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無敵のフルフェイス  作者: みけな
第一章 無敵のコンビ〜仲間編〜
17/150

17話 お弟子ちゃん。

待ってた人もそうじゃ無い人も、お待たせしました。更新再開です。


可能な限りは2日に1回 12時に上げていきます。

よろしくお願いします(*'ω'*)

 僕は今困っている。なんでか知らないけど、どうやらお弟子ちゃんは僕らについて来るらしい。


「……。」

「……。」


 無言で向き合う父と子。その間にいるのは僕だけで、アマンとゾンとレブルは僕の後ろにいる。


「それで僕がこの場に来た意味は?」

「君に娘は任せられるかって事だ!」

「だから、パパなんかじゃ勝てないくらいの魔導師なんだって!」

「信じないね。先程顔を拝見したが、お前とあまり変わらない年齢じゃないか。」

「あ、僕は16歳ですよ。」

「ほら!セローの一つ上じゃないか。え?あの見た目で16歳なのか?」

「え?一つしか違いないのに、あんな事出来るの?」


 それぞれ別の意味で驚く2人。あの見た目ってなんだろう……。


「とにかくだ。そんな子供だけのパーティなんか、危ないだろう!」

「下手なパーティよりよっぽど安全だって!」

「それは保証するわ。」

「金銭や食事面で不憫はかけない。」

「だな。ある意味勇者パーティよりも快適かもな。」

「……それなら君の魔法を見せてもらおうか。」

「いいですけど。ここで?」

「「「それはダメ!」」」


 後ろの3人に止められる。そんな心配しなくても家を壊すような事はしないよ。


「古文書を読んだ後なのよ?それを試されたらこの家無くなっちゃうわよ。」

「え?そんな危ない本なのか?」

「禁忌魔法は載っていなかったから、まだ良かったけど。攻撃魔法以外ならまだ危なくないけど……たぶん。」

「ははは、それなら問題なかろう。君がここで私に何か見せ、私が満足する結果であれば旅の許可を出そう。」

「言ったわねパパ!師匠!お願いします!」

「お願いされてもなぁ。何すればいいんだろう?」


 攻撃魔法はダメって言われている訳だし。そうなると移動系や補助系の魔法か……。


「外出ても雨だし、ちょっと違う所に移動してもいいですか?」

「それは構わないが。」

「ならまずは移動しましょう。アイさん、どこなら問題ないかな?」

『それではあの森なんか如何でしょうか。周りに人も居なく、入口付近なので平地です。』

「それいいね。皆んな、手を繋いでもらっていいかな?」


 皆んながそれぞれ手を繋ぎ、レブルが僕に触れる。


「ちょっとシノブさん。どこ行くか聞いても……。」

「トランステレポート。」


 何か言ってたレブルに答えず、僕らはある場所へと移動した。安全な場所だし良いよね。


 ♦︎


 皆んなで来た場所はあの森の手前の平原。


「ここはどこかで見た事ある様な……。」

「アマン……俺は見てはいけないものを見た。あそこに見えるのって。」

「あそこ?」


 皆んなが一斉にゾンが指を指した方向を見る。


「魔物があんなに……。」

「ひぃぃ!?」

「ありゃ。またあんなに固まって。」


 振り向いた先には、森から魔物が押し寄せる所だった。


「落ち着いて話もできないな。アイさん、補助を。全部吹き飛ばす。」

『分かりました。クリアアイズ、イーグルアイ、シャープシューティング。忍様、風で吹き飛ばすイメージを。』

「分かった。吹き飛ばす……ブロウ!」


 ―ゴォォォォ!

