三人目の守護神
僕の頭の中にリンちゃんのSOSが聞こえた。
洞窟から出て山道を駆け下りる。
オオカミにジリジリ詰めよられたリンちゃんが
僕の目に飛び込んできた。「やめろ!」僕は
オオカミに向かって叫ぶ。するとオオカミは僕に向かって威嚇のポーズをとった。今にも飛びかかって来そうだ。
僕はオオカミを睨みつける。オオカミに僕の意思を伝えるように視線に力を込めた。するとオオカミはビクッと耳と尻尾を下げた。僕はリンちゃんが持って来てくれた食事をオオカミ達に少しずつ分けてあげた。オオカミの頭を撫でて「今度はもう少し持ってくるからもう襲ったりしたらダメだよ。」と言うとオオカミの群れは静かに消えていなくなってしまった。
僕はリンちゃんに「怖い思いをさせたね。ゴメンね。」と謝った。「べ、別に怖くなんかありませんでしたわよ。余計なお世話ですわ。」「怪我はなかったかい?」そこへSOSを聞きつけたクーファさんがやって来た。
「リンを助けてくれたのか?ありがとう。リン、せっかくだからもう一度、純の相手をしてやりなさい。」「う、うん。」
リンちゃんは紋章を浮かび上がらせた。
「RE:FRAIN!」リンちゃんはバリアを張り巡らせた。「フン!これで彼は攻撃できないわ。」
リンのRE:FRAINの能力は軽微な魔法や能力を繰り返し放てるもので、小さな魔法でも極大呪文の威力にすることが出来る。リンは小さなバリアを張り合わせて自分の周りに張り巡らせていた。
リンは心の中で勝ち誇った。純の両手がリンのバリアとバリアの隙間に入ってくる。
純は両手を広げてバリアを引き裂いた。
リンは驚いた。紋章の力を使った魔法を簡単に破った事にではなく、純の穏やかな表情にだった。
「なんて優しい表情…この人は本気じゃない。もっと大きな力を…」
純の腕には紋章が浮かび上がっている。「お前さん、紋章の力を少しモノにしたな。まあ、お前さんに昔のような力を出されたらもう俺も止められないしな。」「お父様が認めるこの人は一体…」
リンの頭の中は純のことでいっぱいになった。
次の日、クーファ国王の元に純は挨拶に行った。
「これでひとまず、修業を終えて、アリスさん達と武闘大会の準備にソリューに入ります。先生との出会いと教えは僕の人生に於いて、本当に大切な時間でした。これからも僕に色々ご指導ください。また伺わせて頂きます。ありがとうございました。」僕は涙を浮かべた。
「おう!頑張れよ!…ところで…その…
娘…リンからな、お前さんに話があるらしいんだ。」「は、はい。」何だろう?
リンちゃんが僕の前に来て、青いカプセルを僕に手渡す。そして真っ赤に照れながら言った。
「旦那様。私をあなたの妻にしてください。よろしくお願いします。」「えーっっっっ!」
「せ、先生!」「あれ?言わなかったっけ?
リンは守護神だよ。お前さんならまあ嫁にやってもいいだろ!役にたつから連れて行ってやれよ。」
どうしよう…ミカとテラの顔が目に浮かぶ。
リンの可愛い表情に僕は戸惑いを隠せなかった。




