37話 女が強い時代②
pvが236!わーい(*'ω'*)
ブックマーク、感想、評価、誤字報告、読んでくれた皆様!
いつもありがとうございます(*'ω'*)
クリーブランが黒い剣を出してから、レブルの戦い方が変わった。
―ギギン!ギンギン!
これは援護をした方がいいのかな?でも接近戦で距離を開ける事もしないから、相手にだけ当てるのが難しい。師匠に教えて貰った魔力を追う事で、見えないわけじゃないんだけど。
「むむむ。」
「どうしたのセロー?」
「援護した方がいいのかなって。」
「援護ねぇ……。」
―ギン!ギギン!
「うらぁ!」
「やぁ!」
―ギン!バァン!
「距離を空けないって事はいらないんじゃない?レブルは他に目がいかないように戦っている訳だし。」
「エストにもそう見える?」
「ピンチになった時に、動ければいいんじゃないかしら?私にはその助けも出来なさそうだから、セローに任せちゃう形になるけど。」
「分かった〜水玉だけ待機させる。」
―ザザザ、ザブン。
4つの水玉をレブルの周りに浮かばせておく。邪魔にならない様に見えない位置で。
「それにしても器用な事するわよね。」
「ん?剣の使い方は上手なんだと思う。私は剣を使わないから分からないけど。師匠はレブルの事褒めてたし。」
「レブルもだけど。セローもよ。その何?水玉って言うの?魔法を常時維持するって難しいって聞くんだけど。」
「このくらいなら別に。師匠は20個くらい出来るし。」
「あの人は別格よ。」
確かに師匠は別格です。水玉使っていても他の強化魔法とか併用しているみたいだし。
「私には皆んなが規格外に見えますけど……。」
「あら?私はそんな事ないわよ。普通人よ。」
「でもさっき攻撃受けてましたよね?」
「尻餅着いたけど。ギルマスだって受けたじゃない。」
「それでも腕が痺れて、今でもうまく動かせませんよ。」
そう言えば槍を地面にさして、ギリギリ立っている感じに見えるなー。でもエストは余裕そう。
「後ろに力を流しただけよ。自分の武器じゃないから、武器の耐久性も分からないしね。」
「一瞬でその判断出来るだけ凄いですよ。」
「そう言われても、目の前でバンバン受けている人を見ると……。」
「それもそうですね。」
なんか2人が暗い雰囲気です。
「それなら頑張って強くなればいいのですよ!」
「貴女は強い人ですね。」
「セローは純粋だから。」
「ん?」
2人に頭を撫でられる。私は褒められているのですか?
♦︎
剣を受けて数分。速さには慣れてきたけど、力は押し負けるわね。反撃しても避けられるか、受けられるし。正直この後どうすればいいのか分からないわね。
「どうした!そんな緩い攻撃じゃ俺に勝てんぞ!」
「それなら避けないで攻撃を受けてくれても良いのよ?」
「冗談を。その剣、ただの火じゃないだろう?」
「火は火よ。」
「そんな馬鹿げた魔力秘めてる剣がか?」
馬鹿げた魔力については否定しないけど。そんな警戒する事かしら?
「そもそもだ!この剣を受けて、何ともない事がその証拠だ!」
「この黒い火も中々に危なそうよね。」
「涼しい顔で受けてるがな!」
―ギン!
「それに後ろに浮いてるそれも厄介だな。」
「そうね。見た目とは違って凶悪だからね。」
セローが出してくれている水玉。私の後ろに浮いているのは感じる。私の意図を汲んでくれて、攻撃はしないけど守る意思を感じる。
「心配しなくても、攻撃はしないと思うわよ。」
「だろうな。それもレブルが距離を詰めて戦うからだろうけどな。」
「あら?気づいてた?」
「当たり前だ。大方、他に目がいかない様にしてるんだろ?」
シノブさんに一発でのされた割には、よく見てるわね。それが出来れば、もっと善戦出来た……いや、変わらないわね。シノブさんだし。
「っふ!」
「ふん!」
―ギギン!
