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ゲンちゃんの野球日記  作者: KEVEN
第二章 東北楽天ゴールデンイーグルス
10/21

第九話 地元凱旋出場大暴れ

六月三日のドラゴンズ戦。

この日ゲンは四打数無安打だった。チームも大敗した。

柳田監督「ゲン、話がある。」



試合後、ゲンは柳田監督に呼ばれた。



柳田監督「ゲン、二軍へ行ってこい。」

ゲン「なっなんでですか?。」

柳田監督「理由を聞きたいか?」

ゲン「…はい。」

柳田監督「六月の十六~十七日に大分でDeNA戦がある。分かるな?」

ゲン「はい!」

柳田監督「そのとき、あいつも一緒に一軍に上げておくから。そいつに伝えておけよ。」

ゲン「はい、分かりました。」


ゲンは次の日に仙台市泉区にある二軍本拠地のウェルファムフーズ森林どりスタジアム泉へと向かった。


そして二軍監督の池山監督と会った。


池山監督「やぁやぁ、福浦君。よくも来てくれた。」

ゲン「いえいえ~。」

池山監督「ここにいれる期間は九日しかないから、せっかくだからここら辺の町周辺を回らないか?次の二軍のしあいまであと四日もあるし。」

ゲン「あ…でも…。」

池山監督「さぁ回ろう!」

ゲン「あ…行きます。」


池山監督は商店街などにつれてもらい、カキを買ってもらい、映画にも行かせてもらった。




ゲン「池山監督、今日は本当にありがとうございました。」

池山監督「いやいや、うちの選手にはいつもこのようなことをしているし、きみが活躍するためにはこういうことも必要なんだよ。」

ゲン「そうですか。」




六月九日、今日はゲンのファームのデビュー戦だ。

ファームにも関わらず、たくさんのファンが駆け寄った。

ゲンは四番キャッチャーでスタメン入りした。


試合が始まった。

初回一三塁でゲンに打席が回ってきた。

結果、センターフライで犠牲フライを決めた。

その次の打席ではヒットを放つ。

しかしその後の打席ではヒットを放つことはできなかった。



そして六月十五日、一軍再昇格になった。

翌日、ついに大分へと到着した。

小学校、中学校、高校、習い事の友達や先生、両親や親戚などが球場に駆けつけてくれた。

ゲンにとってはものすごくプレッシャーだ。


そしてDeNAとの大分決戦第一戦目のプレイボールがかかる。


球審「プレイボール。」


プレイボールがかかった。

先発の安樂は初回を無失点に抑える。

一回の裏、ゲンにバッターボックスが回ってきた。

大分球場から三万人の拍手が送られた。


しかし第一打席はフォアボールに終わった。

続く四回の第二打席はノーアウト満塁で打席に回ってきた。


ゲンは集中し、深呼吸をした。

そしてゆっくり打席に入った。

その初球だった。

「カコ―――――――――――――――ン。」

完璧だった。

レフトスタンドに放り込んだ。

.試合を決定づけるような満塁ホームランだった。

大分にいる知り合いは喜んだだろうか。


ゲンはこの試合は五打数三安打五打点の大活躍。

チームも十三対0で大勝。


そして第二戦目。


嶋「おい、ゲン。スタメンを見ろよ!」

(一番ショート茂木、二番セカンド藤田、三番DH森下、四番キャッチャー福浦、五番サードウィーラー、六番センター田中、七番レフト聖澤、八番ファーストアマダ―、九番ライト島内)


ゲン「ま…まじか!」


ゲンは走り出した。


ゲン「おい、森下!お前三番でスタメンだぞ!」

森下「えっマジで!?やったー!」

ゲン「俺たちクリーンアップで打点荒稼ぎしようぜ。」

森下「もちろん。」


第二戦目が始まった。


この日も大分での試合となったが、地元出身のゲンと森下が暴れまくった。


一回、ツーアウトから森下がヒットを放つと、ゲンが低めの難しい球をすくいあげてレフトスタンドへ放り込んでツーランになった。


三回は満塁の場面で森下が走者一掃のタイムリーツーベース、そしてゲンがそのあとに続いてタイムリー。


五回に森下が甘く入った球をプロ初ホームランにした。


そして九回は、一点ビハインドの場面で森下に回ってきた。

ツーアウトランナー無し。

森下は初球を打つと決めていた。


それが吉と出た。

「カコ―――――――――――ン。」

低い弾道でレフトスタンドに吸い込まれた。

土壇場でイーグルスが同点に持ち越した。


そして次のバッターが…ゲンだった。

球場が倒れるほどの大歓声だ。

自分にはできる…放物線を描け…


初球だ。

「カコ――――――――――――――――――――――――――ン。」

確信した。

その打球はすばらしい放物線を描きながら、森の中に消えていった。

見事なサヨナラホームランだ。

「ワ――、ワ――、ワ――、ワ――。」

まるでドラマのようだった。


ゲンの知り合いの人たちは喜んだだろう。


ゲンはその後森下と銭湯に行った。

ゲン「あ―――――――疲れた――――――。最高の一日だったな。」

森下「いやー、お互い良かったな。」

ゲン「じゃあ俺たち…このコンビでこれからも使ってもらえるんじゃね?」

森下「そ…そうだ。やったぜ!」


ゲンはホテルへと戻った。

(ピロピロリ――――ン)

携帯の通知だ。

(今日の試合後、柳田監督とオーナーと球団社長がドジャースC.カーショーと契約。

 年俸四億二千五百万円。)                           




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