向井君と椎名君の話
第三者目線。
「なぁ、俺様のものになれよ」
「何を言っているのですか、光は私の――」
「「違うよ、僕たちのだよ」」
「…ちが、う」
「……お、俺のかも~」
「俺のために争うなよ!!」
目の前で繰り広げられている王道展開に俺は興奮している。
ま、厳密にいえば王道とは違うと生徒会会計・椎名羽鳥親衛隊隊長の俺は知っているわけだけど。
何が王道じゃないかといえば、一番最後に王道を口説いた椎名様だ。
あの人、現状頑張って王道を口説いてみようとしているけど顔引きつってる。
見る人が見ればわかるような、無理やりの口説きだ。
というより、椎名様が口説いてるのはあれだ。
好きな子が嫉妬してくれないかなーという好奇心からだ。
萌えるよね!
ちなみに王道展開中の取り巻きと王道君以外には割とそういう噂は出回ってる。
椎名様は自分の分の仕事をしていて、十数年前からの片思いのためにちょっかいだしてるだけだって。
というか、俺がながしといた。
椎名様に恋愛感情は欠片もないけれど、こんな萌えの対象で人間的には好きな椎名様が悪い風に言われるのはちょっとねぇ?
ちなみに椎名様はちらちらこっち見てる。
何でかっていうと、椎名様の思い人を連れてくるように僕ら頼まれてるんだよね。
下っ端達が総出で捜索中。
僕は席を取ってるんだ。
何で捜索中かというと、椎名様の思い人の向井日向君はあまり人前に姿を現さない。
椎名様とは幼なじみだからちょくちょく喋ったりはするみたいだけど、首席で授業免除のため普段はサボりまくってる。
それに携帯はよくおいていくのか、携帯を持っている意味がないと思うほどに連絡がつかない。
向井君はね、Sクラスに学年首席で家柄もよくて入っているけど外見は不良みたい。顔は平凡なんだけど。
無表情で、背は低いけど髪は赤で、あまりにも人前に姿を現さないから『見たら御利益がある』とか噂されてる不思議君なんだ。
エセチャラ男会計×見た目不良非凡平凡不思議系。
しかも幼なじみ。新ジャンルだよね。
学園内をよく散歩してて強姦とかによく出くわすらしく、助けられた人達も多いから平凡なのにファンがいたりするんだ。
というか、俺は椎名様の親衛隊隊長として少なからず向井君と椎名様の絡みみた事あるんだけど…。
――…超萌える両片思いだった。
だって椎名様、超笑顔なんだよ。好意持ってるってみててすぐわかるぐらいなんだよ。
しかも向井君って、椎名様の前では表情崩れるんだもん。
「はーちゃん」なんて椎名様の事よんで、無口だって噂なのに喋ってるんだよ。
マジ萌えた。椎名様に向ける笑顔は超絶可愛かったです。
見た後、しっかり椎名様に「ヒナに惚れないでねー?」と牽制されたのも萌えた。
まぁ、俺彼女いるからきっちり安心してくださいと言ったけど。
というか、彼女も腐女子なため二人で椎名様と向井君に萌えてます。
そんな事を考えていれば周りが騒がしくなった。
俺はおっ、来たかとわくわくしていた。
噂に疎く、転入生がやってきた事すら知っているか不明な向井君はどんな反応をするのか!
「向井…?」
「え、何で?」
「向井様だっ」
何だか周りは向井君の登場に騒がしい。
というか見た目平凡なのに色々有名だから本気で向井君萌える。
平凡非凡受けとか本当俺好みなんだよ!
俺椎名様が向井君と幼なじみって聞いただけでもう親衛隊入って良かったと思ったんだよ!
向井君は俺達椎名親衛隊の面々と一緒に来ました。
というか、椎名様関連って言わなきゃ絶対向井君来ないし。
もう椎名様だけ特別とか本当ごちそうさまです。
「あそこに椎名様がいらっしゃいます」
そういって親衛隊の隊員が指させば、向井君が役員専用席を見て固まりました。
どんな反応をするか、わくわくとしていたら、
「………っ」
ちょ、向井君涙目なんですけど!
