50話 広まる噂。
誤字があった。報告貰って気がつく。細かいとこまでありがとうございます_(:3」z)_
そして、申し訳ありません!
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いつもありがとうございます(*'ω'*)
精神が少しだけ消すれる事があったけど、気にしないようにした。気にしちゃ負けだ……よし。
領主のフージさんの案内で宿を紹介して貰った。本当は自分の屋敷にって言われたけど、流石に会ったばかりの人の家に泊まる事は出来ない。それでもと言われたが、宿を紹介する事で納得して貰った。
「こ、こ、こちらへおいで下さい、ませ!」
「言葉ぎこちないけど大丈夫ですか?」
「ひゃい!な、何か無礼な事が御座いましたか!?」
「これはあれね。領主の人、余計な事を話したわね。」
「も、申し訳ありません!!」
土下座で頭を下げる宿の従業員さん。
「何卒!この店主の首だけで!?」
店主だった。
「いいから立ちなさい。あなた。あの領主に何を聞いたの?」
「は、はい!王族の方ゆえに失礼のないようにと!」
「やっぱり……と言うか店主の首もいらないから、普通のお客として接して頂戴。」
「そ、そのような事!?」
「ならこれは命令よ!客には平等に接しなさい!」
「ははぁー。」
頭を限りなく下まで下げて対応する店主。もうそんな虐めないであげて……。
「別に私は虐めてないわよ?」
「心読まれた!?」
「シノブさんならそうかなと思ったのよ。」
僕の心の声を読むなんて凄いじゃないか。
「こちらに御座います!」
やれやれ、ビクついたまま部屋を案内される。店主のこの態度は治らないかもしれない。
「王女様のお部屋はこちらです。」
「私1人部屋?」
「はい。扉の前に警護をつけていますので、安心してお休み下さい。」
「皆んなは?」
「皆様は隣をご用意しております。」
「そう。なら先に荷物置いて来るわね。」
―バタン。
エストが部屋に入っていった。
「ぶはぁぁ。緊張したぁぁ。」
大きな息を吐いた店主。まだ仲間である僕達が後ろにいるんだけど。
―ガチャ。
「げほ!」
「シノブさん。街に行くなら……ってどうしたの?」
「げほ、げほ。」
「ん。気にしないであげて。」
「それで街に行くなら着替えるって話を。」
「少し探索はしたいからね。行くつもりだけど。」
「そう。じゃ、着替えて来るわね。」
―バタン。
再び呼吸を整える店主。呼吸が整ったら部屋を教えて欲しんですけど。荒い呼吸はなかなか回復しない。
「ラストラ。」
「はいっす。」
店主を治癒して強制的に落ち着ける。
「そ、そ、それではシノブ様!」
「これ僕もなのか?」
「王族を護られる騎士様で、勇者様と同等の力を持ち魔族をも倒したとか。」
「まぁ魔族は倒したけど。それ以外はよく分からないんだけど?」
「無礼のない様にと言われていますので!私なんぞ片手で潰されてしまいますっと。」
「潰さないし。これはなんか嫌な予感がしてきた……。」
僕らも部屋に案内される。1人一つの部屋とか贅沢な気もするけど。店主がいいならそれでいい。
♦︎
皆んながそれぞれ着替えて宿の前に集まる。
その際、どこかからヒソヒソこちらを見ながら話し声が聞こえる。
「アイさん。遠目と読唇術の魔法補助って出来る?」
『補助します。クリアアイズ、イーグルアイ、リップリーディング。』
おぉ。これだこれ。始めの方に使って便利だなって思ってたんだよね。
どれどれ……。
「(あれじゃない?黒の勇者様一行。)」
「(そうね。黒い騎士に4人の美女を連れているらしいわよ。)」
黒の勇者様って、人違いじゃないよな。これは僕らに対する話。それに美女4人って……。
長い赤い髪が風に揺られ、それを抑える仕草が色っぽさすら感じる。スタイルもよく、出るとこは出ている……いやいや。とても女性らしい体型で、戦っているだけあって体も引き締まって細い。買い物に行くのに武装はそのままなのはレブルらしい。
「ん?シノブさんどうかした?」
「え?あ、いや。なんでもないんだ。」
「そう?何かあれば言ってね。」
「うん。ありがとう。」
僕の視線に気がつく気配りさんで、何かあれば言ってと笑顔も可愛い。皆んなが言う美女である事は確実である。
「お買い物です!皆んなはまだですか?」
「ラストラとエストがまだよ。」
「そうですか〜」
セローが出てきた。そしてさっきの話していた人達を見るとヒソヒソ何か言っている。
「(今度は小さい子が出てきたわ。可愛らしいわね。)」
「(お出かけですかね?笑顔がとても可愛らしいわ。)」
確かにセローの笑顔は可愛いと思う。これは年が上であればそれだけの破壊力がある。僕と一つ下の15歳だけど、幼さからか妹がいたらこんな感じなんだろうって感覚になる。美女と言うには少し色気が足りない気もするけど、可愛いと言われれば誰も否定する人はいないだろう。
「アマン。今日は何を見に行くんですか?」
