ウルの弓
流鏑馬の特訓でどんな体勢でも、スピードがついても矢は的を射られるようになった。
「ウチもすごい体力ついたで。純と何回でも愛し合えるわ…うふふふふ。」テラも妄想モードに入れる余裕も出てきたようだ…
その時、アリスさんからの連絡が入った。
「ソリューにまた将門が現れました。将門は他の魔王属と自分の居城をソリュー王宮跡に建設しようとしているみたいです。ソリュー国王は将門に屈して国王の地位を譲ると表明しました。」
国王も国民の安全を第一に考えてのことだろう…
仕方ないとはいえ、このままにしておいてもこの国の未来はないだろう。僕は覚えたての弓を持って将門の前に立ち塞がった。「またお前か?もういいだろう。何度やってもワシは倒せんぞ。」
「それはどうかな?」僕はウルの弓を構えた。
将門は動揺した。「まさかそれは俵藤太の…」僕は矢を放つ。「うぉぉぉぉっ!」矢は将門の顔面を捉えた…「キィィィィン!」しかし矢は将門の皮膚を貫くことなく敢え無く弾かれた。
な、何故だ。将門の弱点じゃないのか…
将門が言っていた俵藤太とは誰だろう?
将門はホッとして「馬鹿め!そんな鈍な弓でワシを倒せるか!」と黒蛇の剣を繰り出した。「危ない!」アリスさんは僕を抱きしめて瞬間移動した。
グランアンジェに瞬間移動したアリスさんは僕を抱きしめながらこう言った。
「もう…もうやめてください!あなたが傷ついたら私、私はどうしたらいいのですか?私はあなたを失いたくない。あなたが闘わなくても良いじゃないですか!」「ダメですよ。みんなが笑顔になるように…これは僕の夢でもあります。」
「…わかりました…でもあなたは私の大事な男です。充分に気をつけてくださいね。」
そう言ってアリスさんは僕の胸に顔を埋めて泣きながら僕を抱きしめた…
「コホン!」女王様が咳払いをした。
「その…良いところを邪魔するようですまんが、
ここはわらわの部屋じゃ。出来れば他の部屋でやってもらえんか?」
アリスさんは顔を真っ赤にして今まで見たこともない慌て方で「あの…あの…女王様!失礼しましたぁ!」そう言うと僕の手を引いて廊下にとびだした。僕達は顔を見合わせて笑った。
僕はアリスさんと口づけを交わして将門を倒す作戦を再び考えることにした。