普段無表情なのに、何それ可愛い。
周りが固まってるよ。きっとギャップ萌え感じてるんだよ!
「……はーちゃんが、毬藻に求婚してる」
「おおおお、そこの隊員たち向井君を隠しなさい!」
涙目というかもう泣いてる状態で、可愛くショックを受けている向井君を見て思わず叫びました。
だって絶対駄目だよ。
あんな可愛い向井君晒してたら攻めっ子がわいちゃうよ!
向井君は椎名様のものなんだから、そんな可愛い泣き顔は周りに見せちゃだめだ。
隊員たちが周りから注目される中で向井君を隠す。
それを確認して俺は思いっきり役員席に向かって叫んだ。
「椎名様、椎名様、椎名様ぁああああ、ちょっと今すぐこっち来てくださいよおおお」
もう全力で叫んだ。
だって向井君本気で泣いてるよ!
もうこれは椎名様がやってきて「本当に好きなのはお前なんだぜ☆」的な台詞はくべきだろおおお。
俺の叫び声に周りは何事だとでも言う風にこちらを見た。
って、駄目だ。失敗した!
可愛い泣き顔向井君に注目が…。
椎名様に怒られるかもしれない…。向井君を狙う輩が増えるなんてっ。
いや、嫉妬とか凄い美味しいけど。
何て思ってたら、椎名様がこちらを向いているじゃないか。
そして向井君の姿を見つけたら、こっちに向かって来ようとしてる。
「羽鳥! どこいくんだよ」
「君には関係ないよー。それより邪魔だからー」
って、椎名様! 向井君が泣いてるの見た途端、王道君に冷たすぎです。
「な、何でそんな事いうんだよ!」
何か泣きだしそうに喚きだした王道君。
でも椎名様はそれを無視して向井君に直行という。
会長達は王道君慰めようと必死だけど!
周りが注目してる中で椎名様は向井君に近づいて、
「ヒナ」
優しく名前を呼んだ。
俺の指示で向井君の泣き顔隠してた隊員たちをどかすと、椎名様は向井君に話しかけます。
「ヒナ、何で泣いてるの?」
もう俺を萌え殺す気かって感じの甘い声でした。
向井君には椎名様、超絶甘いからね!溺愛攻めとか大好物だよおおおおお。
「はーちゃんが…」
「俺が?」
「毬藻に、求婚…っ、してた」
椎名様が王道君に迫っててショックだったんですね、わかります。
てか泣き顔可愛いなぁ、向井君。
もう椎名様の前では表情崩れるんだから、萌えるよね!
「はーちゃんが、毬藻好きとか…っ。俺やだもん」
向井君は泣きながらそんな可愛い事をいってます。
「はーちゃん…、俺と、ずっと一緒だもん…」
おお、向井君が椎名様の制服の袖を掴んで上目遣いみたいになってるよ!
「はーちゃんは……、毬藻じゃなくて……っ、俺と…っ。一緒なの」
そんな向井君に椎名様はというと……、ぷるぷる震えて悶えてるみたいだ。
うん、向井君の可愛さにきっとノックアウトされてるんだと思うよ!
てか傍目から聞いててもいってる事可愛いんだよ、向井君。
「ヒナ、可愛すぎ!!」
しばらくノックアウトされて固まってたかと思えば椎名様は思いっきり向井君を抱きしめた。
向井君背低いからすっぽりおさまってる感じでマジ萌える。
「ヒナ、ごめんね。泣かないで」
「でも、はーちゃんが…」
「大丈夫。俺は毬藻と一緒にはならないからー。俺がずっと一緒に居るって決めてんのは昔からヒナだけだもん」
そんな椎名様の言葉に我が親衛隊員達は顔を真っ赤にしてきゃーきゃーいってます。
うん、自分が言われてなくても普通に聞いてて恥ずかしい台詞だよね!
俺はもう萌え死にそうだよ!
「…ほんと?」
「うん。俺がヒナに嘘ついた事ある?」
「…ううん。はーちゃん、俺に、嘘何か付かない」
はにかんだ笑み可愛いよぉおおと叫びたい。
くそ、普段無表情なのに何だその可愛い笑顔! 萌える。マジ萌える。
てかこれ萌えない奴とか居ないだろ。
「…でも、はーちゃん。毬藻に求婚、何で?
