶叫していた。(やめろ! 来るな! 来るな…………!)


ソウ:やめろおおおおおおおおおおおお!!!!!!


自分の絶叫で飛び起きました! 部屋は真っ暗でもちろん誰もいません。夢!? 夢だったの!?

良かった! 夢だった! すごくリアルだったけど夢だった!! あわてて電気を点けます。もちろん誰もいません。 カーテンを開けると空はうっすら明るくなって、平和な朝が始まっていました。


怖かった……(涙)。夢で良かった……(涙)。でも……。涙目で部屋を見回します。部屋はキレイでピカピカですが、どうしても落ち着けない。私の野生のカンは前の晩と同じく「無理! 無理です!」そう叫んでいます。この部屋で二度寝は無理……(涙)。そそくさと荷物をまとめてチェックアウトしました。今思えばホテルの方に、あの部屋で何があったか取材すればよかった。でもその時は部屋から逃げ出すのに精いっぱいで、質問する余裕はありませんでした。


荷物をゴロゴロ引いて歩いていると、古いビルの間に畳3枚分くらいの小さな公園がありました。せますぎて滑り台を滑ったら、ビルの壁にぶつかりそうです。私は滑り台に座って朝からビール(!)を飲みながらサンドイッチを食べました。モサモサして固くて、人生でワースト3に入るまずいサンドイッチでした。辛気臭い顔で食べ終わると、重たい腰をあげて歩き始めました。


おうちに帰ろう……。おうちへ帰ってあったかいお布団にくるまれて寝よう……。ぐっすり眠って元気になったら、いつか今日のお話を書いてみよう。


あれから何年もたちました。その後も色々なホテルや旅館に宿泊しました。あのホテルより古いビジネスホテルにも泊まりましたし、床の間に掛けられた掛け軸の裏にボロボロになったお札が貼られている旅館にも泊まりました。でも身体中の毛が総毛だつような経験は、あの時が最初で最後です。せっかく紳助さんや松本さんに会うことができたのに、それを帳消しにする残念な経験でした!


もし次に野生のカンが働いて「無理!」ってなったらソッコー部屋を変えてもらいます! 気のせいだろうが何だろうが、あんな怖い思いをするのは二度とゴメンです!!

あなた様も「無理!」ってなったらご自分のカンを信じて逃げ出してくださいね!!

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― 新着の感想 ―
[気になる点] >おじさんも一緒に寝ちゃおうかなぁ~♡ ヽ(;゜;Д;゜;; )ぎゃぁぁぁ! 怖い! いろんな意味で!! 人間離れした善行を積んでるソウ師匠に、ここまで迫れる何か(←?)がいるのか……
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