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トリックスターの悲劇

第二部 本篇再開しま~す。

パパンガパン!

ビ~デオが、殺したラジオスタ~♪

あっそれ

ビ~デオが、殺したラジオスタ~♪

ウチら五人は揃いのハッピで、ハッピーって···何でこうなった?


今ウチらは文化祭の舞台の上で踊っている。

西爪君の作った曲は音頭調にアレンジされて、その曲に沿って合いの手を入れながらクラスのみんなと…。



西爪君編曲の”ラジオスターの悲劇”はクラス中のみんなに大うけだった。

まあ、龍崎と虎谷の、ウッフン アッハンは二人の泣きが入ったので差し替えはされたけれど…。

ウチらとしてははなはだ残念ではあったが余りいじるのも可哀そうだし、打ち上げの二大スポンサーでもあったので、そこは二人の顔を立てて引き下がってあ・げ・た。

(貸しだからな、龍崎! 虎谷!)


しかし、しかしである。

受けたとはいえどそれだけで文化祭の出し物が出来るわけではない。

一曲で十五分の舞台は持たない。

それに音楽を流すだけでは、文化祭の出し物にはならない。


いい曲が出来たのでそれを生かした構成にしようという事は決まった。

ボイスサンプルで作った曲だから一緒に歌えない。

議論の結果ダンスがメインの舞台となった。


それでオープニングは音頭調のアレンジで盆踊りである。

って、これ盆踊りか~?

クック○ビン音頭じゃねえか!

それも一番先頭が何でウチよ!!

なんか、後ろのアンナはノリノリだし、ミクリンもはしゃぎ回ってるし。

龍崎は嫌そうだけど…、それならみんなを止めろよーークラス委員長だろう。


オマケに客席の一番前の列は、ネコニャン女子大付属の制服を着た一団が占拠している。

その中心で虎谷宇蘭がげらげら笑いながら大うけしてやがる。

この一団は虎谷宇蘭の所属する女子大付属高校ダンス部の一年生軍団だ。

あいつ中学からダンス部で部活を牛耳っていたそうだ。

高校に上がっても三年生部員より態度がでかいって仲間の部員たちが言ってた。


なんでそんなこと知ってるのかって?

この振り付けを考えたのが虎谷なんだよーー!

おまけに個別指導だとか言って一年生部員を勝手に引き連れてうちの学校に乗り込んできやがった。

良いのか~ 校長!

うちの高校わりとフリーダムだけど、フリーダム過ぎないか~?


そうこうするうちに曲調が変わって、ターンテーブルが出現。

その前には西爪君が立ちスクラッチを始める。

その周りで男子数人がブレイクダンスの技を次々と披露する。

そして男女入り乱れてラップバトルだ。

何故か龍崎がキーボードを演奏している。


白熱したラップが炸裂し会場の盛り上がりが最高潮に達したとき、曲調が変わる。


パパンガパン 

ビデオが殺したラジオスター


そう言えば初めは、ピアノが出来る龍崎が西爪君のアレンジ曲をキーボード演奏して他の楽器が出来るクラスメイトとセッションする企画だったんだよなあ…。

ベースを担当する青山君の為に、龍崎自ら軽音楽部に頼み込んで指導して貰ってたのに。

どこをどう間違ったか、そのベーシストは地元の自治会で借りてきた和太鼓を叩いてるし…。


パパンガパン

あっそれ

アワ、アワ

もう一丁

アワ、アワ

ビデオが殺したラジオスター

あどっこい

ビデオが殺したラジオスター


龍崎、そんなに嫌ならキーボードに専念しても良かったんだよー。

泣きそうな顔で踊らなくても…。


なんか最後は全員で大盆踊り大会に突入して大うけに受けたけどもさー。


でもこのステージ午前と午後に一回ずつ、今日と明日の計四回はちょっときついんじゃない。

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― 新着の感想 ―
[良い点] マザーグース 良いよね [気になる点] これは美少年が踊らなければならない。 [一言] カオス……。 龍崎カワイソ
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