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ギリギリで得た紋章の力

翌日、ミカはカプセルの中に入ったままだった。

僕が開けたら良いのだが、いつものあのミカの笑顔が見られないと思うと、開ける気にはならなかった。もし決勝に進出できたらその時は僕が頑張って彼女と一緒に優勝するように頑張ろう!


ただ一つだけ問題がある。昨夜の捻挫で足は思うように動かない。相手に知られる前に倒してしまわないと。


決勝戦は各ブロックから勝ち進んだ四名、つまりこれが準決勝ということになる。


僕は赤いカプセルと共に、試合に臨んだ。

相手は熟練の賢者だった。かなり高齢にも見える。僕は一礼して、構えをとる。

相手は距離を置いて高い魔法力で攻撃してくるようだ。炎の極大呪文を唱えようとしていた。


今の僕にはまずい相手に当たってしまった。

この距離では流石にトライデントも届かない。


僕はテラに撹乱してもらう戦法を考えていた。

赤いカプセルを開ける。

出てきたテラはいつもと少し様子が違う。

「ううう…」テラの腕に紋章が浮かび上がった!


「RE:FLECTリフレクト!」僕の周りに薄い魔法力の膜が出来た。


賢者が放った極大魔法はそのまま賢者に跳ね返った。ギリギリの所で賢者が避けたが、僕はその一瞬で充分過ぎるくらいだった。

「トライデント!」賢者を破って決勝に進出した。


試合後、テラが「純、応援してるしな。あんまり無理はせんとウチは準優勝でもええんやで。サプライズプレゼントだけでホンマに満足や。」

「何故ですの?同じ一勝なら私と一緒じゃないですか?旦那様に決めてもらいましょう。」

「メイドカフェ。アンタとウチでは試合にかかった時間が違うやろ。多分ウチと純の試合は大会で最速勝利ちゃうか?質が違うっちゅうねん。」


試合を見ていたアリスはテラの勝利が嬉しかった。


大会前、テラはアリスに「純を勝たせてやりたいんです。ウチに紋章の使い方を教えてください。」と言って来た。アリスは難しいと言って一度は断ったが、テラの真剣な眼差し、真面目な反復練習に心を打たれた。

そして大会ギリギリで紋章を浮かび上がらせたテラを心から祝福した。


決勝戦は王宮内の特別闘技場に移動して行う事になっていた。僕は守護神三人にカプセルに入ってもらって移動することにした。


純は黒いカプセルをジッと見つめた。ミカはまだ心を痛めているのだろうか?僕はミカの黒いカプセルをてのひらで包み込んで着ていたパーカーのポケットにそっと入れた。


またミカの元気な笑顔が見れますように。

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