シロとクロ
イチャイチャしてます。
「シロ」
「んー?」
俺の名を呼ぶ優しい声が聞こえてきた。それに、眠たいなぁと感じながらも隣を見る。
隣に視線を向ければ、大好きなクロが笑いながら俺の髪に手を伸ばして髪に触れる。
「転入生、自称『ウルフ』なんだって」
「んー。『ウルフ』?どっかで聞いた事あるかもー」
クロに頭をなでられるのが気持ちよくて、思わずクロにすり寄れば、クロは笑って俺を抱きとめる。
クロの体温に安心する。
クロのにおいに安心する。
俺はクロの事が大好きだ。その言葉を素直に口にする。
「クロ、だいすきー」
「うん、俺もシロ大好き」
「相思相愛ーっ。嬉しいねー」
「だなぁ」
笑って、クロの体温を感じながらも、クロの腕の中で目を閉じる。
ちなみに俺らがいるのは寮室。俺とクロ同室なんだー。嬉しいよねー。
「ちなみに『ウルフ』はな、お前だぞ?」
そんなクロの言葉には正直そこまで興味はない。
「んー。あー、そういえばそうだったかも」
目を閉じたまま、クロの体に手を回して、ぎゅーっと抱きつきながら返事を返す。
ふと思い出したことがあり、口にする。
「クロは確か『白虎』だよね。かっこいい名前だよね。クロにぴったりー」
「シロには『ウルフ』よりもっと可愛い名前の方が似合うと思うなぁ」
「俺かわいー?」
「うん、超可愛い」
「クロに可愛いって言われるのうれしー。クロはかっこいいよー」
俺男だけど、クロに可愛いって言われるの好きー。クロにだけだよー。クロ以外に言われるのはあんまり好きじゃない。
あー、クロの声が心地よい。
「他の奴にんな言うなよ?」
「んー、言わないよー。俺一番クロがかっこいいと思うもん」
「うん。言ったら駄目だからな?」
「うん、でも俺クロに嫉妬されるのうれしー」
くっつきながら会話を交わす。クロに嫉妬されるのは嬉しい。俺はクロの事が大好きだから。
「本当、シロは可愛い。あいつら何で気付かないんだろうなぁ?こんな、かわいー子シロ以外いないのに」
「あいつらってだれー?」
クロにひっついたまま、クロに返事を返す。
「生徒会とか、風紀とか、あと何か一匹狼とかシロ探してる奴ら」
「んー? 俺探されてたのー? かくれんぼ中みたいな感じー? わー、無意識かくれんぼしてたんだ、俺」
そんな事を言いながら一旦、クロから離れて、俺より背の高いクロを見上げる。
「かくれんぼ楽しいから好きー」
「でも見つかっちゃだめだぞ?」
「えー、かくれんぼ終わらないよ?」
「だってあいつらシロに恋愛感情持って探してるんだぞ? シロは俺以外に……」
そういって、クロは俺に近づいて、俺の顎に手をやって、上を向かせて、キスをする。
「俺、クロとのキス好きー」
「こんなことしたいか? 他の奴と? されたいか?」
「ん、やだぁ。クロ以外とキスとかぁ、エッチな事とかしたくないよー」
「だろ?」
「うん。その人達そう言う事してくるのー?」
それは嫌だなぁと思いながら、言葉を放つ。
「ああ。自称『ウルフ』の転入生にキスしたり、スキンシップとりまくりらしいぞ」
「セクハラ大魔王って感じー?」
キスとかスキンシップってセクハラだよねーと思いながら言葉を返す。
お話をしながら、事前に持ってきていたチョコレートを口に含む。
おいしー、と思いながらもクロの話を聞く。
「そうだな、確かにセクハラだな」
「セクハラはめっだよねー。そんな事されてその子怒らないのー? 俺だったらやーだなぁ。クロ以外にそんな事されるのやーだもん」
