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プロローグ

はじめまして! 至らぬ点が多々あるかとは思いますが、どうか厳しい評価も頂けると勉強になりますのでよろしくお願いします!

楽しんで読んでいただけたら幸いです!

≪エニエル暦152年≫


この地ベィルヴァニアは賢王ヒルニス三世により栄華を極めた。

発達した穀倉地帯、生産性を高めた工業機械、国民を統治する政治体制全てが、光り輝き永遠なる発展が約束されていた。


この世界は6つの大国により形成されており、東の大陸はオーガの都市ゼル、西の大陸はエルフの都市ミリーム、南の大陸はドワーフの都市ガンゼル、北はドラゴンの都市ヴィード、南東には中立都市アベンダと大陸が分断されていた。

その中央に位置するのが、人間が支配する国ベィルヴァニアである。


 かつては争いが絶えず、力では他族に圧倒されていた人間は滅びの一途をたどっていた、賢王ヒルニスが即位した年その智略で最大戦力国北のドラゴン族が支配する都市ヴィードと同盟を結ぶ事により、他国との拮抗が保たれ現在の安定に繋がっている。



「国王様!! 大変でございます! 」


まだ夜も開けない時間に騒々しく国王直属の親衛隊隊長カーズが王室の黄金で輝く扉をうるさく揺らしていた。

 重たい腰をあげ薄暗い中かすかに漏れた光を頼りに扉へ歩みを進めた。


「カーズよ、なんじゃ騒々しい」

「大変でございます! 大司祭バーニル様より予言の書を預り参りました! 」


大司祭バーニルはこの国建国から存在していた。 

見た目は年老いた老婆である、かつて先王ヒルズに聞いた話ではヒルズが少年の頃からバーニルは年老いた老婆の姿であった。

一体何歳なのか、それは先王も知らない事であった。


 カーズより予言の書を預り皮で作った高級な紙の文字をたどった。


 『160年世界は進行した魔の災厄により安寧を絶たれ

海は枯れ、地は避け、全ての生物が死の淵にたつ

光り輝く聖典を持ちし勇者が再びこの世に安寧をもたらすだろう』




エニエル暦より遥か昔、世界は魔の地より進行した魔王により全ての種族が滅びの淵に立たされた事がある、そこに現れたのが異世界より転生したとされる聖典の勇者イトーだった。

イトーは光の聖典と6人の戦士により全ての魔物を消し去ったと歴史書に記述が残っている。


「なんだと! あれはただの伝説ではなかったのか! 」

ヒルニスは弱々しい声でそう言うと頭を抱えた。


「国王陛下予言の日まではまだ時間がございます、我々親衛隊が総力を挙げて聖典の勇者を探してまいります! 」


「頼むぞ、人類だけでなく全ての種族が滅びの淵に立たされておる! 各地に親書を持ってこの自体を王達に知らせるのだ! 種族間の争いをしている場合ではない! 」




≪東の沼地都市ゼル≫

ここはオーガ族の大陸である、その武力で沼地の覇者との異名をもつゴウセンバルト王が統治していた。


「国王陛下! ベィルヴァニアのヒルニス王からの親書が届いております! 」

側室のピトが慌てた様子で王室に飛び込んできた


「なにぃ? ベィルヴァニアのゴミ虫が何故我に親書など、燃やして焚き火にでもせよ。」


「…それが陛下… 親書を持ってきた者が言う内容が内容でありまして… 一度御目通り願いたく存じます… 」


顔面蒼白のピトの様子を見て仕方なしに親書を手荒く掴んだ

  …

親書を読み沈黙の時間が数分続いたのち、あの覇王ゴウセンバルトが頭を抱えながら震えていた。


「ぬっ… 何故いまさら… 」


ゴウセンバルトは約400年生きている、因みにベィルヴァニアのバーニル司祭はゴウセンバルトが幼少期ですでに老いていたそうだ。


「これは本当なのですか! 国王陛下!? ベィルヴァニアの策略とかでは… 」

言葉を遮る様にゴウセンバルトは発した


「あのババァはいけすかねーが、俺の親父とも付き合いは長かった… 今更こんな嘘もつかんだろう」


ゴウセンバルトが怯えたのにはそれ以外にも理由があった。

実際魔王の進行をその身で体験した一人であった。


「要は記述にしたがい、勇者が戦士を選び、魔王と戦う為にすべての種族は一旦争いを休戦しろということであるな。

… これはチャンスでもあるな… ふっふっふ 」



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