 ―ギャオォォォォ……。


「魔物の叫びが聞こえたわ。悲惨としか言えないわ。」

「あぁ。あれにはちょっと同情するな。」

「レブルもアマンも大袈裟だよ。ちょっと風を吹いただけだよ。」

「「ちょっとねぇ……。」」


 とりあえず、魔物は見えなくなった。これで落ち着いて話せるね。


「それでどんな魔法を見せますか?ここならある程度本気出しても……。」

「それはダメよ。この世界が壊れかねないわ。」

「そうだな。素材は貴重だから、次来た時の為に抑えてくれると助かる。」

「と言うか、その必要あるか?」


 僕に世界を壊すなんて無理に決まっている。仮に出来てもする気は無いけど。でもアマンの言う素材を大事にって言うのは一理ある。僕が今後ここで修行する時は気をつけよう。


「何個か質問しても良いかな?」

「あ、はい。どうぞ。」

「ここはどこだ?どうして突然外にいるんだ?」

「ここは【ネクタース】の町からちょっと東に行った所にある森。」

「ちょっとじゃ無いけどな。」

「そう?走ればすぐ行ける距離じゃん。」

「シノブならな……。」


 一度来た事ある2人が何か言っている。


「仮にその森だとして、どうやって来たんだ?」

「え?普通に転移しただけだけど。」

「普通に転移って、そんな伝説の魔法がある訳……あるのか。」


 頭を抱えるパパさんと頷く皆さん。


「さすが師匠です。」

「それと先程の魔法なんだが。あれはなんだね?」

「ただの風魔法ですよ。」

「ただの風魔法で魔物の群れが吹き飛ぶと?」

「そうですね。水魔法は前回やって、追い払うまでいかなかったので。」

「どうせその水魔法も、川が出来るくらいなんだろうな。」


 コクコク頷く仲間達。まぁやらかした事あるから、否定は出来ない。


「それに師匠は他の属性魔法も使えるんだよ。ね?師匠。」

「火・水・風・土ならすぐ出来るかな。氷と雷は時間かかるから、調整しないと使い物になりませんが。」

「6大元素魔法の4つに、上位魔法の2つもか?」


 6大元素と上位魔法ってそんな言葉があるんだ。知らなかったな〜


「元素とか上位とか知りませんでした。まだまだ勉強が必要ですね。因みにですが、残り2つは光と闇ですかね?」

「それだけ魔法を使えて知らんのか?」

「光と闇は本に載っていたので、そうなのかなとは思いました。そうか、光と闇か……。」


 光は回復だったり、強化だったりとい事が書いてあった。アイさんの補助はきっと光なんだと思う。


「そうなると残りは闇魔法覚えれば……。」

「ん?そう言えば闇なら先程使ったな……。」

「え?僕がですか?」

「闇とは空間や時間を操る魔法だ。君の使った転移魔法もそうだが、他には収納や重力と言った魔法なんかもあるな。」

「へー収納もそうなんだ。」

「収納もだが、詳細は本にも載っていない筈だぞ。」


 確かに収納は名前はあったけど、細かい事は何も書かれていなかった。使える僕でもどう説明すれば良いか分からないし、きっと説明するのに難しかったから省いたんだろう。そして本には重力が載っていた。説明はざっくりした感じだったけど、引力と遠心力の関係を知っている僕には分かりやすかった。


「重力は星の引力と遠心力を使って、地面に引かれるイメージ……。」

「あ、ちょっとシノブさん?」

「人が持つ魔力、物の材質全てを引っ張るように……。」

「シノブさん、まさか!?」

「……グラビティ。」


 ―ズン。


 なんか体が少し沈んだ感じがする。


「ぐぉ!」

「ぐぬぬ!」

「2人ともどうしたの?」


 膝に手を置いて下を向くアマンとゾン。


「こここれは!私には……いえ、これも。修、行!」

「なな!?」


 両足を広げ踏ん張るお弟子ちゃんと倒れるパパさん。


「ちょっとシノブ、さん!魔法を……解いて……。」

「え?レブルどうしたの?」

「アイさん!範囲、指定!」

『は!その手が。キープエリア!』


「「ふぅぅぅぅ。」」

「あ、軽くなりました。パパなんで寝てるの?」

「……。」

「ナイスよアイさん。」

「皆んなどうしたの?」

「「「どうしたじゃ無い!」」」


 怒って詰め寄る3人。


「いいかシノブ。俺とゾンは商人だ。あんな魔法ぶっ放すな潰れちまう。」

「そうそう。俺もアマンも人より少し力があるから、少し耐えられたけど。」

「全くよ。やるなら私達に相談するか、せめてアイさんに範囲抑えて貰いなさい!」

「え?ちょっと重くしただけなのに。」

「「「ちょっとの加減!?」」」


 とにかく皆んなに怒られた。重力ってこの星全体に聞いている物だから、範囲を指定とか出来ないと思ってた。今はアイさんが範囲指定してくれたから、皆んな普通に動けるようになった訳か。


「全く……力は分かったが。これじゃ別の意味で先が不安だな。」

「その為に俺達がいるんだ。」

「大変だな。しかしこれからはもっと大変になるぞ。」

「え?どう言う意味?」


 パパさんがアマンとゾンと話していて、その視線が一箇所に集まる。


「うちの娘もジャンルはあっち系だ。」

「抑え3対暴走2か……。」

「アマン。相談役さんがいるから4対2だ。」

「甘いはゾン。アイさんはシノブさんに甘いのよ?3対3よ。」

「3人とも何を話しているの?」

「今後の相談よ。お弟子ちゃんはどうやら許可出たみたいだから。」

「え?あんなのでいいの?」


 僕を見る目が皆んな冷たくないかい?あ、1人だけ違う子いたか。


「師匠!これからよろしくお願いします!」

「よろしく……お弟子ちゃん。」

「はい!」


 僕は気がつくかと思い、わざとお弟子ちゃんと言ったんだけど。


「どうしようレブル。今更こっちから聞くのも。」

「こう言うのはこっちから名乗るものなのよ。」


 そう言って手を差し出すレブル。


「改めてよろしく。レブルよ。」

「はい!よろしくお願いします奥様!」

「お、奥様!?レブルよ、レブル!」

「分かりましたレブルさん。」


 顔を真っ赤にして帰ってくるレブル。


「あの子はいい子ね。あのままでいいのかもしれないわ。」

「いやいや、名前は大事でしょう。」

「ここは俺らの出番だな。」


 自信満々な顔のアマンとゾンが行く。あの2人この状況を楽しんでいるな。


「商人のアマンだ。」

「同じくゾンだ。」

「はい!アマンさんとゾンさん。よろしくお願いします!」


 それぞれと握手を交わすお弟子ちゃん。しばらく無言の時間が過ぎる。


「ぶは。」

「こら、アマン。こ、堪えるんだ。」

「だってゾン。もはや言わないのがお約束を……。」


 笑う2人組に首を傾げるお弟子ちゃん。それを察したパパさんが頭を抱えた。


「すまん。うちの娘が。」

「はは。」


 こうしてお弟子ちゃんが仲間になりました。

レブル「シノブさんにも困ったもんね。」

アマン「だな。俺らがしっかりしないと。」

ゾン「ところで、さっきの重力どこ行ったんだ?」

レブル「アイさんに範囲指定をして貰ったけど……見つけた。あの絶賛沈んでる木じゃないかしら。」

アマン「木って沈むんだな……。」

ゾン「シノブだし。」

レブル・アマン「「それな。」」

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