表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
35/113

ドンジャラ放浪記-1

ミクリンからカッチンにメインが変わります。

 なにか魂が抜けたようなミクリンが帰ってきた。

「カッチンが言ってたからテキストやるよ」

「うん・・・・。わかった。ニッチは?」

「廊下で偵察してる」

ウチはそう言いつつ視覚ドローンを弟君の部屋に向かって飛ばす。


階段の下でニッチが聞き耳を立てている。

部屋の前でアンナとカッチンが作戦会議中だ。

『アンナちゃんは麻雀知ってるのー(泣)』

『ドンジャラなら負けたことが無いよ』

ダメじゃんソレ。

『じゃあ代打ちは任せるよー(泣)』

任せるなよー。

『嬉しい事です。僕には誰かに必要とされる力がある』

『面白いよー(泣)。狂気の沙汰ほど面白いよー(泣)』

全然面白くないわー!

『捨て駒! 任されました!』

あんたら何言ってんだよー。

捨て駒って、始まる前に負けてんじゃん!


 ガチャ!

『アンタら何なんだよ』

『お餅おうどんの仇をうちに来たよー(泣)。子供の頃虫さんを捻り潰した事有るんだよー(泣)。今そんな気分だよー(泣)』


『別に御厨の代わりに姉ちゃんたちが打つんなら構わないぜ。でもどっちか一人だからな。俺ら三人で姉ちゃんたちはだれか一人だからな』

『弟君、今からおねーちゃんが取り返してきてあげるからね』

アンナ、アンタが打ってどうするの。

カッチンも止めろよ。

あんたのお餅の敵討ちでしょうが。


『アレー? 秘密道具カードは無いのかなぁ?』

『そんなもんねえよ!』

『このお花のパイがオールマイティーパイ?』

『だから洗牌で花牌入れんじゃねえよ』

『わけわかんねえけど、負けたら姉ちゃんに代わりに責任取ってもらうからな』


『倍プッシュだよー(泣)。私が指示を出すから二人だよー(泣)』

『よし!乗った。負けたらあんたたち二人に頼み聞いてもらうからな』

『そっちが負けたら焼き土下座だよー(泣)』

バカ―、何やってんの。

倍プッシュって条件悪くしてどうすんだー!


「アーシ、階段の下で聞いてたけど駄目だよあの二人。全然ポンコツだよ」

「仕方ない。ニッチ、ヤバくなったら乗り込むからね。アンドリンは勉強してな」

「なんでよー!」

「カッチンの指示聞いてたでしょ。終わるまでにテキスト五ページ!」


 二人がこっそりと二階に上がって行った。

その間に麻雀が始まったみたいだ。

アンナがまた全身光ってるように見える。

たぶんウチの見間違えだよね。

カラコンの右眼の赤いのが、光って何か出てるような。

たぶん見間違え、そう勘違いって誰にでもあるし。


 おっ、なかなか良い手じゃん。

暗刻が二つあるし、三暗刻狙えるかな、ってなんでその順子崩すの!

『ポン』

何で鳴くし。

『カン』

次で来たじゃん。

待ってりゃあ三暗刻確定だったのに。

『ポン』

エ~そっち。

チーすりゃあ上がれたろう。

『そう、僕も峰に咲く花の様に。ドンジャラ! 嶺上開花!』

「『『『ドンジャラってなんだよー!』』』」

ついハモってしまったわ!


『それに嶺上開花じゃねえだろうが』

『ただのタンヤオじゃあねえか。つまんねえ手で俺の手潰しやがって』

『でも三色とドラ二で6翻だようー(泣)』

『くっそー。次はロンって言わなきゃあチョンボだからな』


カッチンとアンナのおバカ展開絶好調。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 「次で来たじゃん。」 え? 加槓ですよね?どういう順番? 対々ついてませんか? オールマイティー牌。アメリカ麻雀ですね。 捨て駒、すばらです! 咲、いいよね。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