甘くて美味しいチョコをどうぞ!
僕達に再び日常が戻った…僕の部屋で暮らす生活がまた始まった。
僕が学校に行った後、カプセルから守護神が飛び出して、みんなで会議が始まる…
以前なら純がカプセルを開けるまでカプセルの中で過ごしていたが、度重なる戦闘や経験のおかげで全員の魔法力が上がっており、自分でも自由に出入りできるようになっていた。
テラがみんなを集めて口を開く…
「ええか!世間ではな、〝ばれんたいんたいんでえ〟というのがあるらしいで。」
「まぁ。それって何かの食べ物ですか?」
「違うわ!あんた、メイドカフェのくせにそんなんも知らんのかいな…まあウチもあんまり知らんけどな。なんや好きな人にチョコレートを渡すらしいで。」
「ミカ、チョコレート好きだよ!お姉ちゃんも好きなの?」「あたし、子供の食べるものに興味はないね…」「あんたらの好みは聞いてへんねん。純に好きやでって言うて、チョコレートあげたら…テラ!お前は本当に気立てが良くていい娘だな!今日一緒にお風呂に入ろうか…その後はお前とベッドに…うふふ。うふふふふ。」テラは妄想モードに入った。
リンがミカとリーエルに「あの人面倒くさいから私達で作りましょうか?」「うん。」「あたしは見てるよ。」「ところでチョコってどうやって作るのですか?」「……。」「…知らん。」
テラがようやく妄想から解き放たれてこちらに帰ってくる…「そんなもんな、とにかくやってみるんや。やったら自然と結果は付いてくるねん…」
四人でテーブルに着く。「まずは色や。」「黒っぽいよね。」「違いますわ。茶色でしょう。」
「茶色って?茶ってなんだよ。」「フェンリルの色だよ。お姉ちゃん。」「フェンリル食べれへんやろ。」
色々話し合った結果、茶は純が沸かしているものをお茶碗に入れて、黒っぽさを出すために海苔をいれることにした。すると黒過ぎたので納豆を入れて混ぜた…すると単色にはならなかったのでそこは妥協しようという結論に達した。
次は味だが…だれも味見せずに甘い食べ物という先入観より大量の砂糖をいれた。すると少し固まってきたように思えた。テラが「手作りチョコは確か冷蔵庫で冷やすと言うてたで。」と微妙に当たりの案を出した。リーエルは魔法で冷蔵庫のチョコ?にフェンリルの鳴き声を出すようにサプライズを施した。
純が帰って来る少し前にリーエル以外が味見したが誰も飲み込むことが出来ず、フェンリルの鳴き声もしてみんなは怯えた。リンがお腹の不調を訴えたので、結局チョコ作りは失敗に終わった…
純が帰って来た。「ただいま〜」「おかえり〜!」 テラがバツが悪そうに「あのな…純、チョコやけどな…」
純はカバンから袋入りの小さなチョコを取り出した。「僕からのプレゼント!」そう言ってみんなの口にチョコを放り込む…
「あっ、美味いわ。」「美味しいですわ!」
「うーん!美味しいね!」「…美味いな。」
「で、でも今日は女の子からチョコをあげる日なんやろ?」「いいじゃない。僕、四人とも大好きだから僕からあげたかったんだ。」
純の優しくて素直な言葉に四人の守護神の笑顔の花が満開になった。
その後…純は冷蔵庫で黒っぽくて甘い、フェンリルの鳴き声がするものを発見する…