「どうした?先程から勢いが、どんどん無くなってるぞ?」
「そうかし……ら!」
―ギン!
「はん!そう来なくちゃ!
正直言うと、少しだけ厳しい。速さに慣れたとは言え、魔力を制御しながら剣を振っている。魔力が尽きる前に体力が持たないわ。
それでも剣を振り続けるのは……。
♦︎
「ここが【ホッパー】で良いんだよね?」
『はい。そうです。』
町って聞いていたから、入口から見えるこの景色に疑問を覚える。
「町っていうより工場?」
『ここは兵器開発や、魔道具の生産する場所ですから。』
「こんな所にギルドとかなさそうだけど。」
『依頼の90%が素材の納品と、偏っていますが存在します。』
「へぇ〜やっぱりアイさんは詳しいね。」
『恐れ入ります。』
そして門の前に立っているこの状況。
「で、僕は何で武装集団に囲まれているのかな?」
「黙れ怪しい奴!」
「見た目だけで相手の事を決めるのは良くないよ。」
「俺達は知っているんだぞ!」
「何が?」
「しらばっくれるつもりだな。魔族め!」
魔族?後ろを見て、左右を確認する。
「僕以外誰もいないよね?…………あ、僕の事?」
「「「他に誰がいるんだ!!!」」」
武装集団に総ツッコミされる。そっかー魔族って僕の事か。
「何を見たか知らないけど、僕は人間だよ?」
「嘘をつけ!どこの世界に、あんな速度で走る人が居るんだよ!」
「割と本気で走ったからね〜」
「それに方角的に森から来たのだろう?」
方角的にって、どこかから僕を見ていたのか?
「森を抜けて来たよ。【ヴァーク】って町から一直線にここに来たからね。」
「それ見ろ。」
「何が?」
「あの森は大きな湖があったはずだ。」
「あったね。それが?」
「空でも飛ばない限り、森を抜ける事は出来ないはずだ。」
「飛んで来たからね。」
「やっと白状したな!」
おっと、銃らしき武器が一斉に僕に向けられる。
「そんなの撃ったら危ないよ?」
「煩い!撃てー!」
―バン!バン!バン!
響く銃声。僕はそれを難なく避ける。
「ぐあ!」
「っくそ!やりやがったな!」
「いやいや。銃を撃ったのは貴方達でしょう?」
「まさか銃弾を弾くとは……。」
「いやいや、ただ避けただけだし。」
「この距離で銃を回避できる訳ないだろう!」
現に僕は銃を避けた訳だけし。この距離で回避出来ない方が問題じゃないか?
「銃声聞こえたけど、皆んなどしたの?」
「これはラストラ博士。この者の攻撃で味方が撃たれまして。」
「ふーん。この人手ぶらだけど?」
「我々の撃った弾を弾き返しまして……。」
「ん〜状況見るにだよ。この人を囲んで、流れ弾を気にせず撃って、弾が逸れただけじゃないの?」
ラストラ博士と言われる人は、冷静に状況を判断してくる。まさにその通りである。
「で?君は魔族なの?」
「違いますよ。」
「違うって言ってるよ?」
「ですが我々は見張り塔から、猛スピードで走る姿を見たんです!」
「そりゃ人だし走るでしょう?」
「そ、それはそうですが……。」
どうやらこの人は、まともな人みたいだ。口を挟むとややこしくなるから、この場はこのラストラ博士に任せよう。
「それだけではなく森から来て、空を飛んで湖を超えて来たと言うんですよ!」
「魔法があって、魔道具のある世界だぞ?人が飛んでもおかしくはないだろう?」
「そうですけど……っておかしいでしょう!?」
「そうか?私は飛べるぞ?」
「ラストラ博士は魔道具を使ってますから。」
「じゃ、走ったり飛ぶのはその魔道具って考えないの?」
「……。」
武装兵達が黙り、武器がちらほらと降り始める。
「何とかなったかな。ありがとうラストラさん。」
「はにゃ?何処かで会ったかな?」