「さぁな。特に決まってないから、行きたい所があれば発言するといい。」
「はい!僕はアマンと一緒ならどこでもいいです。」
「お、おう。」
この2人は……何も言わないでおこう。でも他所の反応は気になるから聞いてみよう。
「(また女性が出てきたわ。黒い殿方と一緒ではないですが、あれは恋する乙女の顔ね。)」
「(えぇ。整った顔にあの笑顔。文句なしの美人ね。)」
他所の反応もやっぱりそうか。ラストラは金の短髪だから、見ようによっては美少年にも見える。ただアマンの横に居る時は女の顔をしている。顔立ちは整っているし、あの人達の言う通り文句なしの美人だろう。
「あら?私が最後?待たせちゃったかしら。」
「です!早く行きましょう!」
「そんな引っ張らないの。」
最後に出てきたのはエスト。買い物に行くと一番最初に部屋に入ってたはずなんだが。あれだけ気合入れれば時間もかかる訳だ。
「(あの人が最後の美女ですかね。何というか……気品溢れる女性ですね。)」
「(次元の違う美人ね。服も気品があって、どこかの貴族のご令嬢のようですわ。)」
気品ね……正直喋らないで立っていれば美人ではある。ご令嬢と言うか王族だからか、佇まいとか歩き方一つとっても気品があるのは分かる。背も高いからスタイルもよく見えるし、グレーの長い髪もあって一番女性っぽい。
「買い物に行くとは言ったけど、その格好で何をするの?」
「買い物くらい可愛い格好したいじゃない。」
「街を歩くには動きにくいし、もしも装備を合わせるってなったら邪魔じゃない?」
「レブルはもっと飾った方がいいわよ。せっかく女の子なんだから。」
「女って言っても私は戦士だから。シノブさんが戦闘態勢なのに、気を緩める訳にはいかないわ。」
「シノブさんは……まぁそれがデフォなんでしょ?」
そんな事僕に言われても。僕の場合は街に行くからって、いちいち着替えていたら面倒なだけ。
「シノブさんは街に行くからって、危険がないか気にしてくれているのよ。」
「……あー、うん。」
「そうかしら?ただ単に面倒なだけじゃないかしら。それはいいとして、レブルはもっと着飾れば綺麗なのに。勿体無いわよ。」
「別に私はこのままでいいわよ。」
「シノブさんもレブル可愛い方が良いわよね?」
そこで僕に降るのか?そんな事言われても何て言えば良いのか困る。
「可愛い格好も見てみたいけど。」
「ほら〜」
「でも、その格好でもレブルは可愛いから。僕はこのままでも良いと思うけど。」
「!!」
「あーはいはい。聞いた相手が間違ってたわ。セロー買い物行きましょう。」
「はいです!」
全員揃ったので僕等は街に繰り出す。レブルが俯いて動かないどうしたんだろう?
「レブル?」
「ひゃい!!」
「皆んな行っちゃうよ。ほら、行こう。」
立ちくらみでもしたのかな?転ばないように手を差し出す。
「あ、え、あぅ。」
「歩ける?僕が支えるから手を掴んでて良いんだよ?」
「……よろしく…………お願いします。」
「無理はしないでね。」
「無理はしてないわ。行きましょう。」
僕はレブルの手を引いて歩き出す。それに弱々しく着いてくるレブル。足取りもしっかりはしているから大丈夫なのかな。
さっきの二人組が何か言ってるけど。レブルを見ているから何を言っているかは分からない。
しかし美女4人に勇者の噂か……領主の人か、兵士長かな?これ以上広まらない様に、見つけ次第注意したいと思う。そうしなければ……。
「あ、黒の勇者様。」
「あれが噂の……こっち見たぞ!?」
これはもう遅いかもしれない。
「師匠。皆んな見てます?」
「そうだね。」
「…………悪意のある感じではないわね。」
「レブル。とりあえず、その剣に手を持ってくのをやめなさいよ。何人かビビってるわ。」
「エストこそ。その懐にある物は何?」
「これは……もしもの為よ。」
隙間から見えるのは剣の柄に見える。着飾っているけど丸腰ではなかったんだ。これもレブルの教えの賜物かな。街中でそれを使う事は無いと思うけど。
「安全は僕とアイさんで見るから。そんな警戒はしなくちゃ良いよ。」
『お任せ下さい。』
「だからセローも魔法を解除して良いからね。」
―バシャァン。
周りの人達は突然出来た水溜りに驚いている。
―ジュゥゥゥ……。
そしてその水溜りが火によって蒸発した。
「レブルさんや?」
「水溜りがあると歩くのに邪魔かと。」
「いや、まぁそうだけど。危なくない?」
「ちゃんと調整はしたわよ?」
そう言う事じゃないんだけど。2人のこの行動が結果、周りから音を消し去った。
「……買い物でもしようか。」
僕等は静かな街中を歩いて行く。
セロー「エスト〜早く〜」
エストレア「そんな引っ張らないの。」
レブル「なんか姉妹のようね。」
忍「微笑ましいね。」
アマン「あいつらずっと手を繋いでるの知っているのかね?」
ラストラ「2人は夫婦に見えるね。」
ゾン「それ、本人達に言うなよ。」




