大きな愛のハネムーン
オーケアノスのリゾートに着いた僕達はまだ春ということもあり、室内温水プールでみんなとくつろぐ事にした。プールサイドで横になっていると
リンがブルーハワイの上にフルーツがたっぷりの飲み物を持って来た。「さあ、あなた一緒に頂きましょうね」ストローが二本入っている…
「こ、これはあの恋人同士が飲むやつでは…」
「嫌だわ、あなた…私達もう夫婦じゃありませんか!恋人同士より深い仲ですわよ!」
「そ、そうか…みんな奥さんだもんね。」
僕はリンと飲み物を飲んだ。リンの可愛い顔が目の前に来る…ドキドキして緊張MAXだぁ〜!
「美味しいですわね…あなた…」「は、はい…」
いつも一緒に暮らしているけど奥さんだと意識すると緊張するなぁ…
プールで気持ち良さそうにアリスさんが泳いでいるので声をかける…「アリスさーん!」「はーい!あなた…あっ!」その時、アリスさんのブラのヒモが外れた…「あなた…すみませんが、結んでもらえますか?」「ぼ、僕がアリスさんのを?…」「ええ、だってあなたは私の夫ですから…私の事もアリスとかお前とか呼んで下さらないと…」僕は慣れない手つきでヒモを結んだ。
「ありがとうございます。あなた…」「う、うん。」いつも一緒に仕事をしているのにこの緊張感は…
「わーい!純くーん!」「純!」恒例のミカとリーエルによる胸のサンドイッチがやって来た。
「い、息ができないよ!」「ミカ、純くんと結婚したからさ、いつもより特に抱きしめたくて…」
「あ、あたしも…純、その…抱きしめ合いたいよ…」僕は二人とプールでハグをし合った…
いつもみたいにじゃれ合う感じではなくて、
今日は何故かみんなを女性として意識してしまう…ドキドキが止まらない!どうしよう!
ちょっと部屋でゆっくりしようかな?
僕はリゾートのホテルの部屋で少し横になった…
「ザッパーン」お風呂に誰か入っている音が聞こえる…「あれ?誰だろう?」「バタン!」誰かがバスルームから純のベッドの側に来た…純が視線を上げるとそこにはタオルを一枚巻いただけのテラが立っていた…「純…」「うおっ!」「もう遠慮することないやろ…ウチを捧げるわ…もらってや…」「テ、テラ…うう…ん」僕はそこで気を失ったようだ…
「アリスさん…大丈夫やろか?」「大丈夫。気を失っているだけみたい。」「旦那様…どうされたのでしょうね?」「ミカ達の事嫌いになったのかなぁ…?」「純はそんなやつじゃないよ!」「…多分、私達も急ぎ過ぎたのね…私達の夫はね、すごい人なんだよ…五人も奥さんがいて、誰も寂しい想いをさせてないでしょ…」「あ…」「確かに…そうやな…」「一人で五人分こんなの買うなんて…相当頑張ったと思うわよ…」純から貰った指輪をみながら涙を流すアリスさんの言葉にみんなが同じように自分の指輪を見て涙を流した…
「国王の仕事をして、アルバイトの疲れも隠して、結婚式の用意も…今日は今日で気を遣って、疲れたでしょうね…本当は五人もいる奥さんが気を遣ってあげるべきなのに…この人は名前の通り、〝純〟なのよ。私達が女性の部分を出したから困ってしまったの。今までと同じようにしてあげるのが一番いいと思う。今日は確かに結婚初夜で結婚したら楽しみだわね…でも急ぐ必要は無い。私達の夫は何処にも行かず、ずっと一緒にいて私達を大事にしてくれるわ…」「そうか…そうやな。」「ミカなんか前世から愛して貰ってるよ!」みんなが笑った。
こうして純と五人の奥さんの新婚生活は始まった。純は次の日、起きたら頬に五つのキスマークがあるのを鏡で見てビックリした…