運命
女王様は人払いをして、僕を自分のプライベート・ルームに入れてくださった。高級そうな調度品の数々に僕は圧倒された。
女王様はご自身で僕にお茶を入れてくださった。
一国の首長の方にこんなもてなしを受けるのは人生でそう何度もないだろう。緊張して心ここにあらずという感じの僕に女王様は気付かれた。
「純…そう緊張せずともよい。そなたとわらわは
前世ではそれほど知らない仲でもなかったのじゃからな。」「えっ!僕と女王様がですか?ま、まさかお付き合いしてた…とかじゃないですよね。だったら身分もわきまえずにすみません。失礼致しました。」
女王様は声高に笑われて「残念ながらそうではないぞ。純に謝られることはない。本当にそなたは素直じゃな。」恥はかいたが場は和んだようで僕は嬉しかった。
「さて…」女王様は表情を変えられた。
「どこから話そうかのう…純…そなたは何故この世界に来たのじゃ。」「そうですね…幼い頃に川遊びをしていて丸い石と音叉を拾いました。最近になって、偶然音叉が鳴り響き丸い石が割れました。出てきたカプセルを開けるとミカが出てきました。」「ほう…ミカ殿がのう…」
「ミカのカプセルからこちらの世界に来られるようになって、女王様やみんなとの出会いがありました。全ては幼い日の出来事からの始まりですね。」
「何故、丸い石と音叉があったのか分かったのか?」「いいえ、分かりません。偶然ですかね?」「違うな…純。これは運命なのじゃ。」
「運命…ですか?」女王様は僕を見つめる…
「純…わらわに向かって〝ヴェラ〟と呼んでみよ。」僕は言われた通りに女王様を〝ヴェラ〟と呼ばせて頂いた。
僕は自分の目から熱いものが流れているのを感じる…あれ?何故涙が止まらないんだ…
「そなたは転生してもそなたの〝魂〟は覚えておるのじゃ…自分の愛した女のことを…