俺……、はーちゃんが、誰かに好きって言ってんの、や」
「……ヒナ」
椎名様、思わず向井君の悩殺発言に顔を抑えてます。
ああ、このヘタレ! と全力で言いたい。
大体あんだけ向井君大好きオーラ出してる癖に何故に椎名様は告白の一つもできないのだか。
いっちょ前に俺に向井君に惚れないようにと牽制する癖に。
さっきも向井君が反応してくれて嬉しくて調子に乗ってた癖に。
でもヘタレ攻めも美味しいのでよしとする。
あ、ちなみに王道君は未だに泣きわめいてますよ。
皆椎名様と向井君に興味津々で注目皆無だけど。
「それ…は、ヒナが何か、反応してくれるかなと、思ったっていうか…」
ちょ、椎名様、そこははっきり言おうよ。
そんな調子じゃヘタレ攻めだって周りに露見しちゃうよ!
「と、とりあえず、お、俺が一番大事なのは3歳からヒナだし」
幼なじみなのは知ってるけど3歳から一筋ってすげぇと何か聞いてて関心してしまった。
幼なじみ設定も大好物なので、マジ椎名様×向井君っていいと思う。
そもそもこの二人萌え要素多すぎて俺幸せ。
「ん。俺も、はーちゃん、一番」
満面の笑みはそれはもう可愛いです。
てか椎名様、周りで何人か顔を赤らめてるんですけど。
ライバル増えてますよ?
まぁ、椎名様今それ気にしてるどころではないかもだけど。
「俺、ヒナが…好き。ヒナ可愛すぎて閉じ込めて誰にも見せたくないし、キスしたいし、抱きしめたいし、抱きたいし……」
って、待て待て待て。椎名様、滑舌になったと思えば何を欲望丸出しにしているんだ。
俺が向井君ならこんな風に欲望丸出しにされたら引きます。
いや、腐男子としては萌えますけど。
「ヒナとずっと一緒に居たいからヒナのお父さんに「息子さんをください」って土下座したし」
おい。「娘さんをください」的な普通付き合ってからするもの先に済ませてんのかよ。
てか椎名様、土下座したのか。超本気。
「結婚なんかしたくないから当主の座なんてさっさと弟にやって両親説得したし…」
おお、どっかの小説の生徒会とは大違いだな。
アンチ王道の生徒会とか特に後継ぎで子作りしなきゃいけない立場で王道と恋愛するものだからな。
物語の中ならいいけど現実なら未来超悲惨。
世界は同性愛に寛容じゃないし、婚約者とか出てきそうだもん。
あ、ちなみにうちの生徒会は椎名様以外は…まぁ、跡取りだったり、婚約者又は婚約者候補が居るにも関わらず王道にまとわりついてた駄目人間です。
いや、うん、普通にさ、学園は遊びで卒業したら政略結婚の相手と――ならまだわかるが。まぁ…、それもちょっとどうかとおもうけど。
でも椎名様以外の生徒会、本気の恋愛で未来は王道君と一緒に居たいって思いだけで未来見据えてないしね。
閉鎖的なこの学園の生徒にはそれがお花畑な思考とは思わない人間も居るだろうけど、俺は外部生だしさ。
なんつー、お花畑な思考してるんだ…と現実でこういうの居るんだって思った時素で驚きました。
こんなんが将来会社のトップになるとか大丈夫なのかと正直思いました。
つか椎名様って跡取り候補から外されてるって事で馬鹿生徒会達に若干馬鹿にされてたんだけど、自分からのいてたのか。
まぁ、椎名様、見た目チャラくても普通に優秀だしなぁ。
向井君もそうだけど二人して頭いいし。
「ヒナ、えと、俺、ヒナの事お嫁さんに欲しい!」
おい、椎名様。何だその発言。
というか、男はお嫁さんにはなれません。
男同士で夫婦とか萌えるけど。
「ヒナの事、絶対幸せするから。だから、ヒナの未来…俺にちょーだい?」
言ったぁあああああ!!
椎名様GJ。
何これ萌える。
何ていうイケメン激甘ボイス…っ! 俺の興奮はMAXです。ありがとうございます!
