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絶体絶命

ソリュー王国の王宮は普通の王宮と規模が違う歴史的建造物で、よくテレビで〇〇ドーム何個分という表現を使うが正に人間が作った建築物とは思えないほどの広さで、雨季でも屋内で闘技大会が充分開催出来そうな場所であった。

特設闘技場の決勝戦は王宮の中庭に会場を設けて行うということだった。


僕はロッカールームにバッグを入れて鍵をかけて、アリスさんと連絡を取った。

「今、ロッカールーム前にいます。どのように動きましょうか?」「純さん。慌てなくても優勝者はソリュー国王が晩餐会に招くそうです。だからまずは試合に勝つことですが…決勝の相手は間違いなくあのジーク王子です。しかも今回は守護神を連れて参加しています。決勝まで破竹の勢いで勝ち進んできたので油断できません。

…ミカさんはどうですか?」「僕の守護神だから僕が自分の責任で守ってあげないといけません。

ミカが気にしないように僕一人でも絶対に勝ってみせます。」「守護神を守ってあげなきゃなんて言う男の人なんて聞いたこと無いです。でも純さんなら…頑張ってください。」


アリスは純の優しい気持ちにうたれた。彼の想いがミカに届くようにただただ願った。


ロッカールームに戻った僕は驚愕した。

自分が使っているロッカーが開けられて、中のバッグが消えている。電気を通さないスーツやスタンガン、金属バットや替えの服…いや、そんな物どうでも良かった。赤と青のカプセルを奪われた。誰が何の目的で…すぐにアリスに相談する。


「分かりました。中にいる兵士全てに伝えて調べてみます。」「お願いします。」


もう、やるしかない。僕は腹を括った。

今は、目の前の敵を全力で…


ロッカールームから続く長い通路を抜けると太陽が眩しく輝いていた。僕は歓声に包まれながらジークと対峙する。「この前の借りを返させてもらうぞ。」彼はそう言うと観客席の一番上段を見た。


僕が振り返ると後ろ手で縛られたテラとリンの姿が見える。僕はアリスさんに連絡をしようとした。その瞬間、ジークの剣が僕のすぐ横をかすめた。


大会ジャッジが「ジーク選手。まだ開始礼が済んでいませんよ。」と制した。「これは失礼。では開始してください。」と無理矢理試合を始めてしまった。ジークはかなりの達人。一瞬でも気を抜くとやられてしまう。突然剣を構えていたジークが後ろに下がって白いカプセルを開けた。中から守護神が現れた。目がみえないくらい長い金髪、

片方だけコウモリのような羽を宿している。

「ヒルデ、一緒にコイツをやるぞ。」

ヒルデと呼ばれる守護神は僕に向かって黒いカミナリを落とした。ギリギリの所で避けられたが

足の怪我があるから次は危ない。


大会ジャッジが「ジーク選手、守護神のダイレクトアタックは禁止です。」といさめると

「すみません、ワザとじゃないんです。」と

言ってゴマかした。」コイツどう見てもワザとだろ…!


人質のことがあるから避け続けるしかないのか?

怪我をしてる足ではもう逃げ切れない…

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