「いえ、初めてです。僕は忍と言います。」
「シノブくん?改めて私はここの研究員でラストラとです。」
この人はちゃんとすぐ自分を名乗る人か。なんて事を少し思ってみたり。
「それで湖森を突っ切って、走ってくるくらいだから何か急用じゃないの?」
「あ、そうだ。ギルドにある商品を借りに来たんだ。」
「どんなもの?発注書とかある?」
「発注?手紙は貰ったけど。」
「読むわね。」
「それギルマス宛……。」
―ビリビリ。
聞いちゃいない。まぁ周りに居た兵士達も、信用しているし良いか。
「あーこれね。あの町にはまだ配布してなかったの?」
「我々には分かりませんが。」
「まぁいいわ。これならうちにあるから、持っていくと良いわ。」
「うちに?貴重な物って聞いたけど。」
「自分が作った作品くらい、持ってて当然よ。着いて来なさいな。」
「あ、まだ身元確認を……。」
「そんなのいいでしょう。私が保証人よ。」
「そんな簡単に……。」
「ギルドの印が押してある手紙で十分よね?」
ひらひら手紙を見せて町に入って行く。僕はそれに遅れないよう着いて行く。
―ピ、ピ、ピ、ピ……。
なんか打ち込み始めたけど、パスコードか?
「あー覚えても良いけど。ここ施設1つ1つロック番号が違うから、無駄に記憶を使わない事をお勧めするわ。」
―ガシャ、ギギギ……。
「さぁ行くわよ。そこの板に乗って。」
「ここですか?」
「そうそこ。ちょっと待ってね。」
そう言うと、電子版をピコピコいじり始めた。今度はさっきより長い。
―ピ、ピピピピピ……
―ピ、ピピピピピ……
連打ゲーかと思わせるくらい、めちゃくちゃにボタンを押しているように見える。
―ジジ……パスコード確認しました。転送します。
一瞬の浮遊感。この感覚はテレポートと一緒だ。
「ここは?」
「私の家です。歩くの嫌いなんで、入口と自分の家を繋げたんです。」
「それであのコードを打ち込んでた訳ですか。」
「覚えた?そしたらうちにいつでも来れますよ?」
「覚えられませんよ。僕は……。」
「でしょうね。あの量覚える人いないと思うわ。」
「アイさん……。」
『はい。念の為覚えました。』
そうじゃないかと思ったよ。使い道はないかも知れないけど。
「あんまり驚かないっすね。これ私の自信作なのに……。」
「え?どれがですか?」
「転移装置ですよ!こんな画期的な技術他にはありませんよ!」
「あーそうなんだ。僕こう言うのあまり詳しくなくて。」
「見た感じ魔導師だし。興味はあると思ったんだけどな〜まぁ良いか。アレを探しているんだよね。取ってくる。」
ブーブー言いながらも、聞いた事はちゃんと覚えていて探して来てくれるらしい。これを貰ったら、全力で帰るだけだな。
「はいこれ。今は4つしかないから、1つは持っときたいから3つでいい?」
「はい。十分です!ありがとうございます!」
「良いのよ。私の作った物が役に立つのなら。」
「えっと今は大したもの持っていませんが。」
「何か貰えるならなんでも良いわよ。何か珍しい魔物の素材とかあればそれで。」
「分かりました!今はこれしかありませんが、いつかまたお礼に来ます!では!」
―ビュン……。
前に手に入れた珍しそうな魔物の素材を一部を、僕は置いて皆んなの元に急いで帰った。
ラストラ「うへ?消えた?まさか転移魔法?しかもさっき空間から何か出したわよね?ここに置いとくって…………不死鳥ぉぉぉ!?」
忍「あ、目の前でテレポート使っちゃった。」
アイさん『転移装置を作れる彼女ですから、別に問題ないのでは?』
忍「そうだよね。しかし強烈な人だったね。」
アイさん『印象が強いのは間違いありません。』
忍「さてと、レブル達は大丈夫かな?」




