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敵は…

ソリューと三国の国交は断絶し、半年が過ぎた。

ジークは生まれかわったように大臣と力を合わせて、グランアンジェやオーケアノスとの国交正常化に力を入れている。国民同士の交流も盛んになり、正に僕達が目指した世界になりつつある。


「純さん?おられますか?」部屋にアリスさんが入ってきた。「純、リンゴ食べるやろ?ウチが剥いてあげるわ。」「ミカ、マッサージしてあげるね!どう?気持ちいいかな?」「旦那様の爪のお手入れをするのは妻の役目でございます。」いつもの光景にアリスさんは苦笑いした…


「アリスさん。今日はどうされたのですか?」

「実は皆さんにお聞かせしたいニュースがあるんです。」「いいニュースですか?それとも…」

「両方ですね。実は、ロークがソリュー王宮を追われました。ロークのお陰でソリュー国民は三国と国交断絶を受け、経済や生活に大きなダメージを受けてしまいました。これにより、神族の間で現政権に肯定派、否定派の二派に分かれてしまったのです。しかし、大勢が否定派だったので、ロークは国王の座から引きずり降ろされました。今は元大臣を中心に新政権の元、新しい国家を建設中であります。」


「悪い方は?」「ローク肯定派は少数ですが元魔族で構成されています。魔王クラスの構成員でソリュー東地区の山岳地帯を根城にして国の主権奪還を狙っているそうです。」僕達の世界で言うと反社会的勢力みたいなもんだな。


「ただ一つ気になることが…」「何ですか?」

ソリューに忍びこんでいる内偵からの情報なのですが…ロークは時々純さんがいるこの世界に出入りしているらしいと…」「こちらに?」「はい。確か…キョウトとかいう場所に行った形跡があるようです。」京都…ロークは何を企んでいるのだろうか?


「その事についてクーファ国王から純さんにお話があるようですよ。」「先生が?」



僕達は休日を利用してオーケアノスに向かった。

クーファ先生が出迎えてくれた。

「よう。おかえり。」リンと一緒に帰ってくるここは僕のもう一つの故郷のようだ。

「先生、アリスさんからロークのことでお話があると伺いましたが…」「ああ、それなんだがな…リン、他の守護神達を部屋に案内してあげなさい。俺は純に話がある。」「はい。お父様。」


先生は人払いをした。何故だ?

「先生はロークの何かを知っておられるのですか?教えて下さい。」「純…ヤツはこの世界を支配する為に今、強大な力を溜めている。ヤツは俺達と同じ転生者なのだ。」「転生?ヤツは神族なのでは?」


「前世でお前達の世界を支配しようと目論見、転生した今、またこちらの世界を支配しようとしている…ローク…ヤツの前世の名前は〝第六天魔王〟」


「先生!ヤ、ヤツはまさか?」

「そうだ。ヤツは〝織田 信長〟だった男だ!」


「す、すると京都に来ていたのは…」「心当たりがあるのか?」


「ヤツの墓があるのです。本能寺に!」



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