仁王立ちのクーファ
純の予感は的中した。エルドラがグランアンジェ侵攻と同時にソリューがオーケアノスを侵攻していた…
「さあ!次はどいつだ?死にたいヤツからかかってこい!」 血だらけの満身創痍のクーファが叫ぶ。「グンニグル!」純の何倍もの気の槍がソリューの兵士達をなぎ倒す。
「な、なんてヤツだ!国王なのに国の誰よりも強いとは!正に一騎当千とはヤツのことだ!」
「ええい!何をしている。我等はヤツと同じ神族だ!怯むことはない。引導を渡してやれ!」
「うわぁぁぁ」ソリュー兵士が炎に包まれる。
「RE:LOAD!」アリスの両手から炎の球が瞬く間に繰り出され、ソリュー兵士達を襲う。
次々とグランアンジェ軍の魔法使いと兵士のペアがオーケアノス上空に瞬間移動し、ソリュー軍を取り囲んだ。
「て、撤退だ!」ソリュー軍は撤退を余儀なくされた。アリスはクーファに駆け寄る。「国王、しっかりしてください。」「ソ、ソリューは?」
「撤退しました。国は無事です。国王が守られました!」アリスは目に涙を浮かべる…
純達はグランアンジェでアリスからの連絡を待っていた。自分達もオーケアノスに行ってしまうと第二、第三の侵攻の可能性もある。アリス達を信じて待つ事にした。
ルーニーさんとアリスさんが帰って来た。みんな安堵の溜息が漏れた瞬間、僕達は信じられない光景を目にした。
ルーニーさんがおぶっているのは…先生!クーファ先生!血だらけでぐったりしている。横で絶え間なくアリスさんが回復魔法をかけ続けている。
「お父様!いやぁぁぁぁ!」リンがクーファ先生に駆け寄って号泣する。僕はリンの肩を抱いてやることしか出来なかった。
「ベッドを用意してくれ!それと医療チームもだ!」
アリスさんは医療チームにクーファ先生を任せて事の顛末を僕達に教えて下さった。
「分かりました…先生…たった一人で…」
僕は涙が溢れた。しかし、僕が泣いている場合ではない。本当に悲しいのはリンやルーニーさんだ。ただ、後は先生の生命力と医療チームに任せるしかない。
僕はひとまず部屋に帰り、学校にしばらく休ませて欲しいと連絡をした後、王宮に戻った。
アリスさんに用意して頂いた部屋にリンを連れて入り、ベッドに横たわった。泣きじゃくるリンをずっと腕に抱いて、僕達は眠りについた。
城の地下牢で、女王様とルーニーが牢の中を見つめていた。「後はコイツをどうするか…」
二人が見つめた視線の先には拘束具をつけられた
ジークが二人を睨んで寝転がっていた。