「…はーちゃん」
向井君は椎名様の発言に顔を赤くして、だけど嬉しそうに目を細めて笑っている。
「俺、もう幸せ。
はーちゃんが、傍に居てくれて、ずっと一緒で……。
俺、それだけで、幸せ」
椎名様の傍に居るだけで幸せだと向井君は笑う。
「俺も、はーちゃん、大好き。
はーちゃんが傍に居てくれるなら、俺、はーちゃんのお嫁さんなる」
「ヒナ、愛してる!」
あ、椎名様が向井君の返答聞いて安心したのか知らないが愛してるとか言って恥ずかしげもなく向井君に抱きついた。
ああ、なんて萌える光景。
てか新聞部がパシャパシャ取ってるけど二人とも絶対気付いてないよなぁ…。
そんな最中、
「羽鳥、何でそんな奴に抱きつくんだよっ」
さっきまで泣きじゃくって空気だった王道君が何故か割り込んできた。
お前邪魔。
そう思ったの多分俺だけじゃないはず。
というかあんだけラブラブオーラ出してる二人によく近づけるな。
アンチ君は何故にこんな空気が読めないんだ…。
「何でってヒナがこんなに可愛いから」
ぎゅーっと向井君抱きしめたまま、椎名様は王道君に視線も向けずに答える。
眼中にないんですね、わかります。
超萌える。
てか王道君も他の生徒会もマジ邪魔。
「何で…、俺の事見ないんだよ!」
「貴様、こいつを無視するとはいい度胸だな…」
「この子が好きなのではなかったのですか?」
「「てか向井日向って尻軽なの? 会計にこんな抱きつかれちゃって」」
「…無視、駄目」
え、何この人頭おかしいの? と俺は思いました。
明らかに椎名様と向井君相思相愛。
空気読めないのか…。読めたら邪魔な王道君どっかやるぐらいの気配り出来るだろうに。
一応王道君来る前はまともに空気読めたはずなのに!
いや、会長とか以前から所構わずセフレを作ろうとしてある意味空気読めてなかったけど。
「……」
あ、椎名様が無言で威圧感たっぷりだ。
何か見てて恐い。普段のゆるいというか、常ににこにこしている様子からは考えつかないぐらい目がつめたい。
あれはヤバイ。
何だかビシビシ見てて、椎名様が怒ってるのわかるんだけどさ。
「セフレか! 駄目なんだぞ!」
王道君達、何故にそんなに空気が読めないんだ!
その人見るからにキレてるから!
「今、俺のかわいーヒナになんていったの?」
「だから…セフ…うがっ」
にっこりと笑って問いかけた椎名様に、答えようとした王道君はいきなりぶん殴られてた。
うわー、椎名様、容赦ない。
「……っ」
「ヒナに、そんな汚い言葉言わないでくれない?
大体、俺にセフレなんて居ない。
ヒナだけだよ。俺には。
俺が抱きたいって思うのも、愛してるって思うのもヒナだけだよ」
うめき声あげて倒れた王道君踏むとか、それ何て鬼畜。
というか、恐いよ。椎名様、キレてて、超恐い。
会長達もなんか椎名様の豹変に固まってるじゃん。
「ん、俺も、はーちゃん、だけ好き」
向井君だけ、平然と可愛いこといってるけどね!
てか、向井君可愛いよ。
椎名様の顔が凄い幸せそうになってるよ。
満面の笑顔で、向井君が好きってオーラが出てるんだ。
向井君の方を向いて、そんな笑みを向けたかと思えば、椎名様は先ほどの仕打ちに倒れたまま泣いている王道君と固まっている生徒会を見る。
それにびくっとなった奴らは情けない。
「でさー、副会長はともかく、他の人達仕事してないよな?
このままじゃリコール決定って奴じゃない?」
にっこりと笑って椎名様はそんな事を言いました。
てか副会長は流石腹黒、何か色々駄目だけど仕事はきっちりやってたらしい。ちゃっかりと自分の分は。
「一応さー、汚名被りたくないし、迷惑かかるしたまってる分は俺がちゃっちゃと終わらせたわけだけど…、全部会長達の実家には報告済みだから」
わー、流石告白もしてないのに『娘さんを俺にください』的な事はちゃっかりしていた椎名様!
