第十一話 オールスター
六月が終了、ゲンは打率3.36本塁打7打点26で月間MVPに輝いた。
七月に突入してもゲンと楽天の勢いは衰えなかった。
そのまま前半戦を終え、楽天は前半戦53勝29敗で首位奪還した。
ゲンはここまで、打率2.96本塁打18打点47という驚異的な数字を記録した。
そしてファン投票でオールスターにも選出された。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
セリーグ出場選手一覧
菅野、大野雄、メッセンジャー、ウィーランド、前田健、秋吉、藤川、マシソン、田島、桑原、山崎康、小林誠、梅野、ロペス、岡本、山田哲、菊池、宮崎、川端、福田、坂本、田中、糸原、バレンティン、筒香、桑原、丸、糸井、青木、鈴木誠、福留
パリーグ出場選手一覧
菊池雄、則本、涌井、千賀、山岡、宮西、森響、増井、増田、益田、松井裕、福浦、甲斐、山川、中田、内川、浅村、鈴木、松田、レアード、茂木、源田、今宮、デスパイネ、ロメロ、秋山、西川、柳田、大田
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
試合前、西武の辻監督がゲンに話しかけてきた。
辻監督「福浦、お前をスタメンに使うから。」
ゲン「わかりました。」
オールスター第一戦は東京ドームで行われる。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
オールパシフィック オールセントラル
一番(中)秋山 一番(游)坂本
二番(游)今宮 二番(三)宮崎
三番(一)山川 三番(右)鈴木誠
四番(捕)福浦 四番(左)筒香
五番(指)デスパイネ 五番(二)山田
六番(右)柳田 六番(一)ロペス
七番(三)松田 七番(指)岡本
八番(左)西川 八番(中)糸井
九番(二)鈴木 九番(捕)小林誠
投手 菊池雄 投手 菅野
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
試合が始まった。
パリーグの攻撃は秋山が出塁すると、ランナー二三塁のチャンスを作った。
ここでバッターはゲン。
相手投手は菅野だった。
ストレートは速いしスライダーもキレがある。
しかし、その一球目のストレートをゲンは捉えた。
レフト前ヒットでいきなり二打点を稼いだ。
二打席目は凡退も、三打席目にツーベースを打った。
この試合は五対四でパリーグが勝利した。
そして試合後、なんとゲンはオールスターMVPを獲得した。
賞金100万円をもらい、副賞にトヨタのクラウンを授与された。
その後ゲンはトヨタのクラウンを使い続けたが、五年たったら、3691万円の高級スポーツカー、アストンマーチンヴァンキッシュを購入した。
そしてオールスター第二戦は阪神甲子園球場での開催となった。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
オールパシフィック
一番(游)茂木 一番(游)田中
二番(左)西川 二番(二)菊池
三番(二)浅村 三番(中)丸
四番(一)中田 四番(右)筒香
五番(指)内川 五番(指)糸井
六番(三)レアード 六番(左)バレンティン
七番(右)ロメロ 七番(三)糸原
八番(中)太田 八番(一)岡本
九番(捕)甲斐 九番(捕)梅野
投手 則本 投手 メッセンジャー
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
この日、ゲンは出番がなかった。
試合は八対十二でセリーグが勝利し、MVPは糸井とマシソンになった。
ゲンはこの調子を後半戦も出し続けることはできるのだろうか