「シロ、口にチョコついてる。…あー、転入生はそんな事されても友達だって言い張ってるらしいぞ。嫌がってねぇしな。やめろよとはいってるけど、態度がな」
口元についてたらしいチョコをクロが手でとってくれる。
「その子、遊び人って奴なのかなぁ? ハーレムゥ?」
正直理解ができないよねー。だってそういう変なこと好きな人と以外としてどうするんだろうねー? 少なくとも俺はクロ以外とは嫌かなぁ。
「本人はノンケを主張してるけどな。本当、外見違うからってこんな可愛いシロとあの意味わからん毬藻を間違えるとはどういう神経してるんだか…」
「まりもー? 海産物ー? 学校に毬藻せいそくちゅー?」
「外見がボサボサの髪にありえないダサイ眼鏡だから学園中で毬藻ってよんでんだよ、転入生の事」
「わー、きたないねー」
特に興味もないし、チョコレートを頬ぶりながら俺は感想を零す。
俺とクロねー、昔ヤンチャして遊んでたのー。
で、クロがね、派手な外見して遊ぼうっていうから一緒に髪染めて遊んでたのー。
派手なのあんまり好きじゃないけどー。クロと一緒がいいからねー。
俺が金で、クロが銀に染めてたのー。今は普通の髪色だけどねー。
「銀色のクロ、かっこよかったぁー」
「うん、金髪のシロも似合ってて、可愛かった」
「かわいーってうれしー。ねぇねぇ、その子って、何で自称『ウルフ』ってのやってるのー?」
「さぁ? 『ウルフ』…つか、俺とシロってなんか不良界じゃ探されてるらしいから」
「わー、俺らモテモテ。でも、クロがモテモテやー。クロ俺のー」
「うん、俺もシロがモテモテやだ。シロ俺のだし」
「俺クロの、クロ俺のー、うれしーね」
何だかその事実が嬉しくてにこにこと笑えば、クロは頭をなでてくれた。
クロに頭なでられるの好きー。ふわふわした気持ちになるのー。
「まあ、毬藻のおかげでシロの事気付かないのはラッキーだった。俺、シロが他の奴に迫られるとか見たくない」
「俺にはクロだけだよー?」
「うん、わかってるけど、見たくないし」
「嫉妬ってうれしー、俺クロにあいされてるー、うれしー。俺もクロに誰かが迫るのやー」
クロ大好きーっていつも心の中で思ってる。
幼なじみなんだぁ、俺とクロ。ずっと一緒に育ってきてねぇ、クロの事ずっと大好きなのー。
「まぁ、毬藻に会わないようにしよーな、絶対面倒だから」
「んー、俺かくれんぼ終わったら、セクハラされるー?」
「うん、そうだな。だから見つかんないようにしとけ」
「うん、わかったー」
「さて、もう毬藻の話はいいか。なんかして遊ぶか?」
「んー。ゲームしよー、最近買ったのー」
「うん、じゃあ、それするか」
そうしてその後俺とクロはのんびりとゲームをするのだった。
とりあえず、セクハラやー、だから見つかんないようにかくれんぼー。
ちなみにゲーム終わった後、クロにセクハラされたのー。
クロからなら全然いいのー。だって俺クロ大好きー。
end
シロ
中の上な割と平凡顔。可愛い系?
語尾を伸ばす。クロ大好き。平凡顔だけど、癒し要素満載で人気者で、親衛隊あり。
不良世界で有名な『ウルフ』
クロ。
学園でもトップクラスの美形、普通に親衛隊持ち。
シロと幼なじみで恋人。シロ溺愛中。
不良世界で有名な『白虎』
当事者の癖に偽物とかどうでもいいらしいシロとクロです。
ちなみにこの二人初等部から通っていて、学園でも有名なカップルです。
昔からこんな感じ+癒し系要素満載でシロはいい子なので、美形なクロと付き合っててもシロに文句言う奴はいません。
寧ろシロとクロの仲良しな場面に癒されてる奴が多いという設定です。