やることはきっちりやるとかかっこいいー、いえ、もちろん男として憧れるだけで俺はノーマルだけど。
てか、椎名様悪い顔しすぎだよ!
「な、私はちゃんと――」
「副会長は仕事はしてても職権乱用してたからー」
慌てたように言う副会長に、椎名様はばっさり言います。
そりゃ、そうだよね。
幾ら仕事をちゃっかりしてても王道君と一緒に迷惑かけすぎだし。
権力使って生徒を退学に――とかアホな事してたし。
あ、ちなみにその子のことは姉妹校に転入って形に椎名様が持ってってたよ。
椎名様が「ごめんねー」って必死に謝ってしてたよ。
王道君の叔父の理事長が強行してその時点ではどうしようもなかったらしくて。
「後から戻ってきてもらえるようにするからねー」って言ってたから理事長のこともきっちり証拠集めてから理事会に言ったんじゃない?
「ついでに転入生は退学決定も近いでしょ。理事会にも報告したしー」
椎名様は本当色んな意味でちゃっかりしている…。
向井君に嫉妬して欲しいと王道君の近くにいる中で、仕事をちゃんとして、職権乱用の証拠まできっちり掴んで…。
本当椎名様って滅茶苦茶有能。
「何で…っ、そんな酷い事…」
「当たり前でしょ。どんだけの人に迷惑かけたと思ってんの?
きっちりその責任は負ってもらわなきゃに決まってるじゃん」
「…そ、それを言うなら貴様だって――」
「会長、俺ちゃんと仕事してたし、会長達みたいに権力使って好き勝手なんて一切してないよ? 俺の親衛隊は会長達の所と違って暴走もしてないしねー」
にっこりと良い笑顔を浮かべる椎名様。
椎名様って何だかんだで容赦ないよね。
いや、萌えるし、あいつらいい気味って思うから全然オッケーだけど。
結局はその後王道君達が騒いで、それは風紀委員達に連行された。
会長達はこれからどうなるんだろうと不安そうだったが、王道君は凄い前向き発言をしていた。
「あんな横暴通るわけない!」ってどんだけ前向きっていうか馬鹿なんだろうか…。
「ヒナ、これから一緒ずっといようねー」
「…うん」
ていうか、王道君達より食堂でいちゃついてる二人の方を見るべきだよね!
見てていつも思うんだけど、椎名様が居る時の向井君可愛すぎる。
椎名様と向井君はのんびりと二人でその後食事をとってたんだけど、ほのぼのとしてて萌えました。
よし! 椎名様親衛隊を『椎名様と向井君を見守る会』に今度からかえよう。
それであの萌えを…じゃなかった幸せそうな光景を守ろう。
俺はそう決意するのだった。
え、王道君達? もう別にどうでもいいと思うよ、あんな奴ら。
アンチ王道的展開でクラス落ちとかするんじゃない?
end
椎名羽鳥親衛隊隊長。
腐男子。本人ノーマル。ラブラブの彼女あり。
今の最大の萌えの対象は椎名様と向井君。
椎名羽鳥。
向井君を愛してやまない人。生徒会会計。
告白してなかったくせに『娘さんを俺にください』的な事はちゃっかりもう終えてた人。
羽鳥と日向の両親の間で二人の仲は公認。というより二人とも互いしか見てないので思い合ってるしよいかという結論になっている。
滅茶苦茶有能なんだけど家を継いだら跡取り問題とか出てきて日向と一緒にいれないからさっさと弟にそんなもの譲っている。
将来は弟の補佐的位置で家を助ける予定。てかもう仕事を少しはやっている。
会長達よりも有能だと思われる。
向井日向。
平凡顔の背が低い赤髪不良。神出鬼没。髪が赤いのは羽鳥が赤色好きだからという理由。
ちなみにあまり教室には来ない。あと喧嘩は滅茶苦茶強い。
成り行きで強姦から人を助けたりしていて密かにファンがいる。
基本無表情だけど羽鳥の前では表情変わる。あんまり喋らない。
アンチ君&他生徒会。
テンプレ的な駄目アンチ共。