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絶対に無理!

 昨日はハローワークへお仕事の適正検査を受けに出かけました。

おかげさまで天国のようなバイト先ですけれど、もし良い条件の仕事があれば考える。そのためには自分がどんな仕事に向いているか知っておきたい。


適正検査は2種類ありました。「自分が興味を持つ分野と、その分野のお仕事」 「自分ができる仕事の分野と、具体的なお仕事」。ざっくり言うと「自分が興味を持つ仕事 & 自分ができる仕事」を調べる検査です。両方が同じなら言うことないですし、もし違うなら仕事選びの軌道修正や、夢の実現のために足りない要素を洗い出してゆく……という感じでしょうか。短時間なので深く分析することはできませんでしたけれど、自分の仕事に対する意識を知る良いきっかけになりました。


興味を持つ分野のお仕事を調べるために、たくさんのお仕事を「やりたい、やりたくない、どちらでもない」で決めてゆきます。たしかお仕事は168種類あったと思う。医師や弁護士、事務員や営業、動物保護管や詩人などいろいろなお仕事があります。


チェックをしている時に、講師の先生(滋賀労働局の職員。元教師で今は公務員)から「詩人はどうですか? やりたいですか?」そう訊かれました。

「ありですね。 やってみたいです」素直に答えると「でも詩人でお金はもらえませんからね! 仕事としては絶対に無理ですね!」そう言われた。


なんで? 詩人でご飯食べてる人、ちゃんといるじゃん?? 難しいのはわかるけど、絶対に無理って断言するのはヘンじゃない??


先生の言ったことに内心クビをひねりながら作業をします。項目が多いので忙しい。ずっと昔に似たような検査を受けたことがあるのですけれど、当時と答えがずいぶん違う。以前はどの仕事もやりたいと思っていたのに、今はやりたい仕事が驚くほど少ない。年齢を重ねて自分の価値観がはっきりしてきたせいだと思います。私も大人になったものよのぅ……。


検査の結果「芸術や創作分野にもっとも興味がある」と出ました。そりゃ、そうだ。小説家や文筆業、脚本家とかにやりたいって〇付けたもの。描けもしない漫画家、イラストレーターとかにも〇付けたもの。描けないけど、やりたいもの。


先生が言います。「僕たちハローワークの職員として一番困るのが、この芸術や創作分野の点数が高い方なんですよ! 作家や映画監督、マンガなどで収入を得るのは現実的でないですから!」

ハロワに作家や映画監督の求人が出ないのは想像できます。だから先生がハロワの職員として言わんとすることは、わからんでもない。映画監督になりたい方に、ハロワは役に立ちませんから。でも、それらのお仕事で収入を得るのは現実的でないって、いったい誰が決めたんだ?? 実際に収入を得ている人は、たくさんいるぞ?????


次に「自分ができる仕事の分野と、具体的なお仕事」を調べることになりました。自分ができるか、できないか、どちらでもないの項目に〇を付けてゆく。以前は〇が多かったのですけれど、今回はどちらでもないが多かった。やみくもに「私できます!」と言わず、客観的に自分を見ることができるようになったからです。私も大人になったものよのぅ~。そして「できます!」と息巻いていた頃より、実際にできることは増えている。だって年齢を重ねてきたから♪


結果は「芸術や創作分野の仕事」が一番できると出ました。二番目が「人と接する仕事」。三番目が「福祉系の仕事」です。


興味があるのもできるのも、両方とも芸術や創作分野。そりゃ、そうだ。小説家としてご飯を食べていきたいのですもの。興味があるのは確実だし、自己申告で「できる」って言ってるんだからできるって結果が出るに決まってる。できるって言いきるだけの努力も鍛錬もしてるし。って考えているうちに、先生の解説を聞き逃してしまった。自分の結果から具体的な仕事がわかるのですけれど、その表の見方を聞いてなかった。講習会が終わった後で、先生に質問しました。


ソウ:先生、私はどんなお仕事が向いているのですか?


先生は私の結果を見ながら言います。「人と接する仕事……福祉系……。相談員とか向いてますよ?」やっぱり、そこか……。やっぱり相談員は天職だったのか……。おぼえておきます。転職したくなった時に、先生のアドバイスを思い出します。しかし先生、両方のテストで一番になった「芸術や創作分野」をまるっきり無視しているのは、なぜですか?? 両方とも合致しているのに、最後まで先生は一言もそれについて触れませんでした。勝手に無理だと決めつけてますよね? 絶対に実現できないって思ってますよね? 先生と話してる私、創作活動で報酬を受け取ってますが??


先生に言おうかな……先生が無理だと決めつけている職種の人間だと言おうかな……? 少し迷ったけど言わずに帰りました。作家だけで自立できないから私はハロワに来てるわけだし、この先生の勝手な価値観で夢をあきらめる方がいたら、その程度の覚悟しかなかったんだろうし。やる人は何を言われてもやりますから!


そうそう、この適正検査で性格の傾向も判明したのでした。わたし、「興味のないことには、とことん興味を示さない」性格らしいです。視野の狭い先生が言ってる夢のない話なんて、どうでもいいです。どうでもいいけど「ネタにはなるな」そう思ったので書かせていただきました。いつか私が作家でご飯を食べてゆけるようになったら先生の所へ行って「先生が絶対に無理っていってたお仕事で生きている者です」そう言いますわ♪

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