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彼女を守らないと

青年は剣を振りかざしてこっちに向かってくる。


とにかくミカちゃんを守らないと。


ミカちゃんの前で僕は手を広げた。

「彼女の言ったことが気に入らなかったのなら謝ります。でも彼女に手を出すことは僕が許さない。」


「許さない?何かお前勘違いしてないか?」

そう言うと彼は剣を振った。


瞬間、僕の腕に熱い感触が…よく見ると肩の下あたりから血が…まさか真空の刃のような技で切ったのか?

痛みが段々と後から押し寄せてくる。ゲームだと回復薬を飲む所だがそんなものありはしない。


僕の腕の血を見たミカちゃんは


「よくも私の大事な純くんに怪我をさせたわね。

許さない。」


そう言うといきなり青年にカミナリが落ちた。

こ、これってミカちゃんの能力?


でも青年はあまりダメージを受けてはいないようだった。「そんなことでは俺は倒せないぞ。」


ミカちゃんは力を使い果たしたようにその場に崩れ落ちた。僕は彼女に駆け寄る。「ミカちゃん、ミカちゃんしっかりして。」


僕は青年にこう言った。「あんたの力はよく分かった。だから僕だけにしてくれ。彼女は助けてくれないか?お願いします。」


彼は「そのお願いに何か意味があるのか?」そう言って僕らにトドメを刺すつもりだ。


すると突然お馬さんが可愛い女の子に変わった。

「もう、そんなもんで堪忍かんにんしたったらどうや。」「うるさい。お前には関係ない。」

「関係ない?ウチは契約してるんやで。」

「そんな契約の数なんて気にしたことない。お前だけが契約の相手ではない。さあそこをどけ!」

青年は女の子を突き飛ばした。


お馬さんが女の子に変わって僕らをかばってくれている。でも僕にはどうすることも出来ない。その場に立ち尽くすだけだった。


女の子は自分の手に炎のかたまりを宿して青年めがけて投げつけた。青年は女の子を睨みつけて「お前、俺の守護神じゃないのか?」


守護神?この子も守護神なのか?


「うるさい。もうええわ。あんた王子やから

玉の輿に乗ったわって思うたけどいい具合にクズ男やないか。この人ら見ててウチ悲しいなったわ。この兄さん、彼女大事にしはるで。自分の命かけて守って。あんたはどうや。水も食べ物も与えてくれへん。あんたのために変化の魔法で馬になってもあんたウチのこと、本当の馬のようにしか思ってへんやないの?

この兄さん、ウチにまで水くれたり、リンゴくれたり…ホンマに優しい人や。」


「じゃあお前も一緒にあの世に行け!」


女の子は目を閉じた。覚悟を決めたのか?


僕は頭がカーッと頭が熱くなった。

僕の大事なミカちゃんに手を出したばかりか

自分を大切に想ってくれる守護神の女の子を…

許せない。


青年の真空波が女の子に襲いかかる。

その刹那、僕は真空波を素手で掴む。

そのまま青年に向かって投げ返した!




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