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そして宴は続く

前回から続いて伏線張り回です。

カオスです。

 席に帰るともちろん打ち上げ会は続いていた。

いつの間にか話題は文化祭のクラスの出し物の話になっていた。

ウチらはあまり関わっていなかったけど、今年ウチらのクラスは屋外のステージ使用の抽選が当たったのだ。

十五分の持ち時間で何をやっても良い。

その為に龍崎や青山君が奔走して、西爪君も引っ張り出したのだ。


 そして今その西爪君はノリノリでコンパクトタイプのMIDIキーボードを出して演奏し始めた。

それに合わせて空気を読まないお調子者の数人が手拍子を始める。

慌てて青山君が止めに入るのと店員さんがやって来るのが同時だった。

「ダメだよ西爪。他の客さんもいるんだから。お前らも騒ぎすぎ!節度は守れ」

「わりい。調子に乗り過ぎた」

「「「ごめ―――ん」」」


駆け付けた店員さんは腰に左手を当てると右手で緑のメッシュの入った髪をかき上げて青山君たちに向かって一言苦言を呈した。

「ポン高の生徒さんたちみたいだけど、他のお客様もいらっしゃるんで大きな音を立てるのは困ります。気を付けてくださいね。午後だしお客さんの少ない時間帯だから少しくらいは大目に見るけどあまり調子に乗らない事!ちゃんと守ってくださいよ」

そう言って立ち去ろうとして、うちらの方を向くと急に立ち止まった。


「綾乃、こんなところで何してんの?…って、ああ、あんたのクラスなの」

「あっ、お義姉さん(泣)」

「あんた、友達出来たんだ。良かったじゃない。この娘こんなだけど仲良くしてやってね」

そう言うと背を向けて立ち去ろうとする彼女にカッチンがポツリと言う。


「お義姉さん(泣)。帰ってこないの(泣)」

「うーん、無理」

彼女はそう告げると厨房に帰って行った。


「兵頭、姉さん居たんだ」

「うん、お義姉さんと義妹(泣)」

「ウチらみんな、カッチンの友達だよ」

「僕もずっと友達」

「そうだね。アーシも莉凰も安奈も御厨も。っでこの話はおしまい。文化祭の話しよう」

そつなく空気の読める子、ニッチが話題を変える。

「ウンそうだね。それが良い」

ミクリンがニッチに続く。


「わたし的には五人で何かやりたいよねえ」

「僕ら五人でダーリンダンスを踊るとかどう?」

「ダンスはちょっとハズイわ。悪目立ちするのは莉凰か安奈にまかせるよ」

「じゃあ、僕とリオと二人でダーリンダンスを踊るとか」

「ゴメン、ダーリンダンスが何かわからないけどウチ踊るのムリ。音感悪いんだウチ」

「わたしも無理だよー(泣)」

「そうだよねえ。カッチンが一緒に出来る事考えなくっちゃねエ」


「いいねえ。それ楽しそうじゃん」

いつの間にか現れた西爪君が食いついてきた。

「だからカッチンはそんなのに向いてないって」

「いやいや、試験中はムチャ、キャラ立ってたぜ。五人でバックダンサーとかせめてバックコーラスくらいは行けるだろう」

「カッチンは僕らが守る!」

西爪君はいつの間にか手に持っていたサンプラーを回しながら喜びの雄叫びを上げる。

「いいねえ。そのセリフイタダキ!」

「ねえ西爪。カッチンは恥ずかしがり屋だし声だけならともかく余り目立った事は止めてあげてよ」

ミクリンがやんわりとカッチンをかばうが、西爪君は聞いちゃいない。

「それ行こう。クラス全員の声をサンプリングして一曲作っちまおうぜ」


「西爪。アイディアは良いけどそういうのはクラスで話し合おうぜ。勝手に決めるのは良くないから来週にでもいろいろアイディアをまとめてさあ」

青山君が割って入る。

「さっそく音源のサンプリングだな。楽譜のアレンジは俺が考えるから、ベースになる曲を決めちまおうぜ」

コイツ人の話聞いてねー。


「あいててて!」

いきなり龍崎が西爪君の耳を引っ張る。

「西爪、青山に迷惑かけないの。音源のサンプリングもアレンジのアイディアもアンタが考えて良いけど最終決定はクラス会で全員で決めるんだからね」

「まあ西爪が楽しそうで何よりだ。俺も文化祭の実行役員としてお前を引っ張り出せてよかったと思ってるよ。クラスのために頑張ってくれてる龍崎にも感謝してるよ」


 妬ましい!ウチは龍崎が妬ましい!

「ねえアンドリンわたしの龍崎に対する殺意って正当化されるよねえ」

「うん、ウチが裁判員なら正当防衛で無罪判決下すよ」


「まあまあ、龍崎だってクラスの事を思って俺と西爪の家に通たんだし。西爪を馴染ませたいって言う龍崎の気持ちは良く解ってるつもりだよ」

「はー? 何言ってんの青山。勘違いしないでよね。別にクラスの為とか思ってないし。青山が実行委員として困らない様にって思ってるだけだから。それに私は青山の為にやってるだけで西爪の事は口実だから」

この身も蓋も無いツンデレ?モロデレ女どうしてやろう(怒)


「お前ら最高だわ。この試験期間メチャ楽しい。今、俺このクラスになれてメチャ良かったて思ってる」

西爪君は龍崎の邪険な扱いに気を悪くするどころか、最高の笑顔でテンションマックスの笑い声をあげた。

前回と今回でこれからの予定の伏線を一気に詰め込んでしまいました。

どれだけ回収できるかなぁ。


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― 新着の感想 ―
[一言] えっと、龍崎可愛い